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62話
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シンプルな塩おにぎりを食べ終えて、私とレーリアは満足していた。
「アカネ様が感動するのも頷けます……米だけで、これほどとは……」
「料理スキルのお陰ね……炊けたばかりで塩加減も完璧、今まで食べてきたおにぎりの中でも別格だったわ」
この街でお米が売られているのだから、ここを拠点に冒険者となって、この世界を満喫したい。
食べたことがない食材でも、食べられる食材なら料理をイメージするだけで完璧な料理ができるし、その為にもこの街に侵攻してくるゴーレム、そのゴーレムを生み出している塔を破壊する。
「……冒険者ランクを上げて、手続きをしたらこの街で家が買えるようになるのよね」
「はい。家を購入する代金は問題ありませんが、人界でエルフや獣人が住むためには、ある程度の地位が必要となります」
それは私も稼いで払いたいけど、顔に出ていたのかレーリアが微笑みを浮かべて。
「アカネ様が気にする必要は一切ありません。アカネ様のお陰で問題なく冒険者登録もできますし、何よりアカネ様の料理に金額はつけられません……それほどまでに素晴らしい知識です」
私の料理だけ褒めると、それは私の料理スキルが凄いだけになるから、レーリアは知識を強調して言っているのでしょう。
そこから、レーリアは少し考える素振りを見せて。
「ウォルが言うには早ければ明日、ゴーレムがこの街へ侵攻して防衛依頼が始まりますが……敵はリアークが用意したゴーレムです。アカネ様は決して私の傍から離れないようにしてください」
いつもなら大丈夫と言って私を安心させてくれるけど、今回のレーリアは不安そうにしていた。
万一に狙われる可能性を考慮して、戦闘ではまったく役に立たない私も同行する。
今の私が唯一扱える金属魔法は、武器を作り出して魔力で作った金属を飛ばせるみたいだけど、まだ精度が悪くて味方の冒険者に当ててしまうかもしれない。
レーリアはただでさえリアークの弟だから冒険者内で評判が悪いのに、私が更に評判を悪くするのは避けたいから……防衛依頼は見学するしかないでしょう。
「わかったわ……あと、レーリアは私に何か話すことがあるのよね?」
私の目的は果たしたから、レーリアが言おうとしていた話を聞こう。
尋ねると、レーリアは真剣な表情で私を見て――深く頭を下げている。
「レ、レーリア?」
「大変申しわけありません……今まで隠していましたが、リアークが行動から察するに、私の推測は当たっていたようです」
その推測は、私に謝らなければならないことのようで……理由が解らないでいると。
「アカネ様、マミカ、ミユキがこの世界に転移することになったのは――兄の可能性が高いです」
どうやら……レーリアが今まで言いたくても言えなかったことは、レーリアの兄リアークによって、私達がこの世界に転移した可能性が高いかららしい。
どうしてリアークが行動すると、私、マミカ、ミユキがこの世界に転移することになったのか……私は、その理由を尋ねるしかなかった。
「アカネ様が感動するのも頷けます……米だけで、これほどとは……」
「料理スキルのお陰ね……炊けたばかりで塩加減も完璧、今まで食べてきたおにぎりの中でも別格だったわ」
この街でお米が売られているのだから、ここを拠点に冒険者となって、この世界を満喫したい。
食べたことがない食材でも、食べられる食材なら料理をイメージするだけで完璧な料理ができるし、その為にもこの街に侵攻してくるゴーレム、そのゴーレムを生み出している塔を破壊する。
「……冒険者ランクを上げて、手続きをしたらこの街で家が買えるようになるのよね」
「はい。家を購入する代金は問題ありませんが、人界でエルフや獣人が住むためには、ある程度の地位が必要となります」
それは私も稼いで払いたいけど、顔に出ていたのかレーリアが微笑みを浮かべて。
「アカネ様が気にする必要は一切ありません。アカネ様のお陰で問題なく冒険者登録もできますし、何よりアカネ様の料理に金額はつけられません……それほどまでに素晴らしい知識です」
私の料理だけ褒めると、それは私の料理スキルが凄いだけになるから、レーリアは知識を強調して言っているのでしょう。
そこから、レーリアは少し考える素振りを見せて。
「ウォルが言うには早ければ明日、ゴーレムがこの街へ侵攻して防衛依頼が始まりますが……敵はリアークが用意したゴーレムです。アカネ様は決して私の傍から離れないようにしてください」
いつもなら大丈夫と言って私を安心させてくれるけど、今回のレーリアは不安そうにしていた。
万一に狙われる可能性を考慮して、戦闘ではまったく役に立たない私も同行する。
今の私が唯一扱える金属魔法は、武器を作り出して魔力で作った金属を飛ばせるみたいだけど、まだ精度が悪くて味方の冒険者に当ててしまうかもしれない。
レーリアはただでさえリアークの弟だから冒険者内で評判が悪いのに、私が更に評判を悪くするのは避けたいから……防衛依頼は見学するしかないでしょう。
「わかったわ……あと、レーリアは私に何か話すことがあるのよね?」
私の目的は果たしたから、レーリアが言おうとしていた話を聞こう。
尋ねると、レーリアは真剣な表情で私を見て――深く頭を下げている。
「レ、レーリア?」
「大変申しわけありません……今まで隠していましたが、リアークが行動から察するに、私の推測は当たっていたようです」
その推測は、私に謝らなければならないことのようで……理由が解らないでいると。
「アカネ様、マミカ、ミユキがこの世界に転移することになったのは――兄の可能性が高いです」
どうやら……レーリアが今まで言いたくても言えなかったことは、レーリアの兄リアークによって、私達がこの世界に転移した可能性が高いかららしい。
どうしてリアークが行動すると、私、マミカ、ミユキがこの世界に転移することになったのか……私は、その理由を尋ねるしかなかった。
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