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27話

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 ジャック様と会話をしてから……私はジャック様のことばかり考えてしまう。

 魔力と魔法に興味を持って行動する私と同類の人と会ったのは初めてで、ジャック様の魔法に関する知識は私より上だ。

 会った時に言っていた公爵家の権力を使って好き勝手しているというのは本当のようで、私の知らないことを知っている。

 なにより私を見下さず気遣ってくれて……対等に、同類として接してくれたのが嬉しかった。

 私が嬉しかったようにジャック様も嬉しかったから、また来ると言ってくれたはず。

 次はいつ会えるだろうかと待ち遠しくなって――すぐに再会することとなる。

 × × ×

 あれから3日後……私の屋敷にジャック様がやって来る。

 どうやらジャック様が会いたいと言ったようで、お母様がとてつもなく喜んでいた。

 ジャック様の話をするとお父様が不安になりながらも「パトリシアが嬉しそうにしているのなら、何が起きても対処してみせるよ」と言ってくれている。

 ジャック様と魔力や魔法の話になって……私はジャック様から聞いた話を参考にして、思いついたことを口にしていた。

 それにジャック様は感銘を受けたようで会話が弾み……私は気になっていたことを尋ねる。

「私と話がしたいと言っていた貴族の方々が関わらなくなりましたけど……ジャック様が何かしたのですか?」

 また次も来ると言って帰った貴族の人達が、会う約束を取り消して欲しいと言ってきたらしい。

 理由はジャック様なのではないかと考えた私が尋ねると、ジャック様は頷いて。

「その通りだ。パトリシアが煩わしそうにしていたから会うべきではないと判断したが……余計だったか?」

「いいえ。ありがとうございます」

 会話の中で他の貴族の人達の話をして、私が会いたくないと考えていたのが知られてしまったらしい。

 そして私の為にジャック様は行動してくれて……それが、私はとてつもなく嬉しかった。

 私は毎回、ジャック様が帰る度に「また来て欲しい」「早く会いたい」と言ってしまう。

 その発言を聞いたジャック様の笑顔が好きで――この日常がずっと続いて欲しいと、私は思うようになっていた。
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