【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

ー雪山ー116

　和也は自分のマンションの駐車場へと着くと車を止めて、

「望ー、着いたぞー……」

　そう望に声を掛けるのだ。

　望の方もその和也の声には反応したようで車から降りて和也の後を着いて和也の家へと向かう。

「和也って結構いいところに住んでるんだな？」
「そうか？　ただ、自分が気に入ったとこにしただけなんだけどな」
「ふーん……」

　そう望は軽く返事をして和也と一緒に和也の部屋へと向かおうとしたのだが地下駐車場からマンションに入るドアの所で急に和也の足が止まる。　その和也の後を歩いていた望は和也にぶつかりそうになったのだがギリギリの所でぶつからなかったようだ。

「こっからもうオートロックなのか？」
「ああ」

　和也は望の言葉に返事をしながら鍵を差し込んでマンション内へと入って行く。

　そしてエレベーターへと乗り込む望と和也。

「俺の部屋は三階……」

　そう和也は言いながらエレベーターのボタンを押しエレベーターは三階へと上がっていく。

　三階へと着くとエレベーターのドアが開いて望の前にはL字になっている廊下が見えたようだ。

「俺の部屋は目の前にある突き当たりの部屋だぜ」
「ああ……うん……」

　二人はエレベーターから降りて和也が今説明していた部屋へと向かう。

　和也が住むマンションというのは壁の色が黒で黒っていうだけでなんかこうオシャレに見えるのは気のせいであろうか。

　今度、和也は自分の部屋の鍵を開けて先に望の事を部屋の中へと通すと後から和也は部屋の中へと入って行く。

「まぁ、流石に望の家のように広くはないんだけどさ……まぁ、一人暮らしだったらこれくらいでいいって感じなのかな？」
「まぁ、そうだよな」

　和也が住んでいる家というのは玄関から入って右側にキッチンがあって左側に二つドアがあるところからここがトイレとお風呂なのであろう。

　望が玄関から入って、そのキッチンとトイレの間にある廊下を進むと奥には八畳位の部屋があった。

　その部屋の左側手奥には無駄にでかいダブルベッドが置いてある。　そして右手側の壁にはテレビがあって、その前にはテーブル、そして二人がけの普通サイズより低めのソファが置いてあった。