1,597 / 2,140
ー決心ー2
しおりを挟む
「お前なぁ、和也が探してもうたら、俺の楽しみがなくなるやんかぁ」
そう雄介は呆れたような溜め息を漏らす。
「そう言うけどなぁ、お前がちんたら探してんのが悪いんだろうがー。 だから、俺はお手伝いして上げただけなんですけどー」
そう悪びれる事なく言う和也。 そんな和也に雄介はため息を吐きつつも、
「あ、もう、ええわぁ。 合格したの分かったしな」
そう呆れたように雄介は言うと、和也の方は口をとんがらせながら言うのだ。
「……って、医学部に合格したってぇのに、あまり嬉しそうじゃないよなぁ」
「アホか……もう、三十歳になりそうな大人が合格位でバカ騒ぎなんかせんわぁ」
「……って、そんなこと雄ちゃんは言ってるけど……内心じゃ嬉しいんだからねぇ」
その美里の一言に雄介にしては珍しく顔を真っ赤にし、それを見せないようになのか、和也達から視線を背け青い空を見上げる。
きっと雄介は密かに大空を見上げ、心の中で医学部に合格出来たことを喜んでいるのであろう。
その証拠に今さっきまで顔を赤くさせていたのだが、大空を見上げた次の瞬間には笑みが溢れていたのだから。
「じゃあ、雄介の入学手続きが済んだら、次は雄介の合格祝いな!」
その和也の言葉に雄介は目を丸くしながら、もう一度、和也達の方へと体を向ける。
「和也……今の言葉、どういうことやねんって……?」
「そりゃ、当たり前っしょ。 学校に合格したんだから、祝うのは普通だろ?」
「あ、うん……まぁ、そうやねんけどな。 なんつぅんかな? 普通は親とかとやらへんか?」
「別にいいじゃねぇか……お前の親は大阪なんだし、友達である俺達が祝っちゃダメなんとことはねぇだろ?」
「あ、まぁ、そうねんけどな」
「だから、俺達が祝ってやろうっていう訳だしさ。 ま、親じゃねぇけど……お前の親族で祝ってくれる人が居るじゃねぇか」
「ホント、本当……。 雄ちゃんが不合格だったら、慰めて上げようと思って来て上げたのにねぇ」
嘘泣きなのか本当に泣いているのか分からないのだが、美里は顔を俯かせて目にハンカチまで当てていた。
「ちょ、ちょー、姉貴ー、そん位で泣くなやぁ。 それに、なんやねん『不合格やった時に慰める』って……俺、そんなに心弱ぁないで。 それに合格出来へんかった時には直ぐに諦める気持ちでおったしな。 合格出来んかったってことは、俺はその仕事は向いてないって思うとったから……そこで諦める気持ちやったしなぁ。 だって、その職業に向いておるって、お偉いさんが決めてくれるんやろうし」
そう雄介は呆れたような溜め息を漏らす。
「そう言うけどなぁ、お前がちんたら探してんのが悪いんだろうがー。 だから、俺はお手伝いして上げただけなんですけどー」
そう悪びれる事なく言う和也。 そんな和也に雄介はため息を吐きつつも、
「あ、もう、ええわぁ。 合格したの分かったしな」
そう呆れたように雄介は言うと、和也の方は口をとんがらせながら言うのだ。
「……って、医学部に合格したってぇのに、あまり嬉しそうじゃないよなぁ」
「アホか……もう、三十歳になりそうな大人が合格位でバカ騒ぎなんかせんわぁ」
「……って、そんなこと雄ちゃんは言ってるけど……内心じゃ嬉しいんだからねぇ」
その美里の一言に雄介にしては珍しく顔を真っ赤にし、それを見せないようになのか、和也達から視線を背け青い空を見上げる。
きっと雄介は密かに大空を見上げ、心の中で医学部に合格出来たことを喜んでいるのであろう。
その証拠に今さっきまで顔を赤くさせていたのだが、大空を見上げた次の瞬間には笑みが溢れていたのだから。
「じゃあ、雄介の入学手続きが済んだら、次は雄介の合格祝いな!」
その和也の言葉に雄介は目を丸くしながら、もう一度、和也達の方へと体を向ける。
「和也……今の言葉、どういうことやねんって……?」
「そりゃ、当たり前っしょ。 学校に合格したんだから、祝うのは普通だろ?」
「あ、うん……まぁ、そうやねんけどな。 なんつぅんかな? 普通は親とかとやらへんか?」
「別にいいじゃねぇか……お前の親は大阪なんだし、友達である俺達が祝っちゃダメなんとことはねぇだろ?」
「あ、まぁ、そうねんけどな」
「だから、俺達が祝ってやろうっていう訳だしさ。 ま、親じゃねぇけど……お前の親族で祝ってくれる人が居るじゃねぇか」
「ホント、本当……。 雄ちゃんが不合格だったら、慰めて上げようと思って来て上げたのにねぇ」
嘘泣きなのか本当に泣いているのか分からないのだが、美里は顔を俯かせて目にハンカチまで当てていた。
「ちょ、ちょー、姉貴ー、そん位で泣くなやぁ。 それに、なんやねん『不合格やった時に慰める』って……俺、そんなに心弱ぁないで。 それに合格出来へんかった時には直ぐに諦める気持ちでおったしな。 合格出来んかったってことは、俺はその仕事は向いてないって思うとったから……そこで諦める気持ちやったしなぁ。 だって、その職業に向いておるって、お偉いさんが決めてくれるんやろうし」
0
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
出産は一番の快楽
及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。
とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。
【注意事項】
*受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。
*寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め
*倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意
*軽く出産シーン有り
*ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り
続編)
*近親相姦・母子相姦要素有り
*奇形発言注意
*カニバリズム発言有り
「どスケベ変態おじさま(40↑)専用ボーイ♂ハメハメ店『あましじょ♡』へようこそっ♪」~あやくん(22)とたつみパパ(56)の場合~
そらも
BL
四十歳以上の性欲満タンどスケベ変態おじさまであれば誰でも入店でき、おじさま好きの男の子とえっちなことがた~っぷりとできちゃうお店『あましじょ♡』にて日々行われている、お客とボーイのイチャラブハメハメ物語♡
一度は書いてみたかったえっちなお店モノ♪ と言いつつ、お客とボーイという関係ですがぶっちゃけめっちゃ両想い状態な二人だったりもしますです笑♡
ただ、いつにも増して攻めさんが制御の効かない受けくん大好きど変態発情お猿さんで気持ち悪くなっている他、潮吹きプレイや受けくんがビッチではないけど非処女設定とかにもなっておりますので、読む際にはどうぞご注意を!
※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。
※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!
淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂
朝井染両
BL
お久しぶりです!
ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。
こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。
合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。
ご飯食べます。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる