2,062 / 2,140
ー信頼ー126
しおりを挟む
和也は新人だった頃は裕実並みにドジだった記憶がある。 裕実のように薬が乗ったカートはひっくり返すわ、廊下は何回注意しても走るわ、完全に空回りしていた和也だったのだが、そんな事をしていても明るく患者さんの接する和也を見ていて望の方は色々と救われていたような気がする。 確かにそういったカートをひっくり返す等のドジはしていたものの、医療ミスに繋がるようなミスは一切無く、だから望は和也の事を見放さなかったのであろう。 きっと和也の場合、慣れれば成長すると分かっていたからなのかもしれない。 そして望の見立て通り一年もしないうちに和也は仕事に慣れ、今では望にとって仕事上のパートナーとしても親友としても幸せでいられているのだから。 時には喧嘩する事もあったけど、それはそれでいい事なんだと思う。 言い合える仲、心の中から話し合える仲。 要は喧嘩する程仲がいいとはこういう事を言うのであろう。 言い合っては喧嘩し、これでお互いの事を分かり合う事で絆みたいなのが深くなっていっているのかもしれない。
「もう、こんな時間か……」
和也は愛用の時計を見ると時刻の方は十二時を回っていた。
「とりあえずさぁ、自分達がぶっ倒れる前に、腹になんか入れて来ようぜー。 もう、流石に腹が減りすぎて死にそうだしさぁ」
「そうですね」
裕実は和也に向かって、そう答えると今度は望の方に笑顔を向け手を取りながら立ち上がり、
「望さんも行きましょう! ご飯食べ終わってから、雄介さんの事を待っても遅くはないですしね」
「え? あ、ああ……そうだな……」
裕実にそう促され望は立ち上がると、診療所の方に向かって歩き始めるのだ。
家に戻ると和也は冷蔵庫を開け、
「とりあえず、何作るかなぁ? んー、焼きそばかぁー!」
「お前さ、焼きそばもいいけど、雄介みたいに凝ったもんっていうのは作れないのかよ。 確かにお前が作ってくれるんだから嬉しいんだけどさぁ。 なんか凝ったもんっていうのは、天ぷら位しかなかったぞ」
「あー、そうだね……って事は、俺っていうのは、寧ろ簡単な物以外で作れるのは天ぷらだけって事で……」
その和也の開き直ったような言葉に望はため息を漏らす。
「本当、その点じゃ、雄介さんって凄いですよねぇ。 色んな物作って下さるんですものー」
「もう、こんな時間か……」
和也は愛用の時計を見ると時刻の方は十二時を回っていた。
「とりあえずさぁ、自分達がぶっ倒れる前に、腹になんか入れて来ようぜー。 もう、流石に腹が減りすぎて死にそうだしさぁ」
「そうですね」
裕実は和也に向かって、そう答えると今度は望の方に笑顔を向け手を取りながら立ち上がり、
「望さんも行きましょう! ご飯食べ終わってから、雄介さんの事を待っても遅くはないですしね」
「え? あ、ああ……そうだな……」
裕実にそう促され望は立ち上がると、診療所の方に向かって歩き始めるのだ。
家に戻ると和也は冷蔵庫を開け、
「とりあえず、何作るかなぁ? んー、焼きそばかぁー!」
「お前さ、焼きそばもいいけど、雄介みたいに凝ったもんっていうのは作れないのかよ。 確かにお前が作ってくれるんだから嬉しいんだけどさぁ。 なんか凝ったもんっていうのは、天ぷら位しかなかったぞ」
「あー、そうだね……って事は、俺っていうのは、寧ろ簡単な物以外で作れるのは天ぷらだけって事で……」
その和也の開き直ったような言葉に望はため息を漏らす。
「本当、その点じゃ、雄介さんって凄いですよねぇ。 色んな物作って下さるんですものー」
0
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
出産は一番の快楽
及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。
とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。
【注意事項】
*受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。
*寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め
*倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意
*軽く出産シーン有り
*ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り
続編)
*近親相姦・母子相姦要素有り
*奇形発言注意
*カニバリズム発言有り
淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂
朝井染両
BL
お久しぶりです!
ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。
こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。
合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。
ご飯食べます。
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
クソザコ乳首くんの出張アクメ
掌
BL
おさわりOK♡の家事代行サービスで働くようになった、ベロキス大好きむっつりヤンキー系ツン男子のクソザコ乳首くんが、出張先のどすけべおぢさんの家で乳首穴開き体操着でセクハラ責めされ、とことんクソザコアクメさせられる話。他腋嗅ぎ、マイクロビキニなど。フィクションとしてライトにお楽しみください。
ネタの一部はお友達からご提供いただきました。ありがとうございました!
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから
https://twitter.com/show1write
ある宅配便のお兄さんの話
てんつぶ
BL
宅配便のお兄さん(モブ)×淫乱平凡DKのNTR。
ひたすらえっちなことだけしているお話です。
諸々タグ御確認の上、お好きな方どうぞ~。
※こちらを原作としたシチュエーション&BLドラマボイスを公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる