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ー波乱ー32
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すると無情にも面会時間の終了の鐘鳴り響く。
その直後、望は聞こえるか聞こえないかの小さな声で、
「今日……泊まってっていいか?」
そう言うのだ。
「へ? え? 今なんか言うたか? もう一度言うてくれへん?」
「だからさ……今日は泊まってっていいか? って……」
ここ二週間位で望は変わって来たのであろうか。 と思うくらいの変化だったのかもしれない。 前よりもより素直になった気がする。
「俺が嫌だって言う訳ないやろ? 望が泊まりたいって言うんやったら、泊まってもええで……」
「ああ、うん……そうだな……」
望はいつも掛けている眼鏡を外すとベッドサイドにあるテーブルへと、その眼鏡を置き望自ら雄介の肩へと腕を回すのだ。
「い、いきなりどうしたん? さっきからいつもとちゃうような気がすんねんけど」
「たまには俺の方からこうしたい時だってあるんだよ。 俺が今までだれだけ気を使ってたかっていうの分かるかぁ!? どれだけお前に会いたかったっていうのも分かるか!?」
そう普段の望では口にしないような事を口にしている望。
雄介はまだそんな望に疑っているようにも思える。 そうだ雄介からしてみたら素直じゃない方の望の方がもうしっくりきているからなのかもしれない。
だからなのか雄介はフッとある事を思い出し望の額へと手で触れてみるのだが、
「やっぱ、平熱って感じやな……」
そこに首を傾げてしまう雄介。 そう望は記憶喪失の後遺症から体に熱があると素直になるのを知っているからだ。 だが平熱からすると逆に言えば望本人が本気で言っているという事になる。
「なんかなぁ? 急にそういうのって嬉しい感じがするわぁ。 望にやっと俺の存在を認められたって感じがするしな」
そう雄介はいつも以上に望の事を愛おしそうに見つめ抱き締める。
「ホンマ……温もりってええもんなんやな。 俺さ……今まで仕事で死ぬ思いとかっていっぱいしてきたけど、望と居る限り……無駄にしたくない命になってきたわぁ。 俺は望と一緒に居る限り、絶対に死なへんからな。 絶対に望の事悲しませるような事したぁないし」
雄介はそう今まで心の中に閉まっておいた思いを望へと打ち明ける。
望はその雄介からの告白に頭を頷かせる。
「雄介……大人しくしてろよ」
突然、望から命令されて動きを止める雄介。
「へ? 何!?」
「いいから……」
雄介の動きが完全に止まると望は先程と同じように望自ら雄介へと唇を重ねる。
望からのキスに雄介は今まで以上に幸せな気分になっているのか望の事を笑顔で見つめる。 また望の方もそれに答えるかのように雄介の事を笑顔で見つめるのだ。
その直後、望は聞こえるか聞こえないかの小さな声で、
「今日……泊まってっていいか?」
そう言うのだ。
「へ? え? 今なんか言うたか? もう一度言うてくれへん?」
「だからさ……今日は泊まってっていいか? って……」
ここ二週間位で望は変わって来たのであろうか。 と思うくらいの変化だったのかもしれない。 前よりもより素直になった気がする。
「俺が嫌だって言う訳ないやろ? 望が泊まりたいって言うんやったら、泊まってもええで……」
「ああ、うん……そうだな……」
望はいつも掛けている眼鏡を外すとベッドサイドにあるテーブルへと、その眼鏡を置き望自ら雄介の肩へと腕を回すのだ。
「い、いきなりどうしたん? さっきからいつもとちゃうような気がすんねんけど」
「たまには俺の方からこうしたい時だってあるんだよ。 俺が今までだれだけ気を使ってたかっていうの分かるかぁ!? どれだけお前に会いたかったっていうのも分かるか!?」
そう普段の望では口にしないような事を口にしている望。
雄介はまだそんな望に疑っているようにも思える。 そうだ雄介からしてみたら素直じゃない方の望の方がもうしっくりきているからなのかもしれない。
だからなのか雄介はフッとある事を思い出し望の額へと手で触れてみるのだが、
「やっぱ、平熱って感じやな……」
そこに首を傾げてしまう雄介。 そう望は記憶喪失の後遺症から体に熱があると素直になるのを知っているからだ。 だが平熱からすると逆に言えば望本人が本気で言っているという事になる。
「なんかなぁ? 急にそういうのって嬉しい感じがするわぁ。 望にやっと俺の存在を認められたって感じがするしな」
そう雄介はいつも以上に望の事を愛おしそうに見つめ抱き締める。
「ホンマ……温もりってええもんなんやな。 俺さ……今まで仕事で死ぬ思いとかっていっぱいしてきたけど、望と居る限り……無駄にしたくない命になってきたわぁ。 俺は望と一緒に居る限り、絶対に死なへんからな。 絶対に望の事悲しませるような事したぁないし」
雄介はそう今まで心の中に閉まっておいた思いを望へと打ち明ける。
望はその雄介からの告白に頭を頷かせる。
「雄介……大人しくしてろよ」
突然、望から命令されて動きを止める雄介。
「へ? 何!?」
「いいから……」
雄介の動きが完全に止まると望は先程と同じように望自ら雄介へと唇を重ねる。
望からのキスに雄介は今まで以上に幸せな気分になっているのか望の事を笑顔で見つめる。 また望の方もそれに答えるかのように雄介の事を笑顔で見つめるのだ。
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