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ー過去ー88
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「タイトルは忘れてしまったので正確ではないかと思いますが、確かそんな話だったと思います。 だから、和也もそうならないように気を付けて下さいね。 って意味なんですからね」
「まさか、俺がもうそんな事はしねぇよ。 一番失いたくない奴が目の前に居るんだからな。 そんな下らない嘘とか吐いて、俺は絶対にお前の事を失いたくねぇしな」
和也はそう言うと裕実の体をギュッと抱き締める。
「じゃあ、こんな事をするのは最初で最後にするって誓います?」
「誓うに決まってるじゃねぇか。 これで、お前の事を裏切るような事があったら、それこそ、俺はお前の恋人失格になるだろ?」
裕実はその和也の真面目な言い方に安心すると、
「和也って本当にずるい位にかっこいいんですね」
裕実はそう言うと、顔を赤くして頭を俯けてしまう。
「和也の馬鹿……久しぶりに胸の鼓動が早くなってしまいましたからー」
「そうか……。 それは俺としては嬉しい事かな? 何でもそうだけど……初心を忘れちゃあいけねぇしな。 恋にも仕事にもな」
「そうですね……なら……」
裕実はそこまで言うとベッドの上に仰向けになって瞳を閉じると和也の方へと視線を向ける。
その裕実の姿に和也の方は裕実が今何をしたいのかが分かったのであろう。 和也はクスリとすると、ゆっくりと裕実の唇へと唇を重ねるのだ。
「このままの流れでしちまおうか?」
「それは流石にダメですよー。 ここは望さんと雄介さんの家なんですからー、勝手にそんな事は出来ませんから。 『親しき仲にも礼儀あり』っていう言葉があるじゃないですかー」
「確かにそうだよな。 とりあえずさ、しないにしたってイチャイチャ位はいいよな?」
「度が過ぎなければですけどね」
「じゃあ、例えば『度が過ぎない』って、どれくらいなんだよー」
わざと和也はそう聞いているのか、知らなくて聞いているのかは今は分からない状況だ。
「だからですね……」
まさか、そんな事を突っ込まれるとは思ってもみなかった裕実は和也から視線を逸らし何故だか恥ずかしそうにしていた。
「か、和也なら、分かってくれてると思ったんですけど」
「俺だって万能じゃねぇんだ。 何でも知ってるって訳じゃあねぇんだよ。 そりゃあ、分からない事だってあるんだからな。 確かに俺はある程度の事だったら心の中を読む事は出来るのかもしれねぇけど、そこは人間なんだから百パーセントって事はない。 だから、分からない事は沢山あるって事さ」
「まさか、俺がもうそんな事はしねぇよ。 一番失いたくない奴が目の前に居るんだからな。 そんな下らない嘘とか吐いて、俺は絶対にお前の事を失いたくねぇしな」
和也はそう言うと裕実の体をギュッと抱き締める。
「じゃあ、こんな事をするのは最初で最後にするって誓います?」
「誓うに決まってるじゃねぇか。 これで、お前の事を裏切るような事があったら、それこそ、俺はお前の恋人失格になるだろ?」
裕実はその和也の真面目な言い方に安心すると、
「和也って本当にずるい位にかっこいいんですね」
裕実はそう言うと、顔を赤くして頭を俯けてしまう。
「和也の馬鹿……久しぶりに胸の鼓動が早くなってしまいましたからー」
「そうか……。 それは俺としては嬉しい事かな? 何でもそうだけど……初心を忘れちゃあいけねぇしな。 恋にも仕事にもな」
「そうですね……なら……」
裕実はそこまで言うとベッドの上に仰向けになって瞳を閉じると和也の方へと視線を向ける。
その裕実の姿に和也の方は裕実が今何をしたいのかが分かったのであろう。 和也はクスリとすると、ゆっくりと裕実の唇へと唇を重ねるのだ。
「このままの流れでしちまおうか?」
「それは流石にダメですよー。 ここは望さんと雄介さんの家なんですからー、勝手にそんな事は出来ませんから。 『親しき仲にも礼儀あり』っていう言葉があるじゃないですかー」
「確かにそうだよな。 とりあえずさ、しないにしたってイチャイチャ位はいいよな?」
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「じゃあ、例えば『度が過ぎない』って、どれくらいなんだよー」
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「か、和也なら、分かってくれてると思ったんですけど」
「俺だって万能じゃねぇんだ。 何でも知ってるって訳じゃあねぇんだよ。 そりゃあ、分からない事だってあるんだからな。 確かに俺はある程度の事だったら心の中を読む事は出来るのかもしれねぇけど、そこは人間なんだから百パーセントって事はない。 だから、分からない事は沢山あるって事さ」
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