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「スターリングラード」攻防戦
33 総攻撃
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「小細工などは必要ない。
またぞろうっとおしい帝国のヒコーキがやってきたが、あれはアタマの上を飛び回るだけで我らを害する術も持たないらしい。湖の上に何かを落としていったが、恐らくは港島に潜む帝国のヤツらへの補給だろう。
敵は少数だ。
これも推測だが、おそらくはここを永久に占領する目的で来たのではない。ヤツらは帰るチャンスを待っている。本気ならば、あのような少人数で来るはずがない。我らが殲滅した兵力の数倍で押し寄せてくるはず」
馬上、ヘルマンは左右の副将と軍師に考えを伝えた。彼の、ヘルマンの見立ては、結果的には正しかった。これまでの原始的な北の野蛮人の中にあって、彼は類まれなる戦略眼の持ち主だった。
「あの港島のヤツらには我らにホンキで手向かうつもりはないと見た。だから、襲撃して来ても一人だけ生かして帰してよこしたのだ。姦計によって我らの結束を乱そうとしたのだ。フン! 安い手だ」
その「安い手」に乗って、すでに千近い兵が離反して失われたが、目的は首脳陣の鼓舞にある。
「つまり、ヤツらの戦意は低い。ならば、押しの一手、ですな。我らの土地から、帝国のヤツらを追い払う絶好の機会です!」
セバスチャンも応じた。
「そういうことだ。セバスチャン、差し当たってお前ならばどうする?」
「騎馬隊で急襲、その後帝国の銃と大筒であの小さな港島を集中攻撃し火の海にすればよろしいかと。レオニートの船団を待つまでもありますまい」
「具体的には?」
先刻裏切者を八つ裂きの血祭りにあげたあと、ヘルマンは伸び切っていた不精髭を剃り上げた。精悍なオオカミを思わせる貌の青々した剃り跡を撫でながら、南の港島の方に目を細めた。
「右翼の西よりも左翼の東の方が広々していて動きやすそうです。まず、左翼に進出させ、テッポーと大筒が届く一帯を制圧、その後火力で敵を黙らせればよろしいかと」
東側。ヴォルゴグラの民家や帝国軍の攻撃で焼け落ちた残骸が比較的少なく、騎兵の行動が制約されないエリアだ。
参謀の言にお頭も大きく頷いた。
兵たちも馬たちも空腹も満たし、休養も十分。それに、裏切者の処刑を目の当たりにし、皆の肝も据わっていた。
眼前の軍勢たちの馬はあちこちでぶるるると鼻を鳴らして白い息を吐き、総司令官であるヘルマンの命令を今かと待っていた。
「時は、満ちたな。ユージン、先鋒を務めよ! 」
「そう来なくっちゃ! 待ちすぎてしびれが切れちまってた! カミナリの神とやらの化けの皮を剥がしてきますぜ! 」
そう言って馬の腹を蹴ったユージンは手勢の先頭に立つべく、左方東の翼に向かって砂塵を巻いて走り去った。
ヘルマンの「司令部」には、自軍の前面を駆けながら部隊を鼓舞するユージンの声が届いた
「行くぞ、皆の者! 用意はいいか!」
「おうっ! 」
「敵は少数だ! 一気に踏みつぶすぞ! 」
「おうっ! 」
「突撃! 」
号令が、下った。
先手、ユージンの指揮する総勢500の騎兵が一斉に前進を開始した。
馬の通れる乾いた通路はもちろん、水に浸った個所にも構わず馬を乗り入れた。つい十数日前までは拠点に使っていた村だ。多少水に浸っているからと言って、土地の勝手は知り尽くしている。ユージンの周囲の誰もがそう思った。
が、その見通しは早くも崩れた。
500騎のうち最先頭の数十騎が横一線に港島に向かって進撃したが、浅い水たまりと思っていた箇所の水深が意外に深く、かつ水底が泥で蹄が取られ、最先頭の一列が一斉に躓いて騎兵が落馬した。
このヴォルゴグラ一帯は元々が湿地帯で、辛うじて水の上にあった乾いた土地だけに民家が点在していた。人が棲みついてからは長年の間に水も引いたが、元の泥土の地盤までは改良する間もなく、長い年月が経過していたのだった。そこに水が引かれたものだから、泥土はすぐに泥になり、人馬の脚を引き込んだ。
しかし、勢いづいた後続の二列目はすぐには止まれない。勢いのまま水に突っ込み、泥土だけでなく最先頭の馬たちの上に乗り上げてしまい、やはり脚の自由を奪われて浅い水の中にもがくだけになった。
しかも、濁った水底にはなにやら見えない障害物があり、それがさらに馬や人の自由を奪った。
「枝だ! 木の枝が沈められている! 」
さらに。
乾いた通路を通った一団も、無事では済まなかった。
勢いづいて通路を通って来た先頭の数騎兵が突然に、落ちた。
陥穽(かんせい)、落とし穴に引っかかったのだ。
穴の底には無数の、しかも硬い針葉樹の枝が植えてあり、穴に墜ちた馬や兵の腹や腿を刺した。
水に突っ込んだ騎馬も乾いた道を通った者も。500騎の内の約1/4という膨大な数が一気に無力化してしまった。
しかも!
恐れていたことではあったが、帝国軍がこの好機を逃すはずがなかった。
水や陥穽に墜ちて動けなくなったユージンの先鋒の真上に数発の炸裂弾が見舞われた。
その結果、身動きできなくなった者たちの他、後続の騎兵たちの中にも少なくない被害が出た。
この情況に接し、さすがにユージンも猛進する気が萎えた。こうなってはもう突撃は無理である。
即座に退却を命じようとしたのだが、それより先に本隊のお頭、ヘルマンからの伝令が来た。
「動けない馬は見捨てよ! それらを埋め草とし、埋め草を乗り越えて進撃せよ! これは、お頭の命であります! 」
「・・・なんと! 」
それは、凄まじい命令だった。
身動きできず帝国の大筒の餌食になった仲間と馬を助けるのではなく、それを足蹴に、踏み台にしてさらに前進せよというのだ。
刹那。
ユージンはお頭の命に逆らいかけた。
そんなことをしたら、お頭を信じて不毛の砂漠を超え、非情な急行軍に耐えてここまでついてきた者たちも、お頭に疑いを持ち、離反する!
だが、そうした情を押し殺し、お頭の命令通り、イーゴリは残る部隊にさらなる前進を命じた。
「・・・わかった、と伝えよ」
伝令を帰した後、
「見よ! 仲間たちが道を作ってくれた! この好機をムダにするな! 進め! 進むのだあっ! 」
自ら先頭に立ち、まだ息のある、助けを求める可愛い部下たちの瀕死の身体を踏み台にして、港島に迫った。
だが。
すでに港島からの小銃の射程に入っていた。
たとえ第一線が全滅しようが、その勢いのまま突撃していたら、あるいは港島の目前まで殺到できたかもしれない。そこで数十丁の帝国の銃で集中攻撃していれば、あるいは港島を制圧できたかもしれない。敵を沈黙させれば、馬を捨て泳いで島に渡り、島ぜんぶを占領できたかもしれない。
だが、現実には、一度止まってしまった騎馬隊の勢いはなくなっていた。
横一線ではなく、乾いた通路や水たまりの埋め草となった戦友たちを圧し潰しての前進は騎兵の本来のスピードを奪っていた。一瞬の躊躇が、イーゴリの頭上から勝利の女神を去らせた。
あまりにも緩慢な進撃速度はたちまちのうちに港島からの狙撃の餌食となり、大切な彼の部下たちは、いわゆる「各個撃破」の教材のごとく、その多くが討ち取られ、港島を目の前にしてほぼ全滅しかかった。
これではもう無理だ。
ユージンは、命じた。
「進撃中止! 引け! 引くのだっ! 」
しかし、退却もままならない。
埋め草となった水の上を通ればまた狙撃の的となるのは必定。
港島を目前まで接近した部下たちを辛うじてまとめ、イチかバチか、敵の前面を高速で通過し、西へ、イーゴリの手勢の布陣する右翼へと疾走した。
もちろん、帝国軍の銃弾はその背後にも襲い掛かり、さらには、皆殺しにした帝国兵たちも持っていなかった、雨のように銃弾を吐き出す銃や地を這う爆裂砲までが敗走するイーゴリたちに見舞われ、なんとか右翼の布陣の中に逃げ込むまでに、生き残りのさらに半数がやられた。
結果。
当初500あったユージンの手勢は総崩れとなり、戦力のなんと2/3を戦死や負傷で失い、まったく無力化した。
しかし、彼ら「コサック」たちの悲劇はそれで終わらなかった。
アサシン・ヤヨイシリーズ ひとくちメモ
43 逆茂木について
逆茂木というのは、要するに対人障害物のことですね。
ウィキペディア
「逆茂木(さかもぎ)とは、戦場や防衛拠点で先端を尖らせた木の枝を外に向けて並べて地面に固定し、敵を近寄らせないようにした障害物。別名:逆虎落(さかもがり)、鹿砦(ろくさい)、鹿角砦、鹿角木。英語では、abatis、abattis、abbattis と呼ばれる。戦場では、単独もしくは鉄条網などと組み合わせて使用される。
古くは紀元前のローマ帝国時代から、証拠のある戦争ではアメリカ合衆国の南北戦争、1879年のズールー戦争で使用された。アメリカ陸軍や海兵隊では、1997年に至っても設営訓練が行われている。
日本では弥生時代には使用が確認されており、第二次世界大戦でも使用された。
昭和初期の軍事教本である『学校教練必携. 軍事講話之部 前篇』第7章には、鹿砦として紹介されており、2種の逆茂木を説明している。
(1)鹿砦枝樹:主としてその上方を射撃するを要する位置に設置する。
(2)樹幹鹿砦:火線前の死角、凹窪の阻絶等の射撃を妨げる位置に設置するもの。と図と共に説明している」
そらみみ - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=64506749による
Pearson Scott Foresman - このファイルは次の画像から切り抜かれたものです, パブリック・ドメイン,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3503815による
パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=506570
またぞろうっとおしい帝国のヒコーキがやってきたが、あれはアタマの上を飛び回るだけで我らを害する術も持たないらしい。湖の上に何かを落としていったが、恐らくは港島に潜む帝国のヤツらへの補給だろう。
敵は少数だ。
これも推測だが、おそらくはここを永久に占領する目的で来たのではない。ヤツらは帰るチャンスを待っている。本気ならば、あのような少人数で来るはずがない。我らが殲滅した兵力の数倍で押し寄せてくるはず」
馬上、ヘルマンは左右の副将と軍師に考えを伝えた。彼の、ヘルマンの見立ては、結果的には正しかった。これまでの原始的な北の野蛮人の中にあって、彼は類まれなる戦略眼の持ち主だった。
「あの港島のヤツらには我らにホンキで手向かうつもりはないと見た。だから、襲撃して来ても一人だけ生かして帰してよこしたのだ。姦計によって我らの結束を乱そうとしたのだ。フン! 安い手だ」
その「安い手」に乗って、すでに千近い兵が離反して失われたが、目的は首脳陣の鼓舞にある。
「つまり、ヤツらの戦意は低い。ならば、押しの一手、ですな。我らの土地から、帝国のヤツらを追い払う絶好の機会です!」
セバスチャンも応じた。
「そういうことだ。セバスチャン、差し当たってお前ならばどうする?」
「騎馬隊で急襲、その後帝国の銃と大筒であの小さな港島を集中攻撃し火の海にすればよろしいかと。レオニートの船団を待つまでもありますまい」
「具体的には?」
先刻裏切者を八つ裂きの血祭りにあげたあと、ヘルマンは伸び切っていた不精髭を剃り上げた。精悍なオオカミを思わせる貌の青々した剃り跡を撫でながら、南の港島の方に目を細めた。
「右翼の西よりも左翼の東の方が広々していて動きやすそうです。まず、左翼に進出させ、テッポーと大筒が届く一帯を制圧、その後火力で敵を黙らせればよろしいかと」
東側。ヴォルゴグラの民家や帝国軍の攻撃で焼け落ちた残骸が比較的少なく、騎兵の行動が制約されないエリアだ。
参謀の言にお頭も大きく頷いた。
兵たちも馬たちも空腹も満たし、休養も十分。それに、裏切者の処刑を目の当たりにし、皆の肝も据わっていた。
眼前の軍勢たちの馬はあちこちでぶるるると鼻を鳴らして白い息を吐き、総司令官であるヘルマンの命令を今かと待っていた。
「時は、満ちたな。ユージン、先鋒を務めよ! 」
「そう来なくっちゃ! 待ちすぎてしびれが切れちまってた! カミナリの神とやらの化けの皮を剥がしてきますぜ! 」
そう言って馬の腹を蹴ったユージンは手勢の先頭に立つべく、左方東の翼に向かって砂塵を巻いて走り去った。
ヘルマンの「司令部」には、自軍の前面を駆けながら部隊を鼓舞するユージンの声が届いた
「行くぞ、皆の者! 用意はいいか!」
「おうっ! 」
「敵は少数だ! 一気に踏みつぶすぞ! 」
「おうっ! 」
「突撃! 」
号令が、下った。
先手、ユージンの指揮する総勢500の騎兵が一斉に前進を開始した。
馬の通れる乾いた通路はもちろん、水に浸った個所にも構わず馬を乗り入れた。つい十数日前までは拠点に使っていた村だ。多少水に浸っているからと言って、土地の勝手は知り尽くしている。ユージンの周囲の誰もがそう思った。
が、その見通しは早くも崩れた。
500騎のうち最先頭の数十騎が横一線に港島に向かって進撃したが、浅い水たまりと思っていた箇所の水深が意外に深く、かつ水底が泥で蹄が取られ、最先頭の一列が一斉に躓いて騎兵が落馬した。
このヴォルゴグラ一帯は元々が湿地帯で、辛うじて水の上にあった乾いた土地だけに民家が点在していた。人が棲みついてからは長年の間に水も引いたが、元の泥土の地盤までは改良する間もなく、長い年月が経過していたのだった。そこに水が引かれたものだから、泥土はすぐに泥になり、人馬の脚を引き込んだ。
しかし、勢いづいた後続の二列目はすぐには止まれない。勢いのまま水に突っ込み、泥土だけでなく最先頭の馬たちの上に乗り上げてしまい、やはり脚の自由を奪われて浅い水の中にもがくだけになった。
しかも、濁った水底にはなにやら見えない障害物があり、それがさらに馬や人の自由を奪った。
「枝だ! 木の枝が沈められている! 」
さらに。
乾いた通路を通った一団も、無事では済まなかった。
勢いづいて通路を通って来た先頭の数騎兵が突然に、落ちた。
陥穽(かんせい)、落とし穴に引っかかったのだ。
穴の底には無数の、しかも硬い針葉樹の枝が植えてあり、穴に墜ちた馬や兵の腹や腿を刺した。
水に突っ込んだ騎馬も乾いた道を通った者も。500騎の内の約1/4という膨大な数が一気に無力化してしまった。
しかも!
恐れていたことではあったが、帝国軍がこの好機を逃すはずがなかった。
水や陥穽に墜ちて動けなくなったユージンの先鋒の真上に数発の炸裂弾が見舞われた。
その結果、身動きできなくなった者たちの他、後続の騎兵たちの中にも少なくない被害が出た。
この情況に接し、さすがにユージンも猛進する気が萎えた。こうなってはもう突撃は無理である。
即座に退却を命じようとしたのだが、それより先に本隊のお頭、ヘルマンからの伝令が来た。
「動けない馬は見捨てよ! それらを埋め草とし、埋め草を乗り越えて進撃せよ! これは、お頭の命であります! 」
「・・・なんと! 」
それは、凄まじい命令だった。
身動きできず帝国の大筒の餌食になった仲間と馬を助けるのではなく、それを足蹴に、踏み台にしてさらに前進せよというのだ。
刹那。
ユージンはお頭の命に逆らいかけた。
そんなことをしたら、お頭を信じて不毛の砂漠を超え、非情な急行軍に耐えてここまでついてきた者たちも、お頭に疑いを持ち、離反する!
だが、そうした情を押し殺し、お頭の命令通り、イーゴリは残る部隊にさらなる前進を命じた。
「・・・わかった、と伝えよ」
伝令を帰した後、
「見よ! 仲間たちが道を作ってくれた! この好機をムダにするな! 進め! 進むのだあっ! 」
自ら先頭に立ち、まだ息のある、助けを求める可愛い部下たちの瀕死の身体を踏み台にして、港島に迫った。
だが。
すでに港島からの小銃の射程に入っていた。
たとえ第一線が全滅しようが、その勢いのまま突撃していたら、あるいは港島の目前まで殺到できたかもしれない。そこで数十丁の帝国の銃で集中攻撃していれば、あるいは港島を制圧できたかもしれない。敵を沈黙させれば、馬を捨て泳いで島に渡り、島ぜんぶを占領できたかもしれない。
だが、現実には、一度止まってしまった騎馬隊の勢いはなくなっていた。
横一線ではなく、乾いた通路や水たまりの埋め草となった戦友たちを圧し潰しての前進は騎兵の本来のスピードを奪っていた。一瞬の躊躇が、イーゴリの頭上から勝利の女神を去らせた。
あまりにも緩慢な進撃速度はたちまちのうちに港島からの狙撃の餌食となり、大切な彼の部下たちは、いわゆる「各個撃破」の教材のごとく、その多くが討ち取られ、港島を目の前にしてほぼ全滅しかかった。
これではもう無理だ。
ユージンは、命じた。
「進撃中止! 引け! 引くのだっ! 」
しかし、退却もままならない。
埋め草となった水の上を通ればまた狙撃の的となるのは必定。
港島を目前まで接近した部下たちを辛うじてまとめ、イチかバチか、敵の前面を高速で通過し、西へ、イーゴリの手勢の布陣する右翼へと疾走した。
もちろん、帝国軍の銃弾はその背後にも襲い掛かり、さらには、皆殺しにした帝国兵たちも持っていなかった、雨のように銃弾を吐き出す銃や地を這う爆裂砲までが敗走するイーゴリたちに見舞われ、なんとか右翼の布陣の中に逃げ込むまでに、生き残りのさらに半数がやられた。
結果。
当初500あったユージンの手勢は総崩れとなり、戦力のなんと2/3を戦死や負傷で失い、まったく無力化した。
しかし、彼ら「コサック」たちの悲劇はそれで終わらなかった。
アサシン・ヤヨイシリーズ ひとくちメモ
43 逆茂木について
逆茂木というのは、要するに対人障害物のことですね。
ウィキペディア
「逆茂木(さかもぎ)とは、戦場や防衛拠点で先端を尖らせた木の枝を外に向けて並べて地面に固定し、敵を近寄らせないようにした障害物。別名:逆虎落(さかもがり)、鹿砦(ろくさい)、鹿角砦、鹿角木。英語では、abatis、abattis、abbattis と呼ばれる。戦場では、単独もしくは鉄条網などと組み合わせて使用される。
古くは紀元前のローマ帝国時代から、証拠のある戦争ではアメリカ合衆国の南北戦争、1879年のズールー戦争で使用された。アメリカ陸軍や海兵隊では、1997年に至っても設営訓練が行われている。
日本では弥生時代には使用が確認されており、第二次世界大戦でも使用された。
昭和初期の軍事教本である『学校教練必携. 軍事講話之部 前篇』第7章には、鹿砦として紹介されており、2種の逆茂木を説明している。
(1)鹿砦枝樹:主としてその上方を射撃するを要する位置に設置する。
(2)樹幹鹿砦:火線前の死角、凹窪の阻絶等の射撃を妨げる位置に設置するもの。と図と共に説明している」
そらみみ - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=64506749による
Pearson Scott Foresman - このファイルは次の画像から切り抜かれたものです, パブリック・ドメイン,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3503815による
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