151 / 788
ー鼓動ー150
しおりを挟む
「ほなら、お医者さんゴッコええねんな?」
「そういう事だ」
と俺はもう雄介には誤解を生まないようにとハッキリと答える。
「ほなら、望は患者さんなぁ」
だけど、そう改めて言われると恥ずかしい。
これが、もし子供の頃のお医者さんゴッコなら下心とかないのだけど、大人がやるお医者さんゴッコというのは下心というのか、まぁ、うん……なんていうのか、子供の頃とは違うっていうのか……まぁ、イヤらしい事しかないのだから。
「今日はどうしたんですか?」
と雄介が標準語を使ってくる。
そこに笑いそうになった俺。
「そこ、笑うとこ違うやんか」
「え? あ、まぁ、そうなんだけどさ、俺がお前の標準語に慣れないって所かな?」
その言葉に雄介はムッとした表情をし、
「どこか痛いとか? 症状の方はいかがなんでしょうか?」
そうわざとなのか再び標準語を使う雄介。
「……って、それって、わざと使ってるだろ?」
「わざとかもしれへんけど、もう、望と話とかしててとかもあるし、やっぱ、東京で医者をしてたんやから、使わなきゃアカンって状況やったやろ? せやから、とりあえず覚えたんやしな。 今は望が患者さんねんから、使ってるだけやしな」
「まぁ、分かったって、ついでだから、おかしな所は直してやるよ」
「多分、もう大丈夫やと思うで。もう、東京に来て長いしな。 そんだけ居ったら分かってくるもんやし」
「まぁ、そうかもしれねぇな」
雄介の言う通りなのかもしれない。 地方から東京に来たり、東京から地方に行ったりして長年その土地にいると段々とその土地の言葉を覚えていくもんだ。 ただ俺がそれに慣れていなかっただけなのかもしれない。
俺は仕方なく雄介が言うお医者さんゴッコに付き合う事にした。
「それで、今日はどうなさいました?」
やっぱり、まだ笑いそうになるのだけど、そこはどうにかして耐える。
「え? えーと……」
そういや、お医者さんゴッコをすると決まったのだけど自分の病状について考えていなかった。
……何がいいんだろ? お医者さんゴッコにしてくれたのはいいんだけどさ。
「……って、雄介は何科の医者の設定なんだよ」
「え? あー……確かにそれは決めてなかったわぁ」
「こういう事って、最初に簡単な設定とかって決めておくもんじゃねぇの?」
「どうなんやろ? あんまこういう事ってやってみた事ないし」
「まぁ、とりあえず、俺らは一応医者なんだから、何科っていうの位は設定しといた方がいいんじゃねぇのか?」
「そういう事だ」
と俺はもう雄介には誤解を生まないようにとハッキリと答える。
「ほなら、望は患者さんなぁ」
だけど、そう改めて言われると恥ずかしい。
これが、もし子供の頃のお医者さんゴッコなら下心とかないのだけど、大人がやるお医者さんゴッコというのは下心というのか、まぁ、うん……なんていうのか、子供の頃とは違うっていうのか……まぁ、イヤらしい事しかないのだから。
「今日はどうしたんですか?」
と雄介が標準語を使ってくる。
そこに笑いそうになった俺。
「そこ、笑うとこ違うやんか」
「え? あ、まぁ、そうなんだけどさ、俺がお前の標準語に慣れないって所かな?」
その言葉に雄介はムッとした表情をし、
「どこか痛いとか? 症状の方はいかがなんでしょうか?」
そうわざとなのか再び標準語を使う雄介。
「……って、それって、わざと使ってるだろ?」
「わざとかもしれへんけど、もう、望と話とかしててとかもあるし、やっぱ、東京で医者をしてたんやから、使わなきゃアカンって状況やったやろ? せやから、とりあえず覚えたんやしな。 今は望が患者さんねんから、使ってるだけやしな」
「まぁ、分かったって、ついでだから、おかしな所は直してやるよ」
「多分、もう大丈夫やと思うで。もう、東京に来て長いしな。 そんだけ居ったら分かってくるもんやし」
「まぁ、そうかもしれねぇな」
雄介の言う通りなのかもしれない。 地方から東京に来たり、東京から地方に行ったりして長年その土地にいると段々とその土地の言葉を覚えていくもんだ。 ただ俺がそれに慣れていなかっただけなのかもしれない。
俺は仕方なく雄介が言うお医者さんゴッコに付き合う事にした。
「それで、今日はどうなさいました?」
やっぱり、まだ笑いそうになるのだけど、そこはどうにかして耐える。
「え? えーと……」
そういや、お医者さんゴッコをすると決まったのだけど自分の病状について考えていなかった。
……何がいいんだろ? お医者さんゴッコにしてくれたのはいいんだけどさ。
「……って、雄介は何科の医者の設定なんだよ」
「え? あー……確かにそれは決めてなかったわぁ」
「こういう事って、最初に簡単な設定とかって決めておくもんじゃねぇの?」
「どうなんやろ? あんまこういう事ってやってみた事ないし」
「まぁ、とりあえず、俺らは一応医者なんだから、何科っていうの位は設定しといた方がいいんじゃねぇのか?」
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
身体検査が恥ずかしすぎる
Sion ショタもの書きさん
BL
桜の咲く季節。4月となり、陽物男子中学校は盛大な入学式を行った。俺はクラスの振り分けも終わり、このまま何事もなく学校生活が始まるのだと思っていた。
しかし入学式の一週間後、この学校では新入生の身体検査を行う。内容はとてもじゃないけど言うことはできない。俺はその検査で、とんでもない目にあった。
※注意:エロです
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
俺の番が変態で狂愛過ぎる
moca
BL
御曹司鬼畜ドSなα × 容姿平凡なツンデレ無意識ドMΩの鬼畜狂愛甘々調教オメガバースストーリー!!
ほぼエロです!!気をつけてください!!
※鬼畜・お漏らし・SM・首絞め・緊縛・拘束・寸止め・尿道責め・あなる責め・玩具・浣腸・スカ表現…等有かも!!
※オメガバース作品です!苦手な方ご注意下さい⚠️
初執筆なので、誤字脱字が多々だったり、色々話がおかしかったりと変かもしれません(><)温かい目で見守ってください◀
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる