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ー希望ー83
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「寝れば大丈夫やと思うで、やっぱ、打撲程度やったみたいやなぁ? とりあえずな、まさか、ヘリが墜落するとは思ってなかったな」
「一応、天候が悪ければ飛ばさないんだけどさ、今日は晴天だったから、大丈夫だとは思ってたんだけどな」
「なんか、一瞬だけ突風に煽られた感じがして、気付いたら、ヘリが横転してたって訳や、それで、裕実は怪我しとるし、ヘリの無線機は壊れてしもうたみたいやし、ついでに俺が持ってた電話も壊れてもうたし、ヘリが墜落した場所が上にも助け呼べへんようなところやし……せやから、患者さん背負って病院連れて行った方が早いって思うて行ったのはええねんけど……まだ、春坂市の土地勘がなくてな近くにあった民家で電話借りて、救急車呼んで、そいで、春坂病院に来たって訳や」
「体力的にも今日は大変だったんだな。 そりゃ、早く休んだ方が良さそうだな」
「何言うてんねん……言うとくけど、体力の方は全然大丈夫やって……」
雄介はそう言うと、望の体を抱き締める。
「ちょ、お前なぁ、ヤりたいとか言うんじゃないんだろうな?」
「いいや……全く下心無しで望のことこうしたって思っただけや。 流石に体力が有り余ってるからって、今日はお前んこと抱くって思ってへんから安心して……」
「例え、そんなこと言ってもやらせる気はサラサラねぇけどな。 俺が今日は許さねぇしよ」
「せやから、そういう気はないって……今はこうしておりたいだけやから」
望のことを抱き締める手は望の服が皺になる位握られていた。
そんな雄介に気付く望。
「どうした? やっぱり、まだ、頭痛いのか?」
望は頭だけを起こし雄介のことを覗き込む。
「頭はとりあえず大丈夫なんやけど……」
「なんだけど?」
雄介は何かを言うのか言わないのかとしているのか言葉を詰まらせている。
「何だ? 恋人の俺にも言えないことなのか?」
「そういう訳やないんやけどな……なんやろ? 何か俺の弱い部分を見せてまうみたいで言うか言わないか迷ってるんだけやって……」
「弱い部分? ……そっか……お前にもそんなところがあったんだな。 でもさ……恋人同士なんだから、そういうとこも曝け出してもいいんじゃないか?」
望はそこで言葉を一旦切ると、雄介の方へと体を向き直した途端、雄介はゆっくりと語り始める。
「せやな……もしかしたら、望と恋人になったから久しぶりに死への恐怖っていうのが来たからなのかもしれへんな。 って言うても悪い意味っていう訳ではないで……」
そりゃあ、今となっては望だって分かってる。 だが望としてはこう上手くそれを口にして表現出来ないっていう所なのかもしれない。
「確かに患者さんと背負って山を下山している時っていうのは全くもってそういった恐怖みたいなのは無かったんやけどな。 だけど……こう下山して来て、安心した途端に怖くなったっていうんかな? 特にヘリポートで一人で望達の事を待ってる時になぁ」
そう淡々とさっき雄介が言っていた自分の弱い部分の事について話して来てくれている事について真面目に聞いているようだ。 いや確かに普段から雄介の話については真面目に聞いてはいるのだが、普段よりもという表現の方が合っているのかもしれない。
そう雄介は自分の弱い部分を話ししているようで、とは言うのだが、望からしてみたら全然弱い部分としては聞いてないのかもしれない。 だが、それが例え弱い部分だとしても、そこで恋人として別れてしまうのなら逆に自分が雄介の恋人として失格なのかもしれない。 だから逆に望は雄介の話を真剣に聞いていた。
「一応、天候が悪ければ飛ばさないんだけどさ、今日は晴天だったから、大丈夫だとは思ってたんだけどな」
「なんか、一瞬だけ突風に煽られた感じがして、気付いたら、ヘリが横転してたって訳や、それで、裕実は怪我しとるし、ヘリの無線機は壊れてしもうたみたいやし、ついでに俺が持ってた電話も壊れてもうたし、ヘリが墜落した場所が上にも助け呼べへんようなところやし……せやから、患者さん背負って病院連れて行った方が早いって思うて行ったのはええねんけど……まだ、春坂市の土地勘がなくてな近くにあった民家で電話借りて、救急車呼んで、そいで、春坂病院に来たって訳や」
「体力的にも今日は大変だったんだな。 そりゃ、早く休んだ方が良さそうだな」
「何言うてんねん……言うとくけど、体力の方は全然大丈夫やって……」
雄介はそう言うと、望の体を抱き締める。
「ちょ、お前なぁ、ヤりたいとか言うんじゃないんだろうな?」
「いいや……全く下心無しで望のことこうしたって思っただけや。 流石に体力が有り余ってるからって、今日はお前んこと抱くって思ってへんから安心して……」
「例え、そんなこと言ってもやらせる気はサラサラねぇけどな。 俺が今日は許さねぇしよ」
「せやから、そういう気はないって……今はこうしておりたいだけやから」
望のことを抱き締める手は望の服が皺になる位握られていた。
そんな雄介に気付く望。
「どうした? やっぱり、まだ、頭痛いのか?」
望は頭だけを起こし雄介のことを覗き込む。
「頭はとりあえず大丈夫なんやけど……」
「なんだけど?」
雄介は何かを言うのか言わないのかとしているのか言葉を詰まらせている。
「何だ? 恋人の俺にも言えないことなのか?」
「そういう訳やないんやけどな……なんやろ? 何か俺の弱い部分を見せてまうみたいで言うか言わないか迷ってるんだけやって……」
「弱い部分? ……そっか……お前にもそんなところがあったんだな。 でもさ……恋人同士なんだから、そういうとこも曝け出してもいいんじゃないか?」
望はそこで言葉を一旦切ると、雄介の方へと体を向き直した途端、雄介はゆっくりと語り始める。
「せやな……もしかしたら、望と恋人になったから久しぶりに死への恐怖っていうのが来たからなのかもしれへんな。 って言うても悪い意味っていう訳ではないで……」
そりゃあ、今となっては望だって分かってる。 だが望としてはこう上手くそれを口にして表現出来ないっていう所なのかもしれない。
「確かに患者さんと背負って山を下山している時っていうのは全くもってそういった恐怖みたいなのは無かったんやけどな。 だけど……こう下山して来て、安心した途端に怖くなったっていうんかな? 特にヘリポートで一人で望達の事を待ってる時になぁ」
そう淡々とさっき雄介が言っていた自分の弱い部分の事について話して来てくれている事について真面目に聞いているようだ。 いや確かに普段から雄介の話については真面目に聞いてはいるのだが、普段よりもという表現の方が合っているのかもしれない。
そう雄介は自分の弱い部分を話ししているようで、とは言うのだが、望からしてみたら全然弱い部分としては聞いてないのかもしれない。 だが、それが例え弱い部分だとしても、そこで恋人として別れてしまうのなら逆に自分が雄介の恋人として失格なのかもしれない。 だから逆に望は雄介の話を真剣に聞いていた。
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