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シンデレラ
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私は死んだ。
いきなりやってきた、車に引かれてしまったのだ。
17歳、高校生だった。
彼氏はいなかったが、親しい友達や気になりつつある男の子はいた。
きっとまだまだこれからだった私の人生はいきなり幕を閉じたのだった。
しかしそれを悲しんでいる暇もなく、いきなり魂が飛ばされた先。
それはとある童話の世界だった。
あの世界的有名な童話「シンデレラ」。
可哀想な女の子が王子様と結婚して幸せになるという、ロマンティックな話なのだが…
そこに何故か私はシンデレラ少女をいじめる姉に成り代わっていた。
なったはいいが酷く微妙な位置柄に不満だらけだった。
だって美しいシンデレラ少女をいじめるのが嫌だったし、シンデレラが格好いい王子様と幸せになるとわかってるから。
…所詮生まれ変わっても、幸せになどなれない脇役。
ある日、街の広場で王子様を見た。
艶のある髪の毛、とろけるハニー色の瞳。美術品のような綺麗な顔立ちや身体。
とても格好良かった。
王子様の周りが酷くキラキラしていて…瞳が奪われた。
ああ、こんな人と結婚できたらどんなに幸せなのだろうか…
でも私のこの平凡な容姿では到底そんな願いは叶わないことくらいわかる
あの容姿なら美しