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ー平和ー91

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「ホンマ、スマンな、心配かけてもうて……」
「お前なら大丈夫だって思ってたからな。 だから、行かせたんだ。 な、裕実達のことどうやって助けたんだ?」
「んー……話すと長くなるんやけど。 ま、まぁ……とりあえず」

 そう言うと、雄介は今まであったことを望に話始める。

「やっぱり、お前が犯人達のことやっつけたんだな」
「まぁ、無我夢中で、あんまり覚えてへんねんけどな」

 雄介は少し照れくさそうに頭を掻き始める。

「やっぱ、お前ってすげぇよ……頭はいいし、強いしさ」
「ま、まぁ、それは助かったんやし、ええやんか……それに、アイツも強いんやで」
「アイツって?」
「望の双子の弟の方」
「あ、朔望かぁ?」
「そうそう! アイツ、アメリカに住んでたから、自分の身は自分で守るとか言うてたけど……。 そう言うてて、最後、犯人をやっつけたのはアイツやからなぁ。 そないに強いんなら、犯人達のことやっつければ良かったのにーって、和也が言うたら、犯人達がどれくらい強いか分からへんかったから、手出さへんかったとは言うてたけどな。 アイツは絶対に強いと思うで……」
「そっか。 朔望も本当は強いんだな」
「って、話は変わんねんけど。 今日、俺達を追い出した理由ってなんやねん?   もう、ええやろ?   言うてくれても……でも、言われへんのやったらええねんけどな」

 雄介は少し切なそうな顔をすると、それに気付いた望は思い出したのか顔を赤くし反対側を向いてしまう。

 そんな望に雄介は再び切なそうな顔を向けるのだ。

 だって、そうであろう。 その話をした途端に望は雄介から背を向けてしまったのだから。

 望は一息吐くと、

「だから、今日、本当はだな。 あんなことがなかったらだな……裕実の提案で、その……バレンタインの日に雄介にチョコを渡せなかったから、それを作ろうとしてたんだよ」
「……へ?   そうやったんか? そう言われてみれば……俺、望にチョコを貰った事がなかったような気がするわぁーしかも、望の手作りって……」

 少し落ち込んでいる雄介に気付いたのか望は雄介の方に顔を向けると、

「また、いずれ作るから待ってろよ」

 その望の言葉に雄介は顔を上げ、
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