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37話

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 あれから冒険者の人達に感謝されながら、ラッセルは冒険者と会話をしていた。

「あのドラゴン……この大陸だと普通に起こることなのか?」

「いや。ここ最近は異種のモンスターが時々出てくるんだが、ここまで強いのは初めてだな……」

 私達が前に居た国だと、異種のモンスターなんて10年に1度現れるかどうかだ。

 どうやらここ最近多いみたいで、それがラッセルは気になっているようだった。

 × × ×

 翌日――私が魔力の使いすぎて動けなくなったから、トールズ魔道具店は臨時休業することにしたらしい。

 私は何度も「私が居なくても開店できる」と言ったのに、そうなるとラッセルは心配で仕事どころじゃないと言っていた。

 明日には完全回復するのは間違いないから、私としては店を経営した方がいいと思う。

 そして完全回復した次の日――この日はとてつもなく繁盛していた。

 冒険者達が店内で賑わっていて、途絶えることがない状況に私は驚くしかない。

「ど、どういうこと!?」

「どうやら助けた冒険者が有名な冒険者で、宣伝してくれたみたいだね……昨日は臨時休業にしていたし、心配になったのかもしれない」

 ダンジョンでもそうだったけど、私達は店に来た冒険者パーティの人達に、何度もお礼を言われていた。

 かなり満身創痍でギリギリの状態で、回復ポーションを使って回復できたことが大きかったようね。

 質がいいことも広まったみたいで、この日はとてつもなく繁盛していた。

 冒険者の人達はやけに私にお礼を言って、それを見たラッセルが不機嫌になっていたけど……この調子なら、最初の目的の黒字経営は達成できそうだ。
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