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13話

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 放課後になって先生に呼び出され、私と婚約者アリオス様は午後の授業で何が起きたのか報告を受けていた。

 ギーナはいつも違い魔法が下手になり、それを嘲笑した同じグループの生徒を魔法で攻撃する。

 動機は力の差を見せたかったと推測できてしまい、そこからミアラナ伯爵家とロルアド侯爵家が結んだ契約の話となっていた。

 どうやら契約を結ぶ際に魔法学園の理事長が証人となっていたようで、ギーナの環境が変わり問題を起こさなくなって欲しかったようだ。

 環境が変わっても問題を起こし、ギーナはこれから1週間の謹慎になる。

 そして私達のミアラナ伯爵家から勘当されているようで、家にあったギーナの私物は全てロルアド侯爵家の屋敷に送るらしい。

 謹慎中に手続きが終わり、ギーナが何を言ったとしてもミアラナ伯爵家は無関係となるようだ。

 話の後は部屋を出て廊下を歩き、私の隣にはアリオス様がいる。

 今後の連絡を聞き、ゴルドーとギーナに呆れている様子だ。

「こうなることはわかりきっていたのに、ゴルドーは愚かな奴だ。それでも、私がこうしてケイトの婚約者になれたことは感謝しなければならない」

「そうですね。私としても、アリオス様とこうして話せる今が幸せです」

 アリオス様の発言を聞き、私は頷く。

 これからは私の屋敷に向かい、今日の出来事を話し合いたいらしい。

 公爵家の立場で協力できることがあるか相談するようで、元婚約者ゴルドーと違い私を気遣ってくれる。

 契約通りになるだけだから、何も問題はないはず。

 これでようやく、私は妹ギーナから解放されそうだ。

   ◇◆◇

 馬車が屋敷に到着して、今日はアリオス様が私の屋敷に来てくれた。

 家族との挨拶を済ませて今日の出来事を報告すると、お父様の方にも魔法学園から連絡があったらしい。

 居間で私達は集まり、お父様が今後について話す。

「契約通り、問題を起こしたギーナは勘当した。もし屋敷に戻って来たとしても、無関係だから追い払うと決めている」

「もし抗議してきた場合は、私の方で対処しましょう」

「アリオス様がそう言ってくださるのなら、頼もしい限りです……娘を危険な目に合せて欲しくないのですが、ケイト自身が一緒にいたいと望んでいるから何も言いません」

「一緒に行動してもらいますが、私が必ずケイトを守ります」

 お父様が本心を話すけど、私の意思を尊重してくれている。

 アリオス様の発言を聞き、私は今日の昼にギーナが問題を起こした状況を思い返していた。

 契約通りゴルドーが対応するはずなのに、私に同行させようとしてくる。

 強く言われると怯んでしまい、あの時は一緒に行くべきではないかと思ってしまう。

 本心では絶対にゴルドーとギーナに関わりたくなかったから、アリオス様が助けてくれたのは本当に嬉しかった。

 今日の出来事を経て――これからゴルドーやギーナが何を言ったとしても、私は言い返すことができそうだ。
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