【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

ー雪山ー59

　そう言われてみれば確かにそうだ。

　確かに昨日の望は望から雄介に体を求めてきたような気がする。

「……ぁ……ぅん……まぁ、確かにな……」

　雄介はそう優しく微笑むと望の頭をそっと撫でる。

「望、食いたいもんとか飲みたいもんとかあるんか？　それに、薬とか飲まなきゃアカンねんやろ？」
「あ、ああ、そうだな」

　いきなり雄介は望の方を向いて立ち上がると、

「あ！　そうやっ！　熱出した時って汗流すとええねんやろ？」
「だが、今は無理だからな。　余計に体が怠くなるからさ」
「でもな」
「それに、その知識は間違ってるんだよ。　そんな事したら体も怠くなるだけだし、余計に体にある熱を上げる事になっちまうだろうが」
「せやけど、俺は望がそないに苦しんでおる姿見ておられんしなぁ？　他に何かないんか？」
「風邪の時はとりあえず、額や首の後ろとかを冷やして、薬飲んで体を休ませる事が一番なんだよ」
「せやけどなぁ？　ホンマ、俺からしてみたら、望が苦しんでる姿ホンマに見たくないねんなぁ？」

　そう言う雄介は本当に今の望に何かしてあげたいのであろう。

「なら、俺の側に居てくれるだけでいいからさ」
「そんだけで望は治るんか？」
「流石に熱がそう簡単に下がる訳がねぇだろ？　お前が何か俺にしたそうだったからさ、そう言っただけだ」