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ー未知ー80

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 「う、ぅん……」

 さっきの雄介からの問いから少し時間が経ってしまっていたのだけど、俺の方は雄介に向かい見つめながら頷く。 すると雄介の方も俺の方に向けていつも以上に太陽みたいな笑顔を向けて来てくれるのだ。 だけど雄介だって今日は大分我慢してきたからなのか、顔の方は少し引き攣ったような表情をしていたような気がしたのだが気のせいであろうか。

 雄介が腰を動かして来て、先端部分が俺の後ろの蕾の入口部分へと触れて来る。 だけど雄介の場合には直ぐに挿れて来るという感じはなく、釣りをする時みたいにツンツンとこう何かを確認するかのようにその後ろの蕾を突いて来る。

「望……力抜いてな……」
「え? あ、ぁあ……」

 もうこういう行為に関して何回もシてきたのだから、雄介のモノを中に挿れる時、体から力を抜くことは分かっているのだけど、だけど雄介の場合には毎回確認するかのように言って来てくれる。

 本当にそれだけ雄介は俺の体を気遣ってくれているということなのであろう。

 雄介が言ってくれたのだから、俺の方はそれに従い息を吐いて力を抜いていく。

 それを確認してからなのか、雄介がチャンスとばかりに思いっきり腰を入れて来たようで、俺の中へと少しずつ雄介のモノが入って来た。

 雄介の場合には、本当に俺の中に思いっきり入って来るっていうことはしない。 息を吐きながら、リズム良く腰を引いたり中に挿れたりを繰り返し奥の方へと進ませているという感じだ。

 本当に俺の体のことを考えてくれているからこそ、ゆっくりと出したり挿れたりを繰り返しながら奥へと向かって来てくれているのであろう。

 だってさっき見ていたそういったテレビ番組では、もういきなり奥へと進ませている感じあったからだ。 そしてやはりそれでは挿れられた側が変に息を詰まらせていたのだから、絶対にキツいだろう。 と思ったくらいだ。

 「ん……ぁ……んん!」

 雄介の場合は、本当にそうやってゆっくりと腰を進ませて来るもんだから、俺の体にまったく負担が掛からないような気がする。 そして声だって甘い声で全然痛くなさそうな声をしているだろう。

「ホンマに痛くないか?」

 それでも心配なのか雄介は俺にそう問うて来てくれる。

「あ、ああ……大丈夫だから……」

 そう俺は雄介のことを見つめて言うのだ。

「ほなら、良かったわぁ……」

 俺の言葉で安心したのか、またこう本当の笑顔で言って来てくれる雄介。

 しかし人間っていうのは、心から言ってる言葉と表だけで言っている言葉では全く違うと思う。

 心から言ってる人というのは、本当に心がこもっているという感じがするのだが、心が籠ってない人の言葉というのは、心かとか気持ちが入ってないように聞こえるのだから。
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