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ー鼓動ー87
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そしてとりあえず雄介が言っていた交通マネーを購入すると現金をチャージして俺は改札へと向かうのだ。
俺はその交通マネーを自動改札の切符を通す所に入れようとしてしまっていた。
そこへ後から来ていた雄介が、
「おっ! ちょ、ちょっ待ってな。 そこにカードを入れるんやなくて、さっき俺がバスの時に使ったみたくマークの上でタッチしたらええねんで」
「え? あ、そうだったのか」
俺は雄介にそう言われて交通マネーをマークの上に翳すと電子音が聞こえて来た。 そこに安心したような溜息を吐いたのは雄介だ。
「あ、うん、それだけでええからな」
「あ、ああ、うん」
俺が改札を通ると今度は雄介も交通マネーをマークの上に翳し改札を抜けて来る。
「流石に自動改札は知っておったみたいやけど、まさか、そこにカード入れようとするとは思ってなかったわぁ」
「ま、そこは仕方ねぇだろ? だって、最近は全く乗り物になんか乗ってなかったんだからよ」
「まぁ、確かにな。 ほなら、電車にテレビが付くようになったのも知らんやろ?」
「へぇー、今の時代っていうのは電車にテレビも付いてんのか?」
「ん、まぁ、ちょっと家庭用のテレビとは番組内容が違うんやけどな。 まぁ、電車専用のテレビ番組っていうんかな? そこは電車やから、案内表示にも使われておるからなーって事やと思うで」
「ぁあ! そういう事かっ!」
春坂駅というのはちょっとしたメイン駅だけあってか、ホームも少しある。 急行も止まる駅でもあるし乗換えも出来る駅だけあってか利用者も多い駅となっている。
しかも最近リニューアルをしたのか、ホームは前よりも明るくなっているようだ。
「んー、やっぱ、俺が利用していた時よりも、かなり変わったのかな?」
「そうやったん? 俺の方はここ何年かしかこの駅を見てないしな。 ここに来た時にはもうこの駅やったしな」
「ん? 俺が利用していた時っていうのは、まだこんなに綺麗じゃなかったし、もっと、薄暗い感じがしてたんだけど、綺麗にもなってるし、明るくもなってるしな。 それに、昼間だからかな? 利用者が少ないから余計に広く感じるようになったっていうのかな?」
「へぇー、そうやったんや」
そんな会話をしているとホームに電車が入って来たようだ。
「あー、電車も変わったのかな?」
「ま、テレビも付いたんやし、変わったんと違うの?」
そして俺等というのはそんな会話をしながら電車へと乗り込むのだ。
昼間の時間帯に走っている電車なのだから、やはり人が少なく感じる。 それでも座席には座れない程だ。
俺と雄介は吊革に掴まっていた。
こうやって流れる景色を電車の中から見るのも本当に久しぶりなのかもしれない。
変わりゆく街並み。
電車に乗っていたあの時代の窓から見えていた景色というのは、一軒家が立ち並んでいた記憶だったのだけど、今見えている景色というのは、高いビルが増えたようにも思える。 なんかそれはそれで寂しいような、こういうのは時代と共に変わってしまう景色なんだろう。
俺はその交通マネーを自動改札の切符を通す所に入れようとしてしまっていた。
そこへ後から来ていた雄介が、
「おっ! ちょ、ちょっ待ってな。 そこにカードを入れるんやなくて、さっき俺がバスの時に使ったみたくマークの上でタッチしたらええねんで」
「え? あ、そうだったのか」
俺は雄介にそう言われて交通マネーをマークの上に翳すと電子音が聞こえて来た。 そこに安心したような溜息を吐いたのは雄介だ。
「あ、うん、それだけでええからな」
「あ、ああ、うん」
俺が改札を通ると今度は雄介も交通マネーをマークの上に翳し改札を抜けて来る。
「流石に自動改札は知っておったみたいやけど、まさか、そこにカード入れようとするとは思ってなかったわぁ」
「ま、そこは仕方ねぇだろ? だって、最近は全く乗り物になんか乗ってなかったんだからよ」
「まぁ、確かにな。 ほなら、電車にテレビが付くようになったのも知らんやろ?」
「へぇー、今の時代っていうのは電車にテレビも付いてんのか?」
「ん、まぁ、ちょっと家庭用のテレビとは番組内容が違うんやけどな。 まぁ、電車専用のテレビ番組っていうんかな? そこは電車やから、案内表示にも使われておるからなーって事やと思うで」
「ぁあ! そういう事かっ!」
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しかも最近リニューアルをしたのか、ホームは前よりも明るくなっているようだ。
「んー、やっぱ、俺が利用していた時よりも、かなり変わったのかな?」
「そうやったん? 俺の方はここ何年かしかこの駅を見てないしな。 ここに来た時にはもうこの駅やったしな」
「ん? 俺が利用していた時っていうのは、まだこんなに綺麗じゃなかったし、もっと、薄暗い感じがしてたんだけど、綺麗にもなってるし、明るくもなってるしな。 それに、昼間だからかな? 利用者が少ないから余計に広く感じるようになったっていうのかな?」
「へぇー、そうやったんや」
そんな会話をしているとホームに電車が入って来たようだ。
「あー、電車も変わったのかな?」
「ま、テレビも付いたんやし、変わったんと違うの?」
そして俺等というのはそんな会話をしながら電車へと乗り込むのだ。
昼間の時間帯に走っている電車なのだから、やはり人が少なく感じる。 それでも座席には座れない程だ。
俺と雄介は吊革に掴まっていた。
こうやって流れる景色を電車の中から見るのも本当に久しぶりなのかもしれない。
変わりゆく街並み。
電車に乗っていたあの時代の窓から見えていた景色というのは、一軒家が立ち並んでいた記憶だったのだけど、今見えている景色というのは、高いビルが増えたようにも思える。 なんかそれはそれで寂しいような、こういうのは時代と共に変わってしまう景色なんだろう。
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