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〈七〉

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 本能に導かれるまま、シーラはルシアンの膝からずりずりとのぼっていった。びしょびしょに濡れた秘所を
 ぬ、ち。ぬちち。
 怒張にすりつける。

「シ、ーラ、ぁっ、駄目だ、……っ」
「ふ、ぁっ、すみませ、ん。痛みます……か」

 慌てて腰を上げようとするシーラをルシアンが止めた。

「違、っ、違うんだシーラ、痛くな……、っんぁ、あっあっ、やめ、やめないで、くれ! そのま、ま、っんぁあ、ああっ、ん」
「ん、……こう、ですか」
「そう、だ、そのまま、頼、む。んっ、んんっ、奥、んぁっ、玉のほうでやつが動い、て、ぇっ、きもち、い、けどっ、おかしくな、りそ、っんぁ、あ……」

 ルシアンが声を上擦らせ身悶える。

「このじょ、状態は、いつまでつづ、くん、だ、っ」
「あの、その、おちんちんから出してしまえば自動的に消滅――します」
「出、すって、どうやって、っんぁん、っ」
「射精です! どうですか、出そうですか」
「それが……っ、たぶん中でニョルンとかいうのがつっかえてて……っ、き止められてるみたいで、っん、で、出な、い」
「ど、ど、どうしよう」

 ウルラトゥスの魔狼をひんひんいわせるという当初の目的は達成したがニョルンくんを体内に入れるとこんなに苦しむとは知らなかった。

①ルシアンをこれ以上苦しめないようにしたい
②そのためにニョルンくんを体外に排出させたい
③ニョルンくんを外に出すために射精が必要

 順番に考えてシーラは

――じゃあ、ルシアンを気持ちよくさせなくちゃ。どうしたら気持ちよくなるだろう。

 結論にたどり着いた。
 乳首だ。乳首をいじればいい。

「えいっ」

 気持ちよくなれ。気持ちよくなーれ。
 秘所を怒張にすりつけながらシーラは前かがみになり、両手で
 きゅ。
 ルシアンの小さな乳首をつまんだ。

「ひ、っぁ、んっ、んぁっ、あっあ、な、何してるん、だ、っ」
「気持ちよくなってほしくて。駄目ですか」
「駄目じゃ、ないけど……今までさわったことがないというか……」
「だいじょうぶ、イケます。私も乳首さわったことなかったですけど、ルシアンにさわられて気持ちよくなりましたから」

 シーラは確信とともにルシアンの逞しい上体に覆い被さった。小さくちぢこまった乳首を指でくにくにともみ、
 ちゅ。
 口づける。唇で吸ったり舌で舐めたり、ルシアンにされたとおりに愛撫する。

「シ、ーラ、っ、シーラ、ぁあぁっ」
「がんばって、ルシアン。びゅって、しましょうね。がんばれ、がんばれ」

 れろれろと舌を這わせ、指でにゅるにゅると撫でつづけると

「あ、っ! あっあっああっ」

 突然、ルシアンががくがくと震えだした。腰の下、どちらのものともしれない体液でぐちょぐちょの秘所でこすっている肉棒がますます熱く大きく、硬くなる。
 ぎち、ち。
 武骨な手首を縛っていた紐パンツがきしんだ音を立てはじめた。
 ぶ、ち。
 自由になった両手がベッドの柵を掴む。ルシアンは顔を左右に振り涙を流し喘いだ。

「も、ぉっ、……で、出る、っ! あ、ああっ、ああああっ、んああっあん――!」

 ぶしゃ、っ。
 鈴口から透明の液体が噴き出す。
 しゃ、っ。ぶしゃっ。
 続いてルシアンの

「っ! ――、――――っ!」

 声にならない喘ぎとともに
 ぴゅ! どぴゅぴゅぴゅ、ぴゅ。
 大量の白濁が何度もきちらされた。最後に鈴口から透き通って細長いニョルンくんがにゅく、と吐き出され
 しゃ……。
 ばらばらの光の粒と化し消えていく。

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