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ー未知ー101

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 その俺の言葉に、寧ろ雄介の方が体の動きを止めてしまったかのように思える。 しかも雄介の方へと視線を向けると、下から俺の事を見上げている雄介と視線が合ってしまうのだ。

 俺、雄介に間違ったような事を言ったのであろうか。 そこに首を傾げてしまう俺。 そして急に顔を俯けた雄介なのだが、次の瞬間、肩を震わせてしまっているのが視界に入って来る。

 そこに再び首を傾げる俺。

 肩を震わせるという事は、笑いをこらえているとか何かを我慢している時だろう。 そして暫くして雄介が言葉にしたのは、

「あー、本当は気持ち的に望に意地悪な事しようと思うとったのに、今の望の言葉で出来んようになってもうたやんか……」

 そこまで聞いたって、俺の方は全くもってハテナマーク状態だった。

「なぁ? 望……もう、俺の性格知ってるやろ? せやから、俺に今そう言ったんやろ?」
「……はぁ!?」

 本当に雄介が言っている事が分からない俺はマジで声を裏返してまで雄介の今の言葉に答えていた。

 その俺の反応に雄介の方は気付いたのか、

「……へ? 本気の反応やったん?」
「……へ? あ、ああ……そうだけど……?」

 俺の方は未だに雄介が言っている意味が分からない。 だから只々雄介の言葉にイマイチまだ分かってないような反応をするのだ。

 やっとそこで雄介の方も気付いてくれたのであろう。 今の俺が言っていた言葉が本当にだって事を。

「今さっき、望が俺に謝って来てくれた事、ホンマにマジやったん?」
「へ? だから、何で、そこがマジじゃいけないんだよ……?」
「あー、俺の方こそスマン……望の事を疑ったりして……。 ホンマ、そこは許して……」

 そう手を合わせてまで俺に向けて謝って来る雄介。

 雄介が俺に向けて謝って来ている意味が若干分からないのだけど、俺の方は軽く息を吐くと、

「別に、俺の方はそんなに怒ってねぇからさ……。 それよか、なんていうんか……んー……今日は、こう中途半端が多くね?」

 最後の方は恥ずかしくて視線を外してまで言う俺。

 本当に俺の方はこういう行為の時に先を急かせるのは苦手だ。 未だにそういうのは恥ずかしいと思ってしまっているからであろう。

「あー、それこそ、スマンわぁ……。 それに、今日な、やっぱ、俺には望に意地悪な事出来んと思ったしな……」

 その言葉に今度俺の方が目を丸くする番だったのかもしれない。

 やはり今日の雄介は俺に意地悪な事をしようとしていたのだから。 だけど実際雄介には出来なかったという事だろう。

「望……もうな、イきたかったら、イってええからな……」

 そう言って雄介は今まで握っていた俺のモノから手を離すのだった。
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