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ー未知ー79

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「別に……深い意味も何にもないわぁ……。 望だったら、寧ろ、そんな風に答えると思ってただけやったしな」

 そうそこは真剣に俺の方向いて答えてくれていた。 どうやら俺の勘違いだったらしい。 そういうところ、本当、俺の方がまだまだ未熟だということだろう。

 そこに安心し、俺の方は軽く息を吐くと、ベッドの上へと転がる。 すると少しの間天井が見えていたのだけど、気付いた時には雄介のこう切なそうなな表情が目の前にあったのだ。

「ん? ゆ、ゆう……す」

 俺が最後まで言葉を言い切らないうちに、俺の唇は多分雄介の唇で塞がれてしまっただろう。

 今日何度目かのキス。

 キスというのは、恋人同士だったら何回でもしたいと思うもんだ。

 それに体を重ねるよりキスというのは回数的に多いだろう。

 しかも雄介とのキスというのは本当に甘い。

 確かに俺はそういう経験みたいなのは少ないのかもしれないのだけど、本当に雄介とのキスは甘いと思っている。

 そして長い長いキスを終えたと思ったら、今度その唇は唇から離れて行き、首や鎖骨を辿り、胸へと向かう。

 ただ先程とは違うのは、胸に舌が這い回ったかと思えば、急に中心部にある胸の突起を吸われたのだから。

「ぁああん! いやぁあん!」

 いきなりの事過ぎて、体の方が付いていけなかったらしく、俺の方は背中が反るくらい体が反応してしまっていたようだ。

 さっきまであんなに胸の突起とかっていうのは無視されていたのに、今ではいきなりそこへと舌を這わせる雄介。

 そして舌を俺の体へと這い回し、俺の両足を掴むと雄介はそれを自分の肩へと乗せるのだ。

 雄介は俺の方へと視線を向け、笑顔向けると、

「ゆっくり、挿れて行くからな……。 もし、まだ、痛かったら言うて……」

 そういう雄介っていうのは、本当に優しくそして温かい位の笑顔だ。

 しかし本当に俺の方はそんな雄介にやられそうだ。 いや、もう十分に俺は雄介にやられているだろう。 本当に俺は雄介と婚約しても結婚してもいいのであろうか。 と思う程だ。

 寧ろ、こんなにも優しくて家事も出来たり仕事だって出来るのだから、雄介の事を欲しいと思う女性は沢山いるだろう。 いや雄介は逆に今まで女性と触れ合って来なかったからこそ、女性の方も雄介に近付くことさえも出来なかったのかもしれない。

 だから俺と会えたのだから、それはそれで俺の方は雄介の事を独り占めしてもいいのであろう。

 本当に出会いっていうのは、重要だ。

 人生の中で、出会った人も居れば出会わなかった人もいる。 そんな中で出会えた人っていうのは、本当に貴重な人なのだから大事にしないとならないだろう。
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