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ー未知ー135

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「今だけだからな……」

 そう俺の方は真剣な瞳で雄介に向かい言うのだ。

 そうだ。 雄介の性格上、俺が了承しなければ無理強いはしてこない性格だ。 だからこういう風になってしまった場合、俺から言わなければ雄介が動くことはしない。 それに今の雄介が俺のことを求めて来ている理由が分かる気がする。

 そう明日はある意味、美里と真剣な話をしないとならないのだから、既に雄介の心の中では疲弊してしまっているということだろう。

 寧ろ今の雄介はかなり弱気になっているということだ。

 そして俺の方から雄介の肩を両腕で抱き締め、

「本当に、お前は俺の為に頑張りすぎなんだよ。 でも、もう大丈夫だ。 俺もお前のこと守っていくからさ……」

 どうして今こんな言葉が出て来たのか。 っていうのは分からないのだけど、本当に雄介にだけはお互い様というのを応えたかったからなのかもしれない。

 今まで雄介が俺に尽くして来た分、俺の方も雄介のことを信用出来るようになったからこそ、尽くし返せればいいのではないのであろうか。 寧ろ日本人というのは昔から恩返しをするもんだろう。 よく昔話にはそういうお話があったのだから。

 だから俺は雄介と結婚すると決めてから、なるべくなら俺の方も雄介のことを支えていこうと思った。

 その言葉を言って、真剣な瞳で雄介のことを見つめる俺。

 どうしても雄介には俺の本心を伝えたい。 だから視線を逸らさず雄介を見つめる。

 それに雄介は気付いてくれたのか、俺に向けて軽く微笑むと、フフとかクスとかとしてくれた後に、

「ホンマ……ありがとうな……。 ホンマ、俺は望に愛されてるっていう感じがしてるわぁ……」

 そう嬉しそうに言って来る雄介。 そう見ると今の雄介も幸せなんだろう。 っていうことが分かる。 そして本当に雄介の方も心から嬉しいのであろう。

「ほな、ココでええか? それとも、風呂出て、今日も思いっきり、地下にある道具使ってやるか?」

 その言葉に俺の方は一気に顔を赤くするのだ。

 そうココの家の地下と言えば、ローションから玩具までありとあらゆる道具が揃っているのだから。

 いやいやちょっと待てよ。

 そこで俺の方は真剣にというのか、少し考えてみることがあって、腕を組んで視線を天井の方へと向ける。

 今この家を使っているのは、朔望と歩夢だ。

 なのに何で昔と変わらずあれだけの種類の玩具が今もあるのであろうか。

 別に朔望達は親父に、朔望と歩夢の関係を話したとは聞いた事がないのだから余計にだ。 寧ろ朔望達の関係は親父には話したことがないだろう。

 まさか親父は朔望と歩夢の関係を知っているということなのであろうか。 それとも何か理由があるのであろうか。
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