6 / 56
6話
しおりを挟む
本当に玲音というには諒馬にその衣装を着ろと推して来る。 だが、諒馬だってタチというプライドがある為か、流石にヒラヒラスカートは履きたくはないようで、何とかして断りたいようだ。
「だからさ、俺的には全然この衣装を着たく無い訳で……」
「うん! もう、その理由は知ってるよ! でも、いいんじゃない? って言ってるんだけどなぁ。 じゃあ、諒馬君だって分からなければいいのかな? カツラに化粧したらやってくれるー?」
その玲音の言葉に今にも諒馬の方はため息が出そうだ。
何だか玲音が言っている状態ではないのだから、単純に諒馬の場合にはタチとしてのプライドがあるから、その衣装を着たくないだけなのだから。
まぁ、玲音からしてみたら、諒馬とのこういうやりとりが楽しいのかもしれない。 ただただ諒馬とはこういう言葉のやり取りが出来るからこそ、玲音の方は楽しんでやっているのであろう。 いや、もしかしたら緊張を和らげる為に、諒馬とは仕事を始める前に遊んでいるだけなのかもしれない。
「んじゃあさ、試しにやらせてよー! 諒馬君にカツラ付けて、化粧するのー!」
「……へ?」
その玲音の意見に裏声を上げる諒馬。
「いいじゃん! いいじゃん! まだ時間掛かりそうだしさぁー」
そう言う玲音は本当に楽しそうだ。
そこには衣装も置いてあるのだが、当然メイク道具も置いてあって、それをも手にする玲音。 そして近くにあった椅子に諒馬の事を座らせ、玲音は本格的に諒馬のメイクを始めてしまう。
もうそこは仕方がないとでも諒馬は思ったのか、もう玲音にされるがままの状態でメイクされるのを待っていた。
しかし諒馬の中では人生初のメイクなのかもしれない。 いやもしかしたら高校生の文化祭の時にやったかもしれないのだが、そこはもう記憶に無いような出来事なのだからカウントに入ってないのかもしれないという事だ。
数十分後、諒馬へのメイクは終わったのか、最終的に諒馬にカツラを被せると、
「はい! 出来上がり! ねぇ、ねぇー、見て見てー! ほら、こんなに素敵な女性になったでしょー?」
そう言って玲音は諒馬に鏡を見せるのだ。
そこに映っている女性。 本当にこれが自分なのか? っていう位の美人さんが映っていたのだから。
諒馬は目を見開いたまま、玲音と鏡を見つめる。
「……へ? これが、俺!?」
「そうだよー! ね、美人さんでしょー?」
確かに、その鏡に映っている女性というのは諒馬自身だ。 まさか、メイク一つで自分がそこまで変われるとは思ってなかったのかもしれない。
「だから、言ったのにー! 諒馬君でも十分美人さんになれるんだってね。 ね、だから、今日は女装でアイドルやろうよー!」
と本題へと戻された感があるような気がするのは気のせいであろうか。
「だからさ、俺的には全然この衣装を着たく無い訳で……」
「うん! もう、その理由は知ってるよ! でも、いいんじゃない? って言ってるんだけどなぁ。 じゃあ、諒馬君だって分からなければいいのかな? カツラに化粧したらやってくれるー?」
その玲音の言葉に今にも諒馬の方はため息が出そうだ。
何だか玲音が言っている状態ではないのだから、単純に諒馬の場合にはタチとしてのプライドがあるから、その衣装を着たくないだけなのだから。
まぁ、玲音からしてみたら、諒馬とのこういうやりとりが楽しいのかもしれない。 ただただ諒馬とはこういう言葉のやり取りが出来るからこそ、玲音の方は楽しんでやっているのであろう。 いや、もしかしたら緊張を和らげる為に、諒馬とは仕事を始める前に遊んでいるだけなのかもしれない。
「んじゃあさ、試しにやらせてよー! 諒馬君にカツラ付けて、化粧するのー!」
「……へ?」
その玲音の意見に裏声を上げる諒馬。
「いいじゃん! いいじゃん! まだ時間掛かりそうだしさぁー」
そう言う玲音は本当に楽しそうだ。
そこには衣装も置いてあるのだが、当然メイク道具も置いてあって、それをも手にする玲音。 そして近くにあった椅子に諒馬の事を座らせ、玲音は本格的に諒馬のメイクを始めてしまう。
もうそこは仕方がないとでも諒馬は思ったのか、もう玲音にされるがままの状態でメイクされるのを待っていた。
しかし諒馬の中では人生初のメイクなのかもしれない。 いやもしかしたら高校生の文化祭の時にやったかもしれないのだが、そこはもう記憶に無いような出来事なのだからカウントに入ってないのかもしれないという事だ。
数十分後、諒馬へのメイクは終わったのか、最終的に諒馬にカツラを被せると、
「はい! 出来上がり! ねぇ、ねぇー、見て見てー! ほら、こんなに素敵な女性になったでしょー?」
そう言って玲音は諒馬に鏡を見せるのだ。
そこに映っている女性。 本当にこれが自分なのか? っていう位の美人さんが映っていたのだから。
諒馬は目を見開いたまま、玲音と鏡を見つめる。
「……へ? これが、俺!?」
「そうだよー! ね、美人さんでしょー?」
確かに、その鏡に映っている女性というのは諒馬自身だ。 まさか、メイク一つで自分がそこまで変われるとは思ってなかったのかもしれない。
「だから、言ったのにー! 諒馬君でも十分美人さんになれるんだってね。 ね、だから、今日は女装でアイドルやろうよー!」
と本題へと戻された感があるような気がするのは気のせいであろうか。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
山本さんのお兄さん〜同級生女子の兄にレ×プされ気に入られてしまうDCの話〜
ルシーアンナ
BL
同級生女子の兄にレイプされ、気に入られてしまう男子中学生の話。
高校生×中学生。
1年ほど前に別名義で書いたのを手直ししたものです。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる