上 下
1,463 / 2,140

ー天使ー20

しおりを挟む
 暫く車を走らせていると道沿いにあるレストランを見つけ和也はレストランの駐車場へと車を止める。

「よし! 着いたー!」

 その和也の声と共に、裕実や望と一緒に琉斗も降りていく。

 車を降りた直後、琉斗は涙目で望のことを見上げ、

「望兄ちゃん……トイレー!」

「……へ?    トイレ?    あ、あー、トイレか……」

 望は和也の方に顔を向けると、

「和也、琉斗がトイレだってさぁ」
「はいはい! 俺が琉斗をトイレに連れて行けばいいんだろー」

 そう和也が言った直後、琉斗は望の足に掴み、

「望兄ちゃんとトイレに行く!」
「……へ?    俺と?」

 望はこんなことをしたことがなかった為か困惑しているようだ。

「って、琉斗……」

 和也は琉斗の身長に合わせ座ると、

「そんな年になって一人でトイレ出来ねぇのか?」
「出来るよ!」

 そう自信満々に言う琉斗。

「なら、望とか俺とかと一緒に行かなくてもいいじゃねぇかぁ」
「でも、僕は望兄ちゃんと行きたいの!」
「でも、望兄ちゃんはなぁ、そういうことに慣れてないんだよー。 だから、俺と一緒に行かないか?    丁度、俺もトイレに行きたかったとこだしよ」

 その和也の言葉に琉斗は少し考えると、

「仕方ないなぁ、和也兄ちゃんもトイレに行きたいんなら、今回だけは和也兄ちゃんと一緒でいいや……」

 琉斗の言葉に和也と望は目を丸くしていた。

 さっきまでいい子だと思っていたのだが、どうやら違うようだ。

 きっと今まで猫被りしていたのであろう。 明らかに口調までも変わってきているのだから。

「んじゃ、行くか!」

 和也は琉斗の手を取ろうとしたのだが、琉斗は手を引っ込め、

「僕、一人で行けるから大丈夫!」
「そっか……なら、先に行っちまうぞー!」

 和也はそう言うと、ファミレスに向かい走り出す。

 その姿に琉斗は追い掛ける所か望に向かい、

「和也兄ちゃんって、大人気ないね……」

 琉斗はそう言うと和也の後を追い掛けるのだ。

 その言葉に望と裕実はクスクスと笑っていた。

「和也は琉斗君に嫌われてるか、気に入られているかのどいらかですね」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂

朝井染両
BL
お久しぶりです! ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。 こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。 合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。 ご飯食べます。

クソザコ乳首くんの出張アクメ

BL
おさわりOK♡の家事代行サービスで働くようになった、ベロキス大好きむっつりヤンキー系ツン男子のクソザコ乳首くんが、出張先のどすけべおぢさんの家で乳首穴開き体操着でセクハラ責めされ、とことんクソザコアクメさせられる話。他腋嗅ぎ、マイクロビキニなど。フィクションとしてライトにお楽しみください。 ネタの一部はお友達からご提供いただきました。ありがとうございました! pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。 なにかありましたら(web拍手)  http://bit.ly/38kXFb0 Twitter垢・拍手返信はこちらから https://twitter.com/show1write

とろとろ【R18短編集】

ちまこ。
BL
ねっとり、じっくりと。 とろとろにされてます。 喘ぎ声は可愛いめ。 乳首責め多めの作品集です。

勇者よ、わしの尻より魔王を倒せ………「魔王なんかより陛下の尻だ!」

ミクリ21
BL
変態勇者に陛下は困ります。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

出産は一番の快楽

及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。 とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。 【注意事項】 *受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。 *寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め *倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意 *軽く出産シーン有り *ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り 続編) *近親相姦・母子相姦要素有り *奇形発言注意 *カニバリズム発言有り

肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?

こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。 自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。 ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...