1,260 / 2,140
ー過去ー2
しおりを挟む
「お前っていう奴はホントっ! 遠慮っていう事を知らねぇー奴だよなっ! 朝から、そんなに俺の事怒らせて楽しいのか!?」
望は机を両手で叩き立ち上がると和也の事を睨み付ける。
だが望の事を怒らせてしまっているのに涼しい顔をしているのは和也だ。
「ホント、俺はお前の事を心配して言ってんだよ。 逆に望は俺の性格分かってくれてねぇよなー?」
和也は軽く息を吐くと、
「お前の性格だとな……自ら雄介とヤったっていうのも言わねぇだろうし、おまけにそのせいで腰が痛いなんて事自ら言わねぇだろ? だから、俺の方は望に怒られるの覚悟で望の口から言ってもらえるようにしている訳だ」
確かに和也が言ってる事は正しい。 望の方は和也のその言葉に何も言えなくなったのか黙ったまま椅子へと腰を落とす。
「腰が痛いんだったら、俺が仕事行く前に鎮痛剤を処方してもらってきてやるよ。 腰が痛いままじゃあ、仕事に身が入らないだろ?」
そう言うと和也は更衣室へと消えて行く。
それを見送った望は息を吐きそれと同時に悔しさで顔を歪ませていた。
本当に和也という人間というのは、ぐうの音も出ない位の言葉がこうもよく出てくるもんだ。 全くもって今の和也の言葉には望の方は返す言葉も無くなってしまったのだから。 それにその言葉によって自分が言いたい事を引き出してくれるのだからスッキリしているのは確かだ。
こんなにも和也といるのに和也の方が望の事をよく分かっているのかもしれない。 だが望の方は全く和也の事を分かってないのだから本当にその差が悔しい所だろう。
和也の方は着替えを終えると部屋を出て望の為に薬を取りに薬局の方へと向かう。
その途中、廊下でいきなり声を掛けられる和也。
「あの……スイマセン。 院長室っていうのは何処ですか? 僕、今日からここで働く事になったのですが、まだ、この病院の事分からなくて……」
そう和也の方は尋ねられて急いでいた足を止めると顔を上げる。 するとその人物を見た瞬間、和也の表情がみるみるうちに変わるのだ。 そして声にもならないような声を上げてしまっていた。
やっと声を出せたかと思うとあまりにものショックで、
「あ、あー!!」
未だにそれしか声にならないようで目を丸くしながらその人物を見つめる。
「あ、和也。 って、和也と会うの本当に久しぶりだよな! まぁ、とりあえず元気そうで良かったよ。 ってかさ、僕の方は今日からここで働けるようになったんだよな」
「働くって……はぁあ!? お前がここで!?」
「うん! そうだよ。 本当は専門学校出て和也とは別れたくはなかったんだけど……まぁ、そこは仕方なく他の病院にしたっていうのか、僕の方もこの病院に面接したんだけど就職出来なくて他の病院で就職が決まったから仕方なくそっちにしたんだけど、今回! なんと! この病院で働けるようになったって訳なんだよね」
望は机を両手で叩き立ち上がると和也の事を睨み付ける。
だが望の事を怒らせてしまっているのに涼しい顔をしているのは和也だ。
「ホント、俺はお前の事を心配して言ってんだよ。 逆に望は俺の性格分かってくれてねぇよなー?」
和也は軽く息を吐くと、
「お前の性格だとな……自ら雄介とヤったっていうのも言わねぇだろうし、おまけにそのせいで腰が痛いなんて事自ら言わねぇだろ? だから、俺の方は望に怒られるの覚悟で望の口から言ってもらえるようにしている訳だ」
確かに和也が言ってる事は正しい。 望の方は和也のその言葉に何も言えなくなったのか黙ったまま椅子へと腰を落とす。
「腰が痛いんだったら、俺が仕事行く前に鎮痛剤を処方してもらってきてやるよ。 腰が痛いままじゃあ、仕事に身が入らないだろ?」
そう言うと和也は更衣室へと消えて行く。
それを見送った望は息を吐きそれと同時に悔しさで顔を歪ませていた。
本当に和也という人間というのは、ぐうの音も出ない位の言葉がこうもよく出てくるもんだ。 全くもって今の和也の言葉には望の方は返す言葉も無くなってしまったのだから。 それにその言葉によって自分が言いたい事を引き出してくれるのだからスッキリしているのは確かだ。
こんなにも和也といるのに和也の方が望の事をよく分かっているのかもしれない。 だが望の方は全く和也の事を分かってないのだから本当にその差が悔しい所だろう。
和也の方は着替えを終えると部屋を出て望の為に薬を取りに薬局の方へと向かう。
その途中、廊下でいきなり声を掛けられる和也。
「あの……スイマセン。 院長室っていうのは何処ですか? 僕、今日からここで働く事になったのですが、まだ、この病院の事分からなくて……」
そう和也の方は尋ねられて急いでいた足を止めると顔を上げる。 するとその人物を見た瞬間、和也の表情がみるみるうちに変わるのだ。 そして声にもならないような声を上げてしまっていた。
やっと声を出せたかと思うとあまりにものショックで、
「あ、あー!!」
未だにそれしか声にならないようで目を丸くしながらその人物を見つめる。
「あ、和也。 って、和也と会うの本当に久しぶりだよな! まぁ、とりあえず元気そうで良かったよ。 ってかさ、僕の方は今日からここで働けるようになったんだよな」
「働くって……はぁあ!? お前がここで!?」
「うん! そうだよ。 本当は専門学校出て和也とは別れたくはなかったんだけど……まぁ、そこは仕方なく他の病院にしたっていうのか、僕の方もこの病院に面接したんだけど就職出来なくて他の病院で就職が決まったから仕方なくそっちにしたんだけど、今回! なんと! この病院で働けるようになったって訳なんだよね」
0
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
ある宅配便のお兄さんの話
てんつぶ
BL
宅配便のお兄さん(モブ)×淫乱平凡DKのNTR。
ひたすらえっちなことだけしているお話です。
諸々タグ御確認の上、お好きな方どうぞ~。
※こちらを原作としたシチュエーション&BLドラマボイスを公開しています。
出産は一番の快楽
及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。
とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。
【注意事項】
*受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。
*寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め
*倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意
*軽く出産シーン有り
*ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り
続編)
*近親相姦・母子相姦要素有り
*奇形発言注意
*カニバリズム発言有り
淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂
朝井染両
BL
お久しぶりです!
ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。
こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。
合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。
ご飯食べます。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる