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さぁ悪いおじいさんが再び登場です
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で終わるはずがなく。
この話もまたここから本当に意外な展開を見せたのです。
「マジか…」
端末画面を見ていた悪いおじいさんが呟きました。
そうです、あのワルオです。
大人のお道具によってすっかり後ろを開発され、さらに口外しないようにと恥ずかしい写真もいっぱい撮られ、もう知らなかった頃には絶対に戻れない、あのワルオです。
非常にいろいろな目には遭いましたが、毎日毎分ネットでおじいさんとおばあさんの情報をチェックすることだけは何があっても欠かしません。
ですから、今もって気持ちだけは隣の悪いおじいさんでした。
「みんな、すごい反応してるけどさ…」
ワルオが掲示板を隅から隅まで眺めます。
「ま、そりゃ、そうだよなぁ…」
なんてたって天下人の殿さまと天上属性のおじいさんが陰間茶屋に一緒に入ったというのですから醜聞も醜聞です。
おじいさんにはおばあさんがいるのにまさかと疑えば、同じように疑問に思った人がすぐさま質問し、城の公式にもコメントが載ってますよとレスがあります。
絶対にこの掲示板を作ったのは陰間茶屋の関係者だなと悪いおじいさん、ワルオは確信しました。
陰間茶屋の自作自演の可能性もあります。
なぜなら茶屋に殿さまとおじいさんの遠くから写したのであろう来店写真が飾ってあったというのですから、いい宣伝も宣伝です。
「みてぇ…」
激混みだろうなぁと思っても、その来店写真をこの目で見たいという欲望がムクムクと湧き上がります。
見たいかと聞かれれば、もちのろんで見たいです。
見たいさ、しびれるほど。
見たいさ、くやしいほど。
思いつめれば、もだえちゃいそうと歌いたくなるほどです。
安全じゃなかろうとどれほど危険が待ち受けている地帯であろうとオレは行くと。
ワルオは奮い立ちました。
さんざん後ろを弄られてヒンヒン泣かされようとも、バズりたい野望はまだまだ棄ててはいません。
有名人になりたいのです。
(オレはもっともっと高みを目指す…)
そのためにはなんとか、おじいさんの人気に便乗して名を売らなくてはいけません。
憧れの神おじいさんと神おばあさんを目標にして、普通のジジイでもババァでも若く元気に長くがんばりますと掲げた独自設定はこんなもんじゃねぇと。
これで終わるわけがねぇと。
絶対にその地位をいつか乗っ取ってやると懲りずに企んでいたのです。
思い上がりです、思い上がりです。
限りなく思い上がりです。
ほんっといいから、お前、もうやめとけと言いたくなります。
ですが、所詮は無知の無知。
身の丈を理解することなどあるわけがなく鼻息荒くイキがって、行くぞとなったわけです。
「オレ、ちょっと出かけてくるわ」
「えっ、どこへ?」
「いや…だからその…」
口ごもるとおばあさん担当のワルコが近づいてきました。
「なんだよ、ル~オ~、お前が出かけるんだったらオレも行くに決まってるだろ?」
出かけようとしたワルオの左肩にがっしりと左腕を置きました。
「オレたちはいつだって一心同体なんだからさ、ん?」
この話もまたここから本当に意外な展開を見せたのです。
「マジか…」
端末画面を見ていた悪いおじいさんが呟きました。
そうです、あのワルオです。
大人のお道具によってすっかり後ろを開発され、さらに口外しないようにと恥ずかしい写真もいっぱい撮られ、もう知らなかった頃には絶対に戻れない、あのワルオです。
非常にいろいろな目には遭いましたが、毎日毎分ネットでおじいさんとおばあさんの情報をチェックすることだけは何があっても欠かしません。
ですから、今もって気持ちだけは隣の悪いおじいさんでした。
「みんな、すごい反応してるけどさ…」
ワルオが掲示板を隅から隅まで眺めます。
「ま、そりゃ、そうだよなぁ…」
なんてたって天下人の殿さまと天上属性のおじいさんが陰間茶屋に一緒に入ったというのですから醜聞も醜聞です。
おじいさんにはおばあさんがいるのにまさかと疑えば、同じように疑問に思った人がすぐさま質問し、城の公式にもコメントが載ってますよとレスがあります。
絶対にこの掲示板を作ったのは陰間茶屋の関係者だなと悪いおじいさん、ワルオは確信しました。
陰間茶屋の自作自演の可能性もあります。
なぜなら茶屋に殿さまとおじいさんの遠くから写したのであろう来店写真が飾ってあったというのですから、いい宣伝も宣伝です。
「みてぇ…」
激混みだろうなぁと思っても、その来店写真をこの目で見たいという欲望がムクムクと湧き上がります。
見たいかと聞かれれば、もちのろんで見たいです。
見たいさ、しびれるほど。
見たいさ、くやしいほど。
思いつめれば、もだえちゃいそうと歌いたくなるほどです。
安全じゃなかろうとどれほど危険が待ち受けている地帯であろうとオレは行くと。
ワルオは奮い立ちました。
さんざん後ろを弄られてヒンヒン泣かされようとも、バズりたい野望はまだまだ棄ててはいません。
有名人になりたいのです。
(オレはもっともっと高みを目指す…)
そのためにはなんとか、おじいさんの人気に便乗して名を売らなくてはいけません。
憧れの神おじいさんと神おばあさんを目標にして、普通のジジイでもババァでも若く元気に長くがんばりますと掲げた独自設定はこんなもんじゃねぇと。
これで終わるわけがねぇと。
絶対にその地位をいつか乗っ取ってやると懲りずに企んでいたのです。
思い上がりです、思い上がりです。
限りなく思い上がりです。
ほんっといいから、お前、もうやめとけと言いたくなります。
ですが、所詮は無知の無知。
身の丈を理解することなどあるわけがなく鼻息荒くイキがって、行くぞとなったわけです。
「オレ、ちょっと出かけてくるわ」
「えっ、どこへ?」
「いや…だからその…」
口ごもるとおばあさん担当のワルコが近づいてきました。
「なんだよ、ル~オ~、お前が出かけるんだったらオレも行くに決まってるだろ?」
出かけようとしたワルオの左肩にがっしりと左腕を置きました。
「オレたちはいつだって一心同体なんだからさ、ん?」
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