13 / 384
1 鑑定の儀編
2-1
しおりを挟む
さらに二週間が過ぎた。
未だに赤の樹林の閉鎖は解除されていない。一週間前に予定されていた最終鑑定の儀は、当然ながら延期となった。
一匹の魔物出現ですべての予定が狂っていく。
「誕生日のお祝いも成人のお祝いも、延期になってしまったわね」
「そのうえ、婚約の披露パーティーまで延期でしょ」
「最終鑑定の儀が延期続きだし、ご当主様のご都合も合わないらしいわ」
「早く、街道が通れるようになればいいのに。まったく騎士団も何しているのかしら」
「マリージュ様、とても悲しんでおりますね」
「ほんと、かわいそうな、マリージュ様!」
いや、私も十分かわいそうなんだけどね!
本当なら去年終わっていた最終鑑定の儀が、まだ終わらないんだからね!
だいたい、誕生日のお祝いに、成人のお祝いに、婚約披露のパーティーって何なのそれ! 妹だけ、ずるくない? 聞いてもないし、呼ばれてもないし!
いや別に、私もそういうのをやりたいって訳じゃないけど!
って、今は使用人に扮して調理場に潜り込んでいるから、静かにしていないと。
にしても、どこもかしこも、どいつもこいつも、マリージュ、マリージュで、聞いていてモヤッとする。
私は? 私の話題はないの?
思い立ってから二週間。
私は使用人用の厨房にいた。
そして、そこの料理長から料理を習っていた。
グランフレイムは私設で精霊騎士団を抱えていたり、第八師団、通称、精霊術士団の新人訓練を請け負っていたり、使用人も多いし、家族以外の人間の出入りも多い。
精霊術士団の新人訓練を請け負っているのは、父がらみだ。なんでも、顧問をやっているとか。新人訓練を担当しているとか。
もちろん、ジンからの情報で、直接、父からそんな話を聞いたことはない。
まぁ、そんなわけで。使用人のほか、たくさんの騎士や精霊術士が我が家に出入りする。その大人数の食事を賄えるよう、厨房と食堂が家族用とは別にあるのだ。
料理のメニューも、騎士向けのガッツリしたものや、一般家庭で作られるようなものが多い。
私のふだんの食事も実戦訓練で持っていくランチもここで作ってもらっている。
いつも交流があるせいか、ここの料理長は私の料理修行に快く応じてくれた。
とはいえ、当主の娘が使用人用の厨房や食堂に出入りするのは、あまりよろしくないとのこと。
とくに、私の髪と目の色は目立つらしい。
父兄妹たちが揃いも揃って金髪碧眼なのに対して、私は銀髪に赤目。
銀髪は母の家系の色で母譲りだそうだが赤目は出自不明。魔力量が桁外れに多いので、そのせいで変色したのではないかと言われている。
まぁ、色のせいもあって目立ちやすいため、どうにかしてくれ、と言われた。
ぱっと見て分からなければいいそうなので、髪色を変え髪型も変え、メガネをかけて目の色をごまかし、使用人の服装をしている。
意外とバレてない。
そもそも、皆、私に興味ないもんな。
さっきもマリージュの話ばかりで、私の話題なんて出なかったもんな。
料理長には、料理指導のお礼にと、ちょっとお高いワインを進呈した。
結果、私の調理技術は、初心者から初級者程度に向上。料理したことない人から、料理を習い始めた人にまで進化している。ありがとう、料理長。
え? ほとんど変わりないって?
食べられない料理が、頑張れば食べられる料理になったんだよ? たった二週間で!
試食をするジンもお腹を壊さなくなったし、自分でもだいぶ上達したと思う。
もう少しすれば、普通に食べられる料理にまでいけそうな気がする。
でも、お菓子はダメだ。諦めよう。
ふだん食べる普通の料理を、普通に作れるようにするのが先だ。最優先だ。
そして意外な副収穫がこれ。
直接、使用人の噂話を聞けること。
けして、盗み聞きじゃないから。人前でむやみに話をする方が問題だから。
使用人はそれなりに教育がしっかりなされているのか、妹の噂話はすれども、私の陰口はしない。
って、そもそも、私に興味ないもんな。私の話題が出たこともなかったな。
これが、グランフレイムの私設騎士団だと、平気で陰口を加えてくる。
「赤の樹林、まだ閉鎖してるのかよ」
グランフレイムの精霊騎士たちも、使用人に負けず劣らず。休憩時間は噂話ばかり。もっと他にすることないんだろうか?
「第六師団のせいだろ。仕事、遅いよな」
「マリージュ様の儀ができないだろうに」
陰口を叩いてないで、熊に言えよ、熊に。
「師団も大したことないな」
「ま、ロクデナシ団だしな」
あの熊、君らよりはるかに強そうだったけどね。
「まったく。ネージュ様があんなところで、魔物に出くわすのがいけないんだろ」
魔物出現は私のせいじゃないし。
「精霊魔法も使えないくせに、ロクなことしないよな」
精霊魔法が使えないのと魔物出現とは、なーんの関係もないし。
「技能なしなんだから、成人したら、ここからいなくなるさ」
「ああ、さっさといなくなってほしいよな」
言われなくても、いなくなってあげるし。
「マリージュ様はあんなに才能あふれてるのにな」
「ああ、あんなにお綺麗でお優しくて」
「可憐ってマリージュ様のための言葉だよな」
妹への誉め言葉も聞き飽きたし。
「婚約の話も進んでるんだろ」
「さすがはマリージュ様だな」
そこはマリージュじゃなくて、あの父がさすがなんじゃないの?
「ネージュ様は縁談話ゼロなのにな」
「技能なしだから、当然だろ」
「誰が技能なしと結婚したがるかよ」
「グランフレイムとの縁を欲しがるやつくらいだろ」
「ああ、血筋はあれでもグランフレイムだからな」
うわっ、ムカつく。なんか、ムカつく。
負け惜しみなんかじゃないけど、縁談になんか興味ないし。独りでだって生きてけるし。
こいつら、いつか絶対、吹き飛ばしてあげようじゃないの!
「で、ここで何を?」
「おっと……」
噂話に集中していたら、ジンに見つかった。
いつの間に現れたんだろうと思って、振り返ると、風の精霊魔法で気配を消していた。
見かけない使用人と話をしているのを見られても、困るのだろう。
「ちょっと社会勉強をね」
「要りませんよね、それ」
即刻、使用人の食堂からつまみだされる。経験上、これからもっと面白い話になるのに。
「せっかくの情報収集が」
「だから要りませんよね、それ」
「これからが面白いところなんだよ?」
「面白さも要りませんよね」
有無をいわさず、ジンによって厨房へ連れ戻された。
よし、明日からはジンに見つからないように、噂話を立ち聞きしよう。
未だに赤の樹林の閉鎖は解除されていない。一週間前に予定されていた最終鑑定の儀は、当然ながら延期となった。
一匹の魔物出現ですべての予定が狂っていく。
「誕生日のお祝いも成人のお祝いも、延期になってしまったわね」
「そのうえ、婚約の披露パーティーまで延期でしょ」
「最終鑑定の儀が延期続きだし、ご当主様のご都合も合わないらしいわ」
「早く、街道が通れるようになればいいのに。まったく騎士団も何しているのかしら」
「マリージュ様、とても悲しんでおりますね」
「ほんと、かわいそうな、マリージュ様!」
いや、私も十分かわいそうなんだけどね!
本当なら去年終わっていた最終鑑定の儀が、まだ終わらないんだからね!
だいたい、誕生日のお祝いに、成人のお祝いに、婚約披露のパーティーって何なのそれ! 妹だけ、ずるくない? 聞いてもないし、呼ばれてもないし!
いや別に、私もそういうのをやりたいって訳じゃないけど!
って、今は使用人に扮して調理場に潜り込んでいるから、静かにしていないと。
にしても、どこもかしこも、どいつもこいつも、マリージュ、マリージュで、聞いていてモヤッとする。
私は? 私の話題はないの?
