255 / 2,140
ー天災ー77
しおりを挟む
雄介は今のこの地震で思わず体が動いてしまい望の元へと駆け寄ると望の事を覆いかぶせるようにして望の事を庇うのだった。
その揺れはすぐには収まり、
「大丈夫やったか?」
そう雄介は心配して望に声を掛けるのだが、望からの返答はなかった。
フッと雄介は望に気付くと、望は体を震わせて瞳をギュッと閉じていた。
「……望?」
雄介はそうまた望に声を掛ける。
「……雄介」
望は雄介の問いに声を震わせ雄介の事を呼ぶのだ。
「何? どないした? 俺は今、お前の側におるし、安心して」
そう雄介は優しい声で答える。
「あ、ああ、ん、なんでもねぇ」
確かにあの地震の時はやはり患者さんの事が心配で先に体が動いていたのだが、今考えると怖かった事を思い出してしまったようだ。
トラウマというのはそういうもんなのだから。
そう今まで必死に他の人の為に動いてきたのだから全然冷静でいられたのかもしれないのだが、今は違う。
今はプラベートな時間というスイッチが入っていたのであろう。 要は普通の人と一緒の感覚。 だから今更ながらに、あの時の恐怖が蘇って来てしまったのかもしれない。
そうだ、そして雄介という恋人が近くにいるのだから余計に甘えたい気持ちになったのであろう。
自分だって普通の人間だ。 機械やロボットではないのだから感情はある。 感情というのは人間しかないものだ。 その感情があるからこそ怖いとか嬉しいとか悲しいとかっていうものがあるのだから。 恋人を前にした時にはそりゃ甘えたい気持ちになるだろう。 誰よりも頼れてしまう人物というのが恋人なのだから。 だけど望の口からはそんな事を素直に言える訳でもなく。 ベッドの上でジッとしている事しか出来なかった。
「どないした?」
「何でもねぇよ」
何もしてこない雄介に息を吐く。
……抱き締めて欲しい。 そう素直に言えたなら本当に楽な事なんだろう。
その揺れはすぐには収まり、
「大丈夫やったか?」
そう雄介は心配して望に声を掛けるのだが、望からの返答はなかった。
フッと雄介は望に気付くと、望は体を震わせて瞳をギュッと閉じていた。
「……望?」
雄介はそうまた望に声を掛ける。
「……雄介」
望は雄介の問いに声を震わせ雄介の事を呼ぶのだ。
「何? どないした? 俺は今、お前の側におるし、安心して」
そう雄介は優しい声で答える。
「あ、ああ、ん、なんでもねぇ」
確かにあの地震の時はやはり患者さんの事が心配で先に体が動いていたのだが、今考えると怖かった事を思い出してしまったようだ。
トラウマというのはそういうもんなのだから。
そう今まで必死に他の人の為に動いてきたのだから全然冷静でいられたのかもしれないのだが、今は違う。
今はプラベートな時間というスイッチが入っていたのであろう。 要は普通の人と一緒の感覚。 だから今更ながらに、あの時の恐怖が蘇って来てしまったのかもしれない。
そうだ、そして雄介という恋人が近くにいるのだから余計に甘えたい気持ちになったのであろう。
自分だって普通の人間だ。 機械やロボットではないのだから感情はある。 感情というのは人間しかないものだ。 その感情があるからこそ怖いとか嬉しいとか悲しいとかっていうものがあるのだから。 恋人を前にした時にはそりゃ甘えたい気持ちになるだろう。 誰よりも頼れてしまう人物というのが恋人なのだから。 だけど望の口からはそんな事を素直に言える訳でもなく。 ベッドの上でジッとしている事しか出来なかった。
「どないした?」
「何でもねぇよ」
何もしてこない雄介に息を吐く。
……抱き締めて欲しい。 そう素直に言えたなら本当に楽な事なんだろう。
0
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂
朝井染両
BL
お久しぶりです!
ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。
こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。
合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。
ご飯食べます。
出産は一番の快楽
及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。
とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。
【注意事項】
*受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。
*寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め
*倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意
*軽く出産シーン有り
*ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り
続編)
*近親相姦・母子相姦要素有り
*奇形発言注意
*カニバリズム発言有り
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
クソザコ乳首くんの出張アクメ
掌
BL
おさわりOK♡の家事代行サービスで働くようになった、ベロキス大好きむっつりヤンキー系ツン男子のクソザコ乳首くんが、出張先のどすけべおぢさんの家で乳首穴開き体操着でセクハラ責めされ、とことんクソザコアクメさせられる話。他腋嗅ぎ、マイクロビキニなど。フィクションとしてライトにお楽しみください。
ネタの一部はお友達からご提供いただきました。ありがとうございました!
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから
https://twitter.com/show1write
ある宅配便のお兄さんの話
てんつぶ
BL
宅配便のお兄さん(モブ)×淫乱平凡DKのNTR。
ひたすらえっちなことだけしているお話です。
諸々タグ御確認の上、お好きな方どうぞ~。
※こちらを原作としたシチュエーション&BLドラマボイスを公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる