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ー波乱ー134
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「まぁ、これが望やったらな……別に嬉しいねんけど……。 もし、これが和也やったら、叩いとるとこやわぁ」
望はフッと息を吐くと、
「やっぱ、俺は和也や雄介のは勝てねぇのかな?」
「さっきから勝つとか勝たないとかってなんやねん」
「いやな、さっきも今の雄介みたいに仕掛けてみたんだけどさ、俺が負けたんだよ」
「まぁ、望の場合には夜の方も勝てへんけどな」
そう笑う雄介に対して望の方はフッと笑い小さな声で、
「……そうだな」
そう言うと食器を流し台へと置いてソファへと腰を下ろすのだ。
「ちょ、待って! 俺、燗に触るようなこと、なんか言うたか? それなら、謝るし……」
雄介は望の後に付いて望が座ってしまったソファの後ろに立つと手と手を合わせて困ったような焦ったような表情で望の事を見つめる。
また望はそんな雄介の姿に笑い始めるのだ。
「お前って騒がしい奴だよな? 上に行ったり、下に行ってみたりさ」
「そりゃ、望とそんな小さい事で喧嘩しとうないもん」
雄介はそう言いながら望の隣へと腰を下ろす。
「……俺もだ」
今日はもう何回小さな声で言っただろうか? 小さな声でもこう雄介の前では大分素直になってきているようにも思える望。
やはり、この前の喧嘩が効いているのであろうか? あの時少し離れてみて和也達と話してみて第三者の意見も聞いてみて、それで、雄介の事がもっと大事な存在になったのかもしれない。
「……で、明日は何処に連れて行ってくれるんだ?」
「せやな? まぁ、先に言っておくけど、前回の時みたく、俺が言った所はアカンっていうのはもう無しやからな」
「ああ、分かってる、本当にお前が好きな所でいいからな」
「なら……」
雄介は視線を天井へと向け行きたい場所を考えてみるのだが眉間に皺を寄せても行きたい所が出てこないようだ。
「なんだよー、自分から言っておいて、行きたい場所出てきてないのか?」
「ああ、まぁ……」
その雄介の言葉に望は呆れたようなため息を吐く。
「ほなら、望は何処に行きたいん?」
「それはさっき言っただろ? 俺が行きたいと思った場所っていうのはさ、ろくな事が起きないから、嫌なんだって……だから、俺は考えねぇよ」
「ほなら、たまには体動かしたいし、そういう施設みたいなとこは?」
「それは、まだ、俺が許さない」
「ちょい、待ってぇな……今、俺が行きたい所やったらええって言うたばっかやんか!?」
望はフッと息を吐くと、
「やっぱ、俺は和也や雄介のは勝てねぇのかな?」
「さっきから勝つとか勝たないとかってなんやねん」
「いやな、さっきも今の雄介みたいに仕掛けてみたんだけどさ、俺が負けたんだよ」
「まぁ、望の場合には夜の方も勝てへんけどな」
そう笑う雄介に対して望の方はフッと笑い小さな声で、
「……そうだな」
そう言うと食器を流し台へと置いてソファへと腰を下ろすのだ。
「ちょ、待って! 俺、燗に触るようなこと、なんか言うたか? それなら、謝るし……」
雄介は望の後に付いて望が座ってしまったソファの後ろに立つと手と手を合わせて困ったような焦ったような表情で望の事を見つめる。
また望はそんな雄介の姿に笑い始めるのだ。
「お前って騒がしい奴だよな? 上に行ったり、下に行ってみたりさ」
「そりゃ、望とそんな小さい事で喧嘩しとうないもん」
雄介はそう言いながら望の隣へと腰を下ろす。
「……俺もだ」
今日はもう何回小さな声で言っただろうか? 小さな声でもこう雄介の前では大分素直になってきているようにも思える望。
やはり、この前の喧嘩が効いているのであろうか? あの時少し離れてみて和也達と話してみて第三者の意見も聞いてみて、それで、雄介の事がもっと大事な存在になったのかもしれない。
「……で、明日は何処に連れて行ってくれるんだ?」
「せやな? まぁ、先に言っておくけど、前回の時みたく、俺が言った所はアカンっていうのはもう無しやからな」
「ああ、分かってる、本当にお前が好きな所でいいからな」
「なら……」
雄介は視線を天井へと向け行きたい場所を考えてみるのだが眉間に皺を寄せても行きたい所が出てこないようだ。
「なんだよー、自分から言っておいて、行きたい場所出てきてないのか?」
「ああ、まぁ……」
その雄介の言葉に望は呆れたようなため息を吐く。
「ほなら、望は何処に行きたいん?」
「それはさっき言っただろ? 俺が行きたいと思った場所っていうのはさ、ろくな事が起きないから、嫌なんだって……だから、俺は考えねぇよ」
「ほなら、たまには体動かしたいし、そういう施設みたいなとこは?」
「それは、まだ、俺が許さない」
「ちょい、待ってぇな……今、俺が行きたい所やったらええって言うたばっかやんか!?」
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