【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

【番外編】会いたい……5

「はぁー、ホンマありえんかったわぁ」
「本当。　今日は未遂だったからな……今度、アイツ……雄介に手出したら許さないからな！」
「ところで、望はここにおんの？」
「ああ……。　ほら、昼間、手術した子いただろ？　流石の俺も気になっててさ……自分の仕事があったからここに来るの遅くなっちまったんだけどな」
「そういうことやったんか……」
「まぁ、それを言い訳に雄介に会いに来たかったってのもあるんだけどな……。　雄介なら、その子の為に今日はここに残るっていうのも分かっていたしさ……」

　一瞬、望の言葉に驚いたのだが、雄介は笑顔になって、

「会いに来てくれたって訳か……」
「最近、俺達忙しかったからな……家でも会えてなかったしよ」
「会いに来てくれたって言うんは半分は仕事で半分は仕事やないってことやんな……？」

　そんなことを言われてしまい改めて顔を赤くする望。

「仕事の時の望はむっちゃ、真面目で真剣やから、手出そうなんて思わへんけど……半分は仕事やないんやったら手出してもええってことか？」

　特にそういうつもりで言ったわけではないのだが、雄介にそう言われると確かにそうだったのかもしれない。

「それに朔望に襲われて、中途半端やったし、今日はもう本物の望とは久しぶりやしな……」

　雄介は自分の左手で望の右腕を掴み自分の方へと引き寄せ唇を重ねる。

「ちょ……待ってって……。　昼間手術した子は大丈夫なのか？」
「今日は当直に朔望が居るみたいやし……何かあったら、俺より朔望の方がベテランなんやしそういう時は朔望に任せた方がええやろ？　それに、さっきのこともあったし……そこは罰やんなぁ。　せやから、そういう点では朔望に任せたらええやない？」
「確かにそうだな……。　それに、もし、逆に何かあったら俺や雄介に連絡来るだろうしな……」
「ま、そういうことやって……」

　後のことは朔望に任せ、二人は二人だけの世界に入っていったようだ。


　せっかく、同じ仕事に就いても本当に会えるのは仕事中で真面目な時だけ……全くもって今までそんな事は想像出来てなかったのかもしれない。　せっかく同じ仕事に就けても前よりもお互いに会う機会というのが減ってしまったようにも思える。　だけど会えた時にはラブラブな事もしたいよね？　勿論、それ以上の事も……。

END