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嫉妬に染まったおじいさんに

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「得てして…あの…なんて言うんですか…中身がしっかりと伴っているものほど飾らないんですよねぇ」
「でも手配はもう、ばっちりですから!!」

 インテリ地蔵が言い訳をすれば他の地蔵たちもすかさず援護します。

「これで健やかなる時も病める時も悦びの時も悲しみの時も命ある限り、愛し、敬い、舐め合い、共に生を終えるでしょう」
「な~む~」

 チーンという仏具リンの音が合掌する室内に響きました。

「ちょっとどころかかなり実感はないけど、でも、どちらかを残すこともなく、残されることもなく二人で一緒に生を終えられるね」
「おじいさん…」

 持ち上げられた手の指先にそっと愛おしげに口づけられておばあさんが頬を染めます。
 嬉しいと目尻に涙を光らせました。

「じゃ、そういうことで」

 再びおばあさんを勢いよく姫抱っこしたおじいさんがスタスタと寝室の方へと歩き出します。

「はい、お疲れ様でした。後片付けと戸締まりはお任せ下さい」

 もはや、おばあさんしか見えないおじいさんの背中をジゾーズ一同が会釈して見送ると素早く室内を元に戻します。
 そしてしっかりと外から念力で戸締まりをすると地蔵たちは帰りました。
 そう、言うまでもなく帰る振りです。
 現実は屋根の上に見えない姿になって留まって神通力をフル稼働させての覗き見です。
 パンパン、パンパンッと。
 すぐさま聞こえてきました。
 前戯をすっ飛ばしての挿入です。

「あああぁあぁぁぁ…やっ、だ、だめぇえぇぇ……ッ!!」

 嫉妬に染まったおじいさんに延々と泣かされる羽目となったおばあさんをそれはそれは存分に堪能しましたとさ。

 めでたしめでたし。

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