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しおりを挟む事件は呆気ないほど簡単に解決した。
襲撃してきたのは鋳物工場の若い工員たちだった。
病院から仮事務所に直行した。松葉杖をついてタクシーから降りると、鋳物工場の社長と三人の若者、それに事務室の赤堀が仮事務所の建屋の前で待っていた。
「申し訳なかった」
開口一番、社長はそう言って頭を下げた。
「本当に申し訳ない。この後コイツラを自首させるつもりだで」と社長は言った。
「今回の事は自分の監督が至らなかったせいだ。本来社員の行く末つけてやる責任はオラにあっただ。あんたに任せっきりにしていたもんで、こうなっちまった。社長として然るべき責任を取らせてもらうつもりだで」
「とにかく、中で」
治夫が勧めた応接のソファーを社長は謝辞した。首を垂れる三人を憮然と見下ろす社長の後ろで赤堀が俯いてハンカチを目に当てていた。事務所の中にいた幸恵や多恵子も皆、治夫の言葉を待っていた。
「足がまだ辛いので失礼します」
治夫は自席の椅子に座った。
「事の成り行きで被害届を出さざるを得なくなりました。これから私も出頭しなければなりません。届を出してしまった以上、詳しい事情を聞かれることになるでしょう」
ここで一人がさめざめと泣き始め肩を震わせた。無理もない。まだ高校を出たばかりのひよっこが自分たちの短絡的な判断で早くも人生にミソをつけてしまったのだ。
「ひとつ、君たちに訊いてもいいかな」
病室で松谷が懸念していた点をここで払拭しておく必要があった。松葉杖を机に立てかけ、俯いている三人を覗き込んだ。
「変なことを言うけれど、これ、君らだけで決めたのかな。他に誰か君らを唆した人間がいるんじゃないのかい。例えば、僕さえ潰せば全て解決するとか、この事務所さえなくなれば今まで通りだとか・・・。そんな風に君らに吹き込んだ人間が、いるんじゃないのかい」
大柄な、髪を茶髪に染めた少年が顔を上げた。
「工場が無くなって放り出されるって噂になってて、そのうちに工事が始まって、この事務所が出来て・・・。俺らの部活の小柳津先輩が勤めてる会社だって・・・。したら、先輩から電話があったんです。それで、先輩にいろいろ相談してたんス。したら、先輩もリストラされそうなんだって・・・。それで・・・、俺らもムカついてるんでヤキ入れますか、って言ったら、先輩から叱られたんス。『やめとけ』って。そんなことしても何も解決しないぞって。
それなのに、俺ら先輩の忠告を無視してしまって・・・。先輩にも合わせる顔、ないっス」
茶髪の少年はまた泣きだした。
治夫は、苦渋をにじませた表情で俯いている老人を振り返った。
「社長、被害届ですが、これは取り下げます。怪我も大したことありませんでした。こうして謝罪もいただきましたし」
「いや、願ってもないけん、いいんかね」
社長は老人班の浮き出た頬を輝かせた。
「こいつらの親に必ず一人前にすると約束しただ。それも果たせねえのに前科モンにしちまうこんになっちまってよォ。親たちに合わせる顔ねえって思ってただ。ありがとう。
お前らも感謝しろ! ちゃんと頭下げるだっ」
三人が黙っていると後ろに立っていた赤堀が彼らの頭を順番に引っ叩いた。
「この人はなあ、毎日一生懸命お前らの身の振り先を探してくれていただに。
それを・・・。恩を仇で返すようなことしやがって!」
その権幕は社長をも凌駕するほどだった。
治夫は三人に向き直り、優しく声を掛けた。
「ごめんね。県内ではちょっと無理だったんだが、名古屋のメーカーの下請けに社員寮付きで受け入れてくれそうなところがある。そこでよければ面接受けてみるかい」
「それでいいよ、松任さん。コイツラに四の五の言わせん。いいな、お前ら」
三人は泣きながら頷いた。
彼らが引き取っていった後、赤堀が一人で再度事務所を訪ねてきた。彼女は分厚い封筒を携えていた。
「何ですか、これ」
「あの子たちの親から預かってきたものと会社からです。本当に申し訳ございませんでした」
治夫はしばらく黙って彼女の顔を見つめていた。
「一つ、お伺いしていいですか」
「はい」
「この一件、彼らが最初に打ち明けたのは社長に、ですか」
「私が問いただしたんです。ちょっと前からあの子たち様子がおかしかったので。もしやと思って」
実質的に破綻していた工場の経営をここまで支えてきたのが誰か、初めて理解した。
治夫は満足してテーブルの上の封筒を彼女に押し戻した。
「このようなことは結構です」と治夫は言った。
「ところで話は変わりますが、工場が廃業した後の建屋は取り壊さずに倉庫に改造する予定なんです。鋳造や金属加工業に関わるアイテムに詳しい倉庫管理責任者が必要になります。赤堀さん」
ハイ、と彼女が意外な風で顔を上げた。治夫は続けた。
「ご家庭に戻られるの、もう少し後にしませんか」
警察署で調書を取られる際、多恵子の運転する車で事務所に戻った。
幸い右足は何ともなく、両腕も動かせるのでその必要は無いと断ったが、付いて行くと言い張り、半ば強引に営業車のキーと松葉杖を取り治夫の腕を抱えた。
彼女が運転する車に揺られながら、建て替えさせていた種々の清算を忘れていたことを思い出しスーツのポケットから封筒を取り出して遅ればせながらの謝辞を口にした。
「あの・・・。これ。いろいろありがとう。遅くなっちゃって申し訳ない」
リアシートを振り返り彼女のバッグのポケットに封筒を入れた。事務所では他の目もあり渡し辛かったのだ。
「それは結構です」と彼女は言った。
「いや、そういうわけにはいかないよ」
狭い車内に気まずい沈黙が流れた。
破ったのは多恵子の方だった。
「松任さんは、ご家族は?」
彼女が一瞥した先を辿って左手を見た。営業灼けが結婚指輪の痕を際立たせていた。
「ああ・・・」と治夫は言った。
「妻と息子がいました。けど、失敗でした」
普通の男なら笑い話にするところなのだろう。それをまともに返していることに我ながら呆れた。再び沈黙が訪れた。
「今夜、食事に付き合ってくださいませんか」
彼女は涼し気な目でそう言い放った。
幸恵や営業たちが帰っていった後、事務所に残って溜まっていた書類を片付けていると、多恵子が子連れで戻ってきた。
「由梨です」
その小さな女の子は彼女の後ろから目だけぎょろりと出して治夫を睨んでいた。母親のスカートを握りしめた小さな手が震えていた。多恵子は娘の頭を撫でながら申し訳なさそうにこう付け加えた。
「すみません。何故か大人、特に男の人が苦手なんです」
途中スーパーに立ち寄り由梨を抱えた多恵子が買い物をしている間しばし待たされた。その後に車が向かった先は事務所から十分ほどの彼女のアパートだった。
部屋に着くとすぐ、多恵子は買ってきた食材を次々に取り出し手際よく下拵えし始めた。その間、治夫は所在無げにTVを見ていた。リンゴやレモンの着ぐるみが、踊りながら聴き慣れない子供向けの歌を歌っていた。
それにも飽きて一渡り部屋を見回した。一面に由梨が描いたのだろう、クレヨン画が何枚か貼られていた。
一見して驚いた。
三才に満たない幼児が書いたとは思えないほどの巧みな筆致と色使い。構図も大胆で、オレンジや黄色いチーズにあまたの穴をあけながら食い散らかしているかわいい芋虫が活写されていた。自らも絵心のある治夫は食い入るように絵に魅入った。
小さな女の子は玩具箱からクッキーの缶を取り出した。スーパーで買ったおもちゃの指輪を彼女のコレクションに加えようというのだろう。指輪が入ったカプセルを開けてくれるよう母にせがんだ。
「おじさんに開けてもらいな」
母親に突き放されても治夫を見るどころか近寄ろうともしなかった。多恵子は調理を中断しカプセルを治夫に差し出した。
「すみませんが、お願いします」
それだけ言ってキッチンに戻ってしまった。
カプセルを開けようとすると、自分の大切な指輪を追って居間に戻った由梨と目が合った。が、やはり治夫には近づこうとしない。カプセルを開けて差し出しても受け取ろうとしなかった。仕方なく座卓の上に置いた。小さな手が目に留まらぬほど素早く伸びてそれを取った。
何かの心の傷なのではないか。
夫婦間の諍いが子供の心理に影響を及ぼすことがあることを何かで読んだことがある。
治夫は小さく首を振った。
そのうちにキッチンから食欲をそそる香りが漂い始めた。数品の料理が並べられたテーブルに呼ばれた。白身魚の焼き魚、鶏ささみの煮凝りとか醤油風味の海老のマリネやほうれん草の和風サラダ。中には長時間煮込まなければならないようなシチューまで。手際の良さに感じ入った。
「却って気を遣わせてしまった。短い時間にすごいね。助けてもらいながらこんなごちそう戴くなんて、恐縮してしまうよ」
「そんなに褒められると却って恥ずかしいです。ポワレ以外は全部作り置きしたものですから。お誘いしておきながらこんなもので・・・」
多恵子は娘と隣り合わせにテーブルの向こう側に並んだ。由梨は背の高い小さなテーブルの付いた子供用の椅子にチョコンと座った。多恵子がキャラクターの描かれた幼児用のプレートに料理を取り分けるのを大きな目をして追っていた。どうやら鶏のささみが好物のようだった。
「差し出がましいと言われるかもしれませんが、所長代理のお部屋を見てしまってから、どうしてもこうしてあげたくて仕方がなかったんです。・・・ごめんなさい。どうぞ、召し上がれ。由梨、いただきますするよ」
勧められるままスプーンを取り、目の前の湯気の上がるシチューの皿から一口すくって飲みこんだ。
それは発作のように突然治夫の奥底から湧き上がった。
父と弟がいた頃の夕飯の風景は覚えていない。覚えているのは母と二人きりで冷えたご飯に白いトレーのままのスーパーの見切り品の総菜を食べていたことだった。いつもラップを剝がすのは治夫の役目だった。母は昼間電子基板のコネクターを作る工場でラインにつき、夜はスーパーで品出しと総菜作りのアルバイトをしていた。
「売れ残ったお惣菜タダでもらえるんよ」
目を合わせることなく疲れ切った表情で笑う母に文句は言えなかった。
別れた妻との暮しも同じだった。家族でテーブルを囲むのは週に一度か二度ほどしかなかった。それすら結婚生活の終わりごろにはレジ袋に入ったままの冷え切った弁当が置かれているだけになった。
「こんなに早く帰ってくると思わなかったから晃と外で済ませてきちゃった」
妻が晃の手を引いて早々に寝室に去った後の食卓で一人既に固まった飯に箸を突いた。弁当を買ってきてくれるだけまだマシだ。そう思い込もうとしていた・・・。
体内に孕んでいた黒い塊。その表面に裂け目が出来た。そこから何かが噴き出して治夫の中に充満し、目頭を直撃した。嗚咽が漏れるのを必死に堪えた。せっかくの好意を無にしないためにも穏やかに食事を続けたかった。が、できなかった。ついには両手で膝頭を掴み奔流のように湧き出る激情を抑えなければならなかった。流れ出ようとする涙を抑えるために天井を仰ぎ瞬きを我慢した。
多恵子が何事もなかったように由梨に話しかけながら平然と食事を続けてくれているのが救いだった。こんな醜態を曝している男を前に理由の追求もせず、硬直している由梨を促すようにスプーンで口に運んでいた。
「ほら、由梨。好きなものばかりじゃダメ。これもおいしいよ。おじちゃんもね、おいしいって。だから由梨も食べな、ね?」
「すみません。無様なところを・・・」
なんとか激情を堪えた。
「今、お茶淹れますね」
多恵子がキッチンに立った。その場を取り繕おうとハンカチで鼻を押さえていると、痛いほどの視線を感じた。それは強く治夫を射た。
大きな瞳。それに、眉毛の上で切りそろえられた前髪に隠れてはいるが、額の広さが印象的な女の子だ。丸い鼻と尖った顎の作りは母親には似ていない。恐らく別れた父親に似たのだろう。仕事以外で他人と目を合わせることが億劫だったはずなのに、見つめ合っていた。視線を重ねていると不思議に心が落ち着いた。
トレーに急須と茶碗を載せて席に戻った多恵子に先ほど居間で見た絵のことを尋ねた。
「あれはみんな由梨ちゃんが?」
「ええ」治夫の示した方を見やり、彼女は答えた。
「放って置けば一日中描いてるんです」
「へえ。由梨ちゃんはお絵描きがじょうずなんだね」
やはり何も喋らなかった。それでも、唇をギュッと結んだままウンと言うように頷き、初めて反応を見せた。思い立ってポケットから手帳を取り出し、いつも手慰みに描いているマンガのキャラクターを描いてページを破り由梨に示した。
「これね、はるおくんていうんだ。こんにちは、由梨ちゃん。よろしくね」
場を和ませようとして何気なくしたことが由梨の興味を惹いたようだった。スプーンを持った手を止めもう片方の手で紙片を掴み治夫の顔と交互に見比べている。
多恵子は娘を驚いたように眺め、「スゴい・・・」と言った。
「初めて会った男の人にこんなに慣れるなんて」
「こんなもので良ければいくらでも描けるよ」
その言葉に気を良くして別な絵を描き始めると、改まった口調で「所長代理」と呼ばれた。
「あの、お伺いしたかったことがあるんですが」
「はい」手を止めて向き直った。
彼女は箸を置いた。
「こんなことを尋ねてはとは思いましたが、代理を見ていると何かご自分をワザと追い込んでいるように見えるんです。時々ぼーっとなさってたり苦しそうにされているのが気になるんです。私も別れた夫との間でいろいろあって苦しかった時期がありました。だから、何となくそう感じるのかもしれません。
代理の日頃の私たちや鋳物工場の皆さんへの態度と、異動していった営業の人たちへの性急な、時には淡白すぎる対応がどうしても嚙み合わないんです。理解できないんです。本当はそんな人じゃないのに、わざわざ人の恨みを買いたがっているようにしか見えないんです。どうしてあんな・・・」
治夫は黙って目を落とした。やがてペンを動かして絵の続きを描き上げてしまうと由梨の前に置いた。
「皆さんにそんな心配を掛けてたなんて。そうか。そんな風に見えますか」
「屈託がおありなんでしょ。出過ぎているのは承知していますけど、よろしかったら話してくれませんか」
「この白身魚、イケますね。絶品です」
そう言って魚の残りを毟り続けた。
食事を終えると由梨は食卓を離れ窓際に置いた小さな机に向かっていた。幼児用の椅子に腰かけ小さな細い指でクレヨンを握り締め無心にスケッチブックを塗り込んでいる。タクシーを呼んだ治夫に多恵子はコーヒーカップを差し出しながら語りかけた。
「今日はありがとうございました。私も由梨も久しぶりに他の人と楽しいお夕飯が出来てうれしかったです」
「こちらこそ、ありがとう」
治夫は改めてこの二三日の手間と晩餐に礼を言った。
「代理」と彼女は言った。
「さっきの話は気にしないでください。申し訳ありませんでした。誰にでも言いたくないことの一つや二つはありますよね。詮索なんかして、すみませんでした」
「そんな。部下に心配かけるような上司なんて失格です。こちらこそ申し訳なかった」
多恵子の気遣いに応えるべきだという気がした。思い切って打ち明けることにした。
「去年離婚したんです。妻に男を作られて逃げられました。五才の息子にも見放されてしまって。ダメな夫、ダメな父親でした。その時の思いがこみ上げてしまってさっきはつい・・・。未だにそれを引き摺っているんです。女々しすぎますよね。自分が、情けないです」
気まずさに耐えられなくなった。タクシーが来るまでの時間を待つに忍びなくて席を立った。
「今夜はありがとう。明日からは心配掛けないように努力します」
深く頭を下げ部屋を出ようと背を向けた時、「代理」と呼び止められた。
「一昨日の晩、事務所の前で倒れていたあなたを見た時、自分の気持ちを知りました。所長代理、いえ松任さん。私、あなたを見ていてもいいですか」
あまりにも突然の告白に、咄嗟に応えることが出来なかった。明日もよろしく。それだけ言うのが精一杯で逃げるように部屋を出た。
アパートの前で多恵子の部屋の窓の灯りを見上げた。
あなたを見ていてもいいですか・・・。
今でさえ仕事以外に生き甲斐を持たずに生きている。もう一度裏切られ子供に捨てられることを考えると耐えられない気がした。仕事にさえ意欲を失いそうだ。そうなることを恐れた。
新しい事務所の運営が軌道に乗ったら転属を願い出よう。幸い、自分には家庭を犠牲にして得た国内外の知己とスキルがある。どこでだろうと生きて行ける。新しい土地でまた最初からやり直せばいい。
しかし、そうまでして何故自分は生きようとするのか。
ふいに子供の甲高い声が聞こえた。それに重なるように先刻まで耳にしていたアルトが笑い何か叱るような声が遠ざかった。近寄って確かめようとした時、目の前にタクシーが停まりパワーウィンドがスルスルと下がった。「松任さんですか?」と運転手は言った。
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