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3 王子殿下の魔剣編
2-0 エルシア、カス大公子を目撃する
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カス王子に『三聖の展示室』の見学会を邪魔されて、しばらく経ったある日のお昼。
私はいつものように第三騎士団の食堂で、ランチにありついていた。
いい匂いに包まれている食堂。
騎士はほとんどが日替わりのランチの方で、ボリュームたっぷりなおかずにかぶりついている。
私のランチはいつもと同じ、日替わりスープ。
今日の日替わりスープは、鶏肉と袋竹と卵ナスをココナッツミルクとスパイス、青唐辛子といっしょに煮込んだ、独特の風味溢れるピリ辛スープだった。
隠し味に魚を発酵させてつくった少し塩辛いタレを入れているそうで、ココナッツミルクの甘さと風味に、唐辛子の辛み、スパイスの刺激がたまらない。
合わせるのは、パンの薄切り二枚にチーズを挟んで両面を焼き上げた、ホットチーズサンド。
窓口でスープとサラダとホットサンドが乗ったトレーを受け取ると、空いている席についた。
「美味しいって、最高」
私はホットチーズサンドを一口かじって、美味しさに感動する。
もう一口かじって、今度はスープも口に運んだ。
「うん、良い」
独りでの食事も悪くない。
クラウドや同じ第五隊の騎士といっしょに食べるランチもいいけど、騎士はほぼほぼ早食い。自然と私が待たせるか、私が慌てて食べるかのどちらかになってしまう。
ところが。
独りでの食事だとその心配がない。休み時間いっぱい、ここに至っていいわけだし。ゆったり出来る。
「ここにいる間は、ずっと独りでいいかも」
サラダをムシャムシャと食べながら、周りをぐるっと見回した。
お昼過ぎの食堂は、混雑のピークを過ぎているので、慌ただしさも一段落。それでも騎士たちはいそいそと食べている。
騎士たちは休み時間に稽古や剣の手入れをするものも多く、ゆったりもしていられないらしい。
とくに今は剣術大会前だということも重なって、食堂の席は慌ただしく入れ替わっていた。
サラダを食べ終わり、ホットサンドとスープも半分ほどになったタイミングで、私は、突然、声をかけられる。
「なぁ、エルシア」
「わわっ」
目の前の空いていたはずの席には、第一隊のフェリクス副隊長の姿。
トレーは空になっている。
どこかで食べて、トレーを片付ける時に私を見つけて寄ってきたのか。
「いつ来たんですか、フェリクス副隊長」
目の前なのに、席に着いたことにも気がつかなかったことは棚に上げ、びっくりさせるなという目で、フェリクス副隊長を見る。
「最初からずっといたんだけどな」
あれ? いたっけ?
首を傾げて思い出そうとしたけど、うん、やっぱり見ていない。
「ここでずっと食べてたんだけどな」
だから、いたっけ?
「存在感薄いので、ぜんぜん気がつきませんでした」
気がついてなかったことを気にしても仕方ないので、しれっと返事をする。
「何気にえぐられるよな。じゃなくて。あれ、なんだよ?」
フェリクス副隊長は身を乗り出すようにして私に近づき、指を右の方に向けた。
私が食べている隣の隣にあるテーブルを指しているんだと思って、私も同じ方向を見る。
とくに気になるようなものはない。
隣のテーブルも隣の隣のテーブルも、騎士がいそいそと食事をしているだけ。
少し違うのは、隣の隣にはクラウドが後輩と食事をしているということ。
「クラウドですか?」
「いや、ずいぶん気付くのが遅いな」
そう言われても。
とりあえず、クラウドがいたからクラウドの名前を出してみただけなのに。フェリクス副隊長が気になったのは、クラウドのようだった。
あれだな。
私はピンときた。
フェリクス副隊長とクラウドは年の近い従兄弟だからか、何かと張り合うことが多い。
きっと今も何か張り合っているものがあって、勝つために情報収集でもしてるんだろう。
私は心の中で頷くと、フェリクス副隊長の情報収集に協力することにした。
「見ての通りです。お気に入りの後輩から、手作りのお昼を差し入れしてもらって、ニヤニヤしながら仲良く二人で食べているところですね」
もっとも、フェリクス副隊長とクラウドの対立に巻き込まれたくはないので、さっとこの場を離れられるよう、残った食事を高速で口の中に放り込む。
「確か、ミライラ・フォセルという名前の魔術師です。一つ下の後輩で魔術師コースの首席だったとか」
「あいつ、エルシアのこと好きだとかなんだとか言っといて、あれかよ」
「うん? どうしました?」
私の渡した情報を吟味しているのか、下を向いてブツブツ言い出すフェリクス副隊長。
不意に顔を上げると、またもや、指を右に向け、今度はしっかりとクラウドを指差した。
「エルシア、あれ見て、何とも思わないのか?」
「いや、別に」
ちょっと、もわっとはする。でもそれだけだ。私は正直に答える。
「イチャイチャは、人目のつかないところでやった方がいいと思います」
他人の恋バナは聞いてみたいが、他人のイチャイチャを目の前で見る趣味はない。
その辺のところをフェリクス副隊長は良く分かっていないのか、不安そうな顔で私を見ていた。
「つまり、エルシアも公認の仲だと?」
私に確認を取るフェリクス副隊長。
「え? クラウドの恋愛事情に私の承認、要りませんよね?」
「まぁ、そうだな」
「じゃ、そういうわけで」
なんだか、面倒くさそうな様子のフェリクス副隊長。こういうときはさっさとここから退散するに限る。
「待て待て待て。話はまだ終わってない」
ほら、面倒くさい。
いったん立ち上がったけれど、私はフェリクス副隊長の圧におされて、再び座り直した。
「私、お昼、食べ終わったんですが」
「いやほら、剣術大会のことだよ」
「あぁ、頑張ってくださいね。第三騎士団のために」
「いや、そこは『私のために』とかないのか?」
「ありませんね」
「いや、普通、女子はそう言って応援するものなんだよ」
「そうですか。覚えておきます」
「いや、エルシアだからいいか。それでだ、剣術大会の打ち上げ、祝勝パーティーなんだが」
「私、保護者と参加するんで」
保護者と参加するどころの話ではない。
私は第三騎士団所属である前に、後援を受けている家門の専属魔術師。
家門の騎士団が参加するというのに、第三騎士団にいるわけがない。
私の説明を聞いて、フェリクス副隊長は『保護者』に食いついてきた。
「え? 保護者が来るのか? ていうか、エルシアの保護者も剣術大会に出場するのか?」
「そう聞いてます」
王都騎士団を引退して家門の騎士団に入団してからは、剣術大会に参加してないと聞いていたのに。
気が変わったようで、今回は参加するんだそうだ。
実は、保護者の公式な大会は見たことがなかったので、ちょっと楽しみにしていたりする。
ところが、フェリクス副隊長の方は、なんだか違う方向にやる気が出ていた。
「なら、そのときに会って挨拶でも」
「そんな暇、あるんですか?」
「祝勝パーティーならあるだろ?」
確かに。大会中は自分が出場したり、自分の騎士団の誰かが出場するのを応援したりで、意外と忙しいと聞いた。
祝勝パーティーなら、顔を合わせることもあるだろう。
「なるほど。その時のパーティーで、万が一、会えたら紹介しますね」
面倒くさいのでそう言っておくと、フェリクス副隊長はパッと顔を明るくした。
「あ、あぁ、よろしくな!」
「それでは」
私は空になったトレーを手に席を立った。トレーの返却場所にトレーを置いて「ごちそうさま」と声をかけて帰る。
「よっしゃぁぁぁーーー!」
後ろの方で、フェリクス副隊長の騒ぐ声が聞こえたような気がした。
私はいつものように第三騎士団の食堂で、ランチにありついていた。
いい匂いに包まれている食堂。
騎士はほとんどが日替わりのランチの方で、ボリュームたっぷりなおかずにかぶりついている。
私のランチはいつもと同じ、日替わりスープ。
今日の日替わりスープは、鶏肉と袋竹と卵ナスをココナッツミルクとスパイス、青唐辛子といっしょに煮込んだ、独特の風味溢れるピリ辛スープだった。
隠し味に魚を発酵させてつくった少し塩辛いタレを入れているそうで、ココナッツミルクの甘さと風味に、唐辛子の辛み、スパイスの刺激がたまらない。
合わせるのは、パンの薄切り二枚にチーズを挟んで両面を焼き上げた、ホットチーズサンド。
窓口でスープとサラダとホットサンドが乗ったトレーを受け取ると、空いている席についた。
「美味しいって、最高」
私はホットチーズサンドを一口かじって、美味しさに感動する。
もう一口かじって、今度はスープも口に運んだ。
「うん、良い」
独りでの食事も悪くない。
クラウドや同じ第五隊の騎士といっしょに食べるランチもいいけど、騎士はほぼほぼ早食い。自然と私が待たせるか、私が慌てて食べるかのどちらかになってしまう。
ところが。
独りでの食事だとその心配がない。休み時間いっぱい、ここに至っていいわけだし。ゆったり出来る。
「ここにいる間は、ずっと独りでいいかも」
サラダをムシャムシャと食べながら、周りをぐるっと見回した。
お昼過ぎの食堂は、混雑のピークを過ぎているので、慌ただしさも一段落。それでも騎士たちはいそいそと食べている。
騎士たちは休み時間に稽古や剣の手入れをするものも多く、ゆったりもしていられないらしい。
とくに今は剣術大会前だということも重なって、食堂の席は慌ただしく入れ替わっていた。
サラダを食べ終わり、ホットサンドとスープも半分ほどになったタイミングで、私は、突然、声をかけられる。
「なぁ、エルシア」
「わわっ」
目の前の空いていたはずの席には、第一隊のフェリクス副隊長の姿。
トレーは空になっている。
どこかで食べて、トレーを片付ける時に私を見つけて寄ってきたのか。
「いつ来たんですか、フェリクス副隊長」
目の前なのに、席に着いたことにも気がつかなかったことは棚に上げ、びっくりさせるなという目で、フェリクス副隊長を見る。
「最初からずっといたんだけどな」
あれ? いたっけ?
首を傾げて思い出そうとしたけど、うん、やっぱり見ていない。
「ここでずっと食べてたんだけどな」
だから、いたっけ?
「存在感薄いので、ぜんぜん気がつきませんでした」
気がついてなかったことを気にしても仕方ないので、しれっと返事をする。
「何気にえぐられるよな。じゃなくて。あれ、なんだよ?」
フェリクス副隊長は身を乗り出すようにして私に近づき、指を右の方に向けた。
私が食べている隣の隣にあるテーブルを指しているんだと思って、私も同じ方向を見る。
とくに気になるようなものはない。
隣のテーブルも隣の隣のテーブルも、騎士がいそいそと食事をしているだけ。
少し違うのは、隣の隣にはクラウドが後輩と食事をしているということ。
「クラウドですか?」
「いや、ずいぶん気付くのが遅いな」
そう言われても。
とりあえず、クラウドがいたからクラウドの名前を出してみただけなのに。フェリクス副隊長が気になったのは、クラウドのようだった。
あれだな。
私はピンときた。
フェリクス副隊長とクラウドは年の近い従兄弟だからか、何かと張り合うことが多い。
きっと今も何か張り合っているものがあって、勝つために情報収集でもしてるんだろう。
私は心の中で頷くと、フェリクス副隊長の情報収集に協力することにした。
「見ての通りです。お気に入りの後輩から、手作りのお昼を差し入れしてもらって、ニヤニヤしながら仲良く二人で食べているところですね」
もっとも、フェリクス副隊長とクラウドの対立に巻き込まれたくはないので、さっとこの場を離れられるよう、残った食事を高速で口の中に放り込む。
「確か、ミライラ・フォセルという名前の魔術師です。一つ下の後輩で魔術師コースの首席だったとか」
「あいつ、エルシアのこと好きだとかなんだとか言っといて、あれかよ」
「うん? どうしました?」
私の渡した情報を吟味しているのか、下を向いてブツブツ言い出すフェリクス副隊長。
不意に顔を上げると、またもや、指を右に向け、今度はしっかりとクラウドを指差した。
「エルシア、あれ見て、何とも思わないのか?」
「いや、別に」
ちょっと、もわっとはする。でもそれだけだ。私は正直に答える。
「イチャイチャは、人目のつかないところでやった方がいいと思います」
他人の恋バナは聞いてみたいが、他人のイチャイチャを目の前で見る趣味はない。
その辺のところをフェリクス副隊長は良く分かっていないのか、不安そうな顔で私を見ていた。
「つまり、エルシアも公認の仲だと?」
私に確認を取るフェリクス副隊長。
「え? クラウドの恋愛事情に私の承認、要りませんよね?」
「まぁ、そうだな」
「じゃ、そういうわけで」
なんだか、面倒くさそうな様子のフェリクス副隊長。こういうときはさっさとここから退散するに限る。
「待て待て待て。話はまだ終わってない」
ほら、面倒くさい。
いったん立ち上がったけれど、私はフェリクス副隊長の圧におされて、再び座り直した。
「私、お昼、食べ終わったんですが」
「いやほら、剣術大会のことだよ」
「あぁ、頑張ってくださいね。第三騎士団のために」
「いや、そこは『私のために』とかないのか?」
「ありませんね」
「いや、普通、女子はそう言って応援するものなんだよ」
「そうですか。覚えておきます」
「いや、エルシアだからいいか。それでだ、剣術大会の打ち上げ、祝勝パーティーなんだが」
「私、保護者と参加するんで」
保護者と参加するどころの話ではない。
私は第三騎士団所属である前に、後援を受けている家門の専属魔術師。
家門の騎士団が参加するというのに、第三騎士団にいるわけがない。
私の説明を聞いて、フェリクス副隊長は『保護者』に食いついてきた。
「え? 保護者が来るのか? ていうか、エルシアの保護者も剣術大会に出場するのか?」
「そう聞いてます」
王都騎士団を引退して家門の騎士団に入団してからは、剣術大会に参加してないと聞いていたのに。
気が変わったようで、今回は参加するんだそうだ。
実は、保護者の公式な大会は見たことがなかったので、ちょっと楽しみにしていたりする。
ところが、フェリクス副隊長の方は、なんだか違う方向にやる気が出ていた。
「なら、そのときに会って挨拶でも」
「そんな暇、あるんですか?」
「祝勝パーティーならあるだろ?」
確かに。大会中は自分が出場したり、自分の騎士団の誰かが出場するのを応援したりで、意外と忙しいと聞いた。
祝勝パーティーなら、顔を合わせることもあるだろう。
「なるほど。その時のパーティーで、万が一、会えたら紹介しますね」
面倒くさいのでそう言っておくと、フェリクス副隊長はパッと顔を明るくした。
「あ、あぁ、よろしくな!」
「それでは」
私は空になったトレーを手に席を立った。トレーの返却場所にトレーを置いて「ごちそうさま」と声をかけて帰る。
「よっしゃぁぁぁーーー!」
後ろの方で、フェリクス副隊長の騒ぐ声が聞こえたような気がした。
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