思い立ってから二週間。
私は使用人用の厨房にいた。
そして、そこの料理長から料理を習っていた。
グランフレイムは私設で精霊騎士団を抱えていたり、第八師団、通称、精霊術士団の新人訓練を請け負っていたり、使用人も多いし、家族以外の人間の出入りも多い。
精霊術士団の新人訓練を請け負っているのは、父がらみだ。なんでも、顧問をやっているとか。新人訓練を担当しているとか。
もちろん、ジンからの情報で、直接、父からそんな話を聞いたことはない。
まぁ、そんなわけで。使用人のほか、たくさんの騎士や精霊術士が我が家に出入りする。その大人数の食事を賄えるよう、厨房と食堂が家族用とは別にあるのだ。
料理のメニューも、騎士向けのガッツリしたものや、一般家庭で作られるようなものが多い。
私のふだんの食事も実戦訓練で持っていくランチもここで作ってもらっている。
いつも交流があるせいか、ここの料理長は私の料理修行に快く応じてくれた。
とはいえ、当主の娘が使用人用の厨房や食堂に出入りするのは、あまりよろしくないとのこと。
とくに、私の髪と目の色は目立つらしい。
父兄妹たちが揃いも揃って金髪碧眼なのに対して、私は銀髪に赤目。
銀髪は母の家系の色で母譲りだそうだが赤目は出自不明。魔力量が桁外れに多いので、そのせいで変色したのではないかと言われている。
まぁ、色のせいもあって目立ちやすいため、どうにかしてくれ、と言われた。
ぱっと見て分からなければいいそうなので、髪色を変え髪型も変え、メガネをかけて目の色をごまかし、使用人の服装をしている。
意外とバレてない。
そもそも、皆、私に興味ないもんな。
さっきもマリージュの話ばかりで、私の話題なんて出なかったもんな。
料理長には、料理指導のお礼にと、ちょっとお高いワインを進呈した。
結果、私の調理技術は、初心者から初級者程度に向上。料理したことない人から、料理を習い始めた人にまで進化している。ありがとう、料理長。
え? ほとんど変わりないって?
食べられない料理が、頑張れば食べられる料理になったんだよ? たった二週間で!
試食をするジンもお腹を壊さなくなったし、自分でもだいぶ上達したと思う。
もう少しすれば、普通に食べられる料理にまでいけそうな気がする。
でも、お菓子はダメだ。諦めよう。
ふだん食べる普通の料理を、普通に作れるようにするのが先だ。最優先だ。
そして意外な副収穫がこれ。
直接、使用人の噂話を聞けること。
けして、盗み聞きじゃないから。人前でむやみに話をする方が問題だから。
使用人はそれなりに教育がしっかりなされているのか、妹の噂話はすれども、私の陰口はしない。
って、そもそも、私に興味ないもんな。私の話題が出たこともなかったな。
これが、グランフレイムの私設騎士団だと、平気で陰口を加えてくる。
「赤の樹林、まだ閉鎖してるのかよ」
グランフレイムの精霊騎士たちも、使用人に負けず劣らず。休憩時間は噂話ばかり。もっと他にすることないんだろうか?
「第六師団のせいだろ。仕事、遅いよな」
「マリージュ様の儀ができないだろうに」
陰口を叩いてないで、熊に言えよ、熊に。
「師団も大したことないな」
「ま、ロクデナシ団だしな」
あの熊、君らよりはるかに強そうだったけどね。
「まったく。ネージュ様があんなところで、魔物に出くわすのがいけないんだろ」
魔物出現は私のせいじゃないし。
「精霊魔法も使えないくせに、ロクなことしないよな」
精霊魔法が使えないのと魔物出現とは、なーんの関係もないし。
「技能なしなんだから、成人したら、ここからいなくなるさ」
「ああ、さっさといなくなってほしいよな」
言われなくても、いなくなってあげるし。
「マリージュ様はあんなに才能あふれてるのにな」
「ああ、あんなにお綺麗でお優しくて」
「可憐ってマリージュ様のための言葉だよな」
妹への誉め言葉も聞き飽きたし。
「婚約の話も進んでるんだろ」
「さすがはマリージュ様だな」
そこはマリージュじゃなくて、あの父がさすがなんじゃないの?
「ネージュ様は縁談話ゼロなのにな」
「技能なしだから、当然だろ」
「誰が技能なしと結婚したがるかよ」
「グランフレイムとの縁を欲しがるやつくらいだろ」
「ああ、血筋はあれでもグランフレイムだからな」
うわっ、ムカつく。なんか、ムカつく。
負け惜しみなんかじゃないけど、縁談になんか興味ないし。独りでだって生きてけるし。
こいつら、いつか絶対、吹き飛ばしてあげようじゃないの!
「で、ここで何を?」
「おっと……」
噂話に集中していたら、ジンに見つかった。
いつの間に現れたんだろうと思って、振り返ると、風の精霊魔法で気配を消していた。
見かけない使用人と話をしているのを見られても、困るのだろう。
「ちょっと社会勉強をね」
「要りませんよね、それ」
即刻、使用人の食堂からつまみだされる。経験上、これからもっと面白い話になるのに。
「せっかくの情報収集が」
「だから要りませんよね、それ」
「これからが面白いところなんだよ?」
「面白さも要りませんよね」
有無をいわさず、ジンによって厨房へ連れ戻された。
よし、明日からはジンに見つからないように、噂話を立ち聞きしよう。
24
お気に入りに追加
230
あなたにおすすめの小説
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
家出した伯爵令嬢【完結済】
弓立歩
恋愛
薬学に長けた家に生まれた伯爵令嬢のカノン。病弱だった第2王子との7年の婚約の結果は何と婚約破棄だった!これまでの尽力に対して、実家も含めあまりにもつらい仕打ちにとうとうカノンは家を出る決意をする。
番外編において暴力的なシーン等もありますので一応R15が付いています
6/21完結。今後の更新は予定しておりません。また、本編は60000字と少しで柔らかい表現で出来ております
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
公爵令嬢 メアリの逆襲 ~魔の森に作った湯船が 王子 で溢れて困ってます~
薄味メロン
恋愛
HOTランキング 1位 (2019.9.18)
お気に入り4000人突破しました。
次世代の王妃と言われていたメアリは、その日、すべての地位を奪われた。
だが、誰も知らなかった。
「荷物よし。魔力よし。決意、よし!」
「出発するわ! 目指すは源泉掛け流し!」
メアリが、追放の準備を整えていたことに。
【完結】不誠実な旦那様、目が覚めたのでさよならです。
完菜
恋愛
王都の端にある森の中に、ひっそりと誰かから隠れるようにしてログハウスが建っていた。
そこには素朴な雰囲気を持つ女性リリーと、金髪で天使のように愛らしい子供、そして中年の女性の三人が暮らしている。この三人どうやら訳ありだ。
ある日リリーは、ケガをした男性を森で見つける。本当は困るのだが、見捨てることもできずに手当をするために自分の家に連れて行くことに……。
その日を境に、何も変わらない日常に少しの変化が生まれる。その森で暮らしていたリリーには、大好きな人から言われる「愛している」という言葉が全てだった。
しかし、あることがきっかけで一瞬にしてその言葉が恐ろしいものに変わってしまう。人を愛するって何なのか? 愛されるって何なのか? リリーが紆余曲折を経て辿り着く愛の形。(全50話)
悪役令嬢はお断りです
あみにあ
恋愛
あの日、初めて王子を見た瞬間、私は全てを思い出した。
この世界が前世で大好きだった小説と類似している事実を————。
その小説は王子と侍女との切ない恋物語。
そして私はというと……小説に登場する悪役令嬢だった。
侍女に執拗な虐めを繰り返し、最後は断罪されてしまう哀れな令嬢。
このまま進めば断罪コースは確定。
寒い牢屋で孤独に過ごすなんて、そんなの嫌だ。
何とかしないと。
でもせっかく大好きだった小説のストーリー……王子から離れ見られないのは悲しい。
そう思い飛び出した言葉が、王子の護衛騎士へ志願することだった。
剣も持ったことのない温室育ちの令嬢が
女の騎士がいないこの世界で、初の女騎士になるべく奮闘していきます。
そんな小説の世界に転生した令嬢の恋物語。
●表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
●毎日21時更新(サクサク進みます)
●全四部構成:133話完結+おまけ(2021年4月2日 21時完結)
(第一章16話完結/第二章44話完結/第三章78話完結/第四章133話で完結)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる