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9:塗り替えられていく身体と心と※

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 「テセウス・・・なんて美しいんだ」

 感極まった声で呟かれながら、ズルリと抜き出されて。ンッ・・・と無意識に悶える。その上半身が、逞しい両腕に抱え上げられた。

 「ぁっ・・・」

 「あぁ、オレの愛しい・・・・・・」

 聞き取れない言葉とともに顔が降りてくる。首に巻いた貞操帯ティーチェスタトルベにカッと歯をあてられて、目を見開く。

 「アァーーッ!!」

 視界にまたしても閃光が走り抜けた。渦を巻くようにして、アトラスのアルケーが一気に流れこんでくる。だが、それだけじゃない。

 (な、なに・・・?)

 ゾクゾクとした疼きに、紛れもない快感に、呼応するかのような感覚に。ハッ、ハッ、ハッ・・・と荒い呼吸しかできない身体の、達したばかりの芯が下腹部で、ググッと硬度を取り戻した。

 「オレを感じてるな? ん? 気持ちいいのか? お前もまだ足りないんだな・・・そうだな?」

 その反応にアトラスが口角を上げた。

 「もっと愛してやる」

 祭壇の上へと戻された身体が、荒々しく引っ繰り返される。腰をグッと両手で引き寄せられて、今度は足が床に着く体勢を取らされた。

 「!!」

 台の上で俯せとなって、タラリと結合していた部分から滴らせながら。尻を相手に突き出すような体位に。

 「ぁっ・・・やっ・・・な・・・なんで・・・」

 心が追いつかないまま、咄嗟に何かに頼ろうと手を滑らせた。

 「お前はオレが欲しい・・・そうだな?」

 バッと。背中にかかる外套クライナが邪魔だとばかりに捲られて。熱い大きな手に双丘が割り開かれる。

 「あぁ・・・きれいだ・・・」

 先ほどまで、いっぱいいっぱいにくわえさせられて。抜かれた途端に、愛液を垂らしながらヒクヒクと動く薄紅色の蕾を。ねっとりと眺められている気配がする。

 「い、いや・・・だ・・・」

 なぜ、こんなことになってしまっているのか。上半身は甲冑姿パノプリアを身に着けたままで。動物が交尾でもするかのような体勢を強いられている。

 「アト・・・ラス・・・も、やめっ・・・ハァハァ・・・」

 「お前のココが・・・オレをこんなにも欲しがってる」

 吐息が絡むような声で告げられ、怒張した先をあてられたその気配に。

 「ッ!!」

 と息をのむ。またくる。また挿れられる。また――そう感じた途端に、ぐにっと肉の縁が剥かれて、ずちゅと分厚い部分が潜りこんだ。

 「アァーーッ!!」

 そのまま、ズ、ズズーーッと擦りつけられて。

 「ンン~~ッ!!」

 と悶える。考えられないほどの大きさだというのに、慣らされた身体にはもう快感しかない。

 「もっとだな? お前はもっとオレが欲しい・・・そうだろう?」
 
 立ったままの相手に後ろから、ずちゅ、ずちゅ、ずちゅと。男根を出し入れされながら聞かれて、心が形を失う。

  「やぁあーぁっ!! も、も、だめっ、イクッ、イクぅぅーー!!」

 すぐさま快感の波にのまれて。ぷるんぷるんと、芯を震わせながら。舌っ足らずに、はしたなくねだった。

 「もうイきそうなのか? オレのことがもっと欲しくないのか?」


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