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25話
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回復魔法が使えるようになった私は、試すためにも人々を治したい。
負傷した冒険者を集めてもらい、ひたすら回復魔法を使うことにしていた。
重傷者から順番に回復魔法を使っていくと、十人目の人を治した辺りで魔力が切れそうになってしまう。
これは前世の記憶が戻ってからはじめての出来事で、回復魔法は膨大な魔力を消費するらしい。
まだ治せていない人が多くて申し訳ないけど、重傷者は全て治すことができていた。
部屋で休憩することにして、ギルドマスターが私にお礼を伝える。
「ありがとう。リラが問題を解決してくれると聞いていたが、回復魔法を使えるとは思わなかった」
「エリオス国に来てから、私はなんでもできると思っていました。私自身を治せるのはわかっていましたので、怪我人を目にして治せるか試した結果です」
「俺はリラの傍にいたから怪我をすることがなくて、今まで気付けなかったな」
「あれだけの怪我人を治せるだなんて、リラ様は大半の聖女様より優れていますよ!」
クノエが力説するけど、聖女については気になっている。
今日の行動は、本来は聖女の活動だ。
「あの、私は聖女の仕事を奪ったのではないでしょうか?」
「エリオス国の聖女は忙しく、冒険者を治すことができなくて何度も謝っていた。むしろ感謝するさ」
「この国の聖女は、ルアリサ国の聖女レミルとは全然違うな」
ハロルドの発言に、私は頷く。
レミルは自分と騎士ザロクを第一に考えて、魔力は余裕を持ちたいと言い全力で取り組まない。
聖女の活動はしているけど、いつもザロクのことばかり考えていたのは漫画でも同じだ。
問題ないことに安堵して、私はこれからの行動を伝える。
「魔力は三日もあれば全快しますから、また冒険者ギルドに来ますね」
「治せなかった者達は軽傷だから問題ない。リラはこれからも問題解決のために魔力を使うだろう」
「軽傷ですか?」
この世界の人は魔力を宿しているから、すぐに回復するらしい。
冒険者ギルドで一番偉いギルドマスターが問題ないと言うのなら、軽傷者を治さなくていいようだ。
「重傷者が出たら来て欲しいが、リラとハロルドの都合もあるから気にしないで欲しい」
「そのことだが……回復魔法が使えるのなら、回復ポーションも作れるはずだ」
「えっ?」
「聖女の場合は聖なる魔力のせいで作ることができないが、リラの魔力なら問題ないと思う。この魔力水に回復魔法をかけて欲しい」
ギルドマスターに切り上げるよう言われたから、私はまだ魔力が残っている。
この場で試しておくべきと考えたのか、回復魔法を使っている間にハロルドは魔力を宿している水を入手していたようだ。
瓶に入った魔力水はただの水にしか見えないけど、私が回復魔法の光を浴びせると色が変わる。
青色になって飲めるのか不安になるも、部屋にいた私以外の人は驚いていた。
「一本は作れましたけど、今日はもう作れません」
「悪いな。ギルドマスターは鑑定魔法が使えるから、一つでもいいからこの場で作っておきたかった」
「私としても気になりましたから、すぐに試せてよかったです」
ギルドマスターが鑑定して、私は問題なく回復ポーションを作れたようだ。
回復ポーションを定期的に作れば、重傷者が出てもすぐに治せる。
その後――私が回復ポーションを作れることが、周辺の国で話題になっていた。
負傷した冒険者を集めてもらい、ひたすら回復魔法を使うことにしていた。
重傷者から順番に回復魔法を使っていくと、十人目の人を治した辺りで魔力が切れそうになってしまう。
これは前世の記憶が戻ってからはじめての出来事で、回復魔法は膨大な魔力を消費するらしい。
まだ治せていない人が多くて申し訳ないけど、重傷者は全て治すことができていた。
部屋で休憩することにして、ギルドマスターが私にお礼を伝える。
「ありがとう。リラが問題を解決してくれると聞いていたが、回復魔法を使えるとは思わなかった」
「エリオス国に来てから、私はなんでもできると思っていました。私自身を治せるのはわかっていましたので、怪我人を目にして治せるか試した結果です」
「俺はリラの傍にいたから怪我をすることがなくて、今まで気付けなかったな」
「あれだけの怪我人を治せるだなんて、リラ様は大半の聖女様より優れていますよ!」
クノエが力説するけど、聖女については気になっている。
今日の行動は、本来は聖女の活動だ。
「あの、私は聖女の仕事を奪ったのではないでしょうか?」
「エリオス国の聖女は忙しく、冒険者を治すことができなくて何度も謝っていた。むしろ感謝するさ」
「この国の聖女は、ルアリサ国の聖女レミルとは全然違うな」
ハロルドの発言に、私は頷く。
レミルは自分と騎士ザロクを第一に考えて、魔力は余裕を持ちたいと言い全力で取り組まない。
聖女の活動はしているけど、いつもザロクのことばかり考えていたのは漫画でも同じだ。
問題ないことに安堵して、私はこれからの行動を伝える。
「魔力は三日もあれば全快しますから、また冒険者ギルドに来ますね」
「治せなかった者達は軽傷だから問題ない。リラはこれからも問題解決のために魔力を使うだろう」
「軽傷ですか?」
この世界の人は魔力を宿しているから、すぐに回復するらしい。
冒険者ギルドで一番偉いギルドマスターが問題ないと言うのなら、軽傷者を治さなくていいようだ。
「重傷者が出たら来て欲しいが、リラとハロルドの都合もあるから気にしないで欲しい」
「そのことだが……回復魔法が使えるのなら、回復ポーションも作れるはずだ」
「えっ?」
「聖女の場合は聖なる魔力のせいで作ることができないが、リラの魔力なら問題ないと思う。この魔力水に回復魔法をかけて欲しい」
ギルドマスターに切り上げるよう言われたから、私はまだ魔力が残っている。
この場で試しておくべきと考えたのか、回復魔法を使っている間にハロルドは魔力を宿している水を入手していたようだ。
瓶に入った魔力水はただの水にしか見えないけど、私が回復魔法の光を浴びせると色が変わる。
青色になって飲めるのか不安になるも、部屋にいた私以外の人は驚いていた。
「一本は作れましたけど、今日はもう作れません」
「悪いな。ギルドマスターは鑑定魔法が使えるから、一つでもいいからこの場で作っておきたかった」
「私としても気になりましたから、すぐに試せてよかったです」
ギルドマスターが鑑定して、私は問題なく回復ポーションを作れたようだ。
回復ポーションを定期的に作れば、重傷者が出てもすぐに治せる。
その後――私が回復ポーションを作れることが、周辺の国で話題になっていた。
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