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ー鼓動ー276

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 家の方に帰宅してもまだ和也達がいる訳ではなかった。

「ほな、俺達は飯でも作っておこうか?」

 と雄介。

 本当に雄介は体を休ませるって事はあまりしない。

 でも雄介が作ってくれるなら俺的には大歓迎だった。

 しかも暫く振りに雄介の手料理が食べられるような気がする。

「じゃあ、何を作ってくれるんだ?」

 そう俺が聞くと雄介はガサゴソと冷蔵庫や床にある食品貯蔵庫みたいな所を覗いている。

「あー、ほな、焼肉にしようか?」
「え? あ! 雄介が作ってくれるんだったら焼肉でもいいぜ!」

 ……って、俺、食欲戻って来たのかな?

 もしかして、もう俺の体は雄介の作った物じゃないと受け付けなくなってしまったのかもしれない。 ついでに言えば元気になってきたという事だ。

 やっぱ自分の家が落ち着くのかもしれない。

 俺はひと息吐くとソファへと腰を下ろし新聞を開く。

 新聞を読んでる合間から空を見上げる。

 いつもと変わらない景色。

 青い空に入道雲、青い海。

 宇宙飛行士はみな言っている。

 地球は青いんだって。

 天気も快晴だったなら青い空だし海はずーと広くて青い。 だから地球は青く見えるのかな。

 宇宙は広いのに生き物が生きていられるのは地球だけ。

 星だってあんなにあるのに日々動いているのは地球だけ。

 そんな所に生きている俺達。

 そう考えると地球って不思議なのかもしれない。
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