【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

ー空間ー173

　どうやら、そのメールの相手は和也からで、それだけ望達の事をそれだけ心配していたという事だろう。

　今は多分、和也達の方が心配しているのであろう。　だって和也達は望達の近くにいないのだから望達の状況を把握する事は出来てないのだから。　飛行機に乗ってからというのはもう望達というのは完全に携帯の電源を切ってしまっている。　だが、それでも和也は望から連絡をくれるのを何度もメールをして待っていたという事だ。

　そうだ望と連絡を取れていないのだから沢山のメールや着信をしてしまう。　そこで望が早く気付いてくれれば和也がどれだけ今望達の事を心配してくれているかが分かるだろう。

『大丈夫か？　今、ニュースで望達が乗っている飛行機がハイジャックされたって聞いて飛行場にいるんだけど……』

　そう一番最初のメールにはそう書かれていた。

『今度は雄介の話が出てきたぞ！　流石は雄介だよなっ！　望が選んだ恋人にふさわしい男だぜ』

　次に来たメールにはそう書かれていた。　普段はそんな事を言わない和也なのに今日に限ってはそんな励ましみたいなメールを送ってきていた。　それから何通ものメールが来ていたのだが、どれも励ましてくれるようなメールの内容だ。

　そして最後に送られて来たのが今さっきのようで、

『とりあえず！　連絡出来るようになったら、連絡してくれっ！　俺は望からの連絡を待ってるからさ！』

　とだけだ。　そう普段とは変わらない和也からの文面なのだが、今までのメールの内容を読み返してみると本当に和也達も心配しているのであろうというのが伝わってくる。