南京錠と鍵

惑星ヴァージャ （二十三）★

「あ、ぁっ、ぁん、ラ、――んっ」

　奥に欲しい、と欲望を吐露しかけた唇に
　ぴと。
　湿ったものが押しつけられた。目の前にスタージョの肉棒がある。
　ちゅ。ちゅ、ちゅむ。
　クロエはおとなしくなった亀頭に口づけた。背後からのゆっくりと穏やかな抽挿と同じリズムだ。目を上げると青みを帯びた灰色の目が切なげな光を湛たたえている。ラーシュを迎え入れた秘所が
　きゅ。
　締まった。最奥さいおうが緩やかなのぼり道の頂きへの期待でわななく。秘所を抉る肉棒の抽挿が大きく深まった。

「ふ、ああぁ、スター、ジョ……」

　喘ぎながら目の前の男の名を呼び、クロエは亀頭を頬張った。
　ちゅぷ、ちゅぷ。
　背後からの抽挿に身を任せ同じ律動で吸いつきしゃぶっていると大きな掌が包むようにクロエの頬を撫でる。蕩けた視界でスタージョが切なげに微笑んだ。ゆるゆると性感が高まりつつあるさまを見られているのだと思うと羞恥で頭に血が上りそうになる。

「きもち、いい、クロエ……」

　口の中の肉棒が力を取り戻し嵩かさを増した。

　頬を撫でていた手が顎から喉、胸へ降り揺れる乳房を包む。指が勃ちあがった乳首に触れた。ゆったりと高まりつつあった快楽が波が砕けちりちりと泡立つように体の奥で攪拌される。
　きゅ、ん。
　秘所が反応して強く締まり、ラーシュの喘ぎとともに怒張が最奥を目指しごりごりと潜っていく。

「っ、ぁ、……っん、ぐ」

　喘ぎに緩んだ口から落ちそうになったスタージョの肉棒が押しこまれた。同時に深く、深く沈んだラーシュの怒張が秘所の最奥を捏こねる。秘所を責める怒張と同じものが口を塞いでいるのだと思うと苦しさと愛しさとでおかしくなってしまいそうになる。
　ちゅぷ、ぐ、ぽ。
　前と後ろ、それぞれの男たちとともにクロエも昂ぶっていく。
　涙目になって見上げる先にスタージョの半ば泣いているような笑顔があった。律動で揺れる乳房の先を撫で快感を煽っていた指が
　ぎゅ。
　強く乳首を絞るように包む。ラーシュが抑制をかなぐり捨て

「クロ、エ、……スター、ジョ……、っ！」

　最奥を突いた。
　気持ちいい。苦しい。愛しい。
　長く長く引き延ばされた快楽の果て、

「――、――っ！」

　喘ぎ啜すすり泣きながらクロエはのぼりつめ、ふたりの恋人の欲望を受けとめた。