【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

ー雪山ー132

　裕実はそう返事するとコートを脱いで和也が待っているお風呂場へと向かう。

　そして先に入った和也へと続きお風呂場の中へと入って行く裕実。

　だが和也の家のお風呂場は一人用というだけあって、そんなには広くはない。

　ゆっくりと足を伸ばせるという広さではなかった。

　とりあえず二人で浴槽に入る時には和也が先に入って浴槽の中へと浸かり裕実は後から入ると和也の膝の上位に座るという形で入っている。

　裕実はシャワーで体を洗って、いつものように浴槽へと入ると和也の膝の上へと座るのだ。

　すると和也は待ってましたというばかりに後ろから裕実の体を抱き締めるのだった。

「やっぱ、お前と居ると安心するわぁ」

　そう和也の方は幸せそうにそう呟く。

　裕実もその和也の言葉にクスリとすると、

「僕もですからね」

　そう返す。

「そっか……。　裕実……俺はさ……やっぱ、好きなのはお前しかいねぇんだよ……だからもう、喧嘩して離れたくなんかないんだからな」
「僕も今回の事でそう思っていたので、もう、僕の口からは何も言いませんよ。　とりあえず、和也さんは優しいんですけど、たまに意地悪な所も認めますからね。　そんな和也さんでも和也さんは和也さんですから」
「俺だって……どんなお前だって受け入れられるからな」

　和也はそう言うと更に裕実の体をギュッと抱き締める。

　そんな和也の言葉に裕実はクスクスと微笑むと、

「和也さん……」

　今度、裕実は和也の名前を呼びながら顔を赤くし、

「ん？　何だ？　顔を赤くしてどうしたんだ？　そろそろ逆上せてしまいそうなのか？　じゃあ、出るか？」
「そうじゃないんですってばぁ！　仲直りしたんですから……ね……」

　その裕実の言葉に和也はクスクスとすると、

「ちょ、和也さん……何笑ってるんですかぁ！？」
「んー？」

　更に和也は裕実の事を抱き締めると、

「裕実が顔を赤くしたから分かってはいたんだけど……けどさ、人間には喋る事が出来るんだから、それを口で言って欲しいかな？」

　その和也の言葉に更に顔を赤くする裕実。

「分かってるんでしたら……！」

　和也は途中で裕実の口を押さえると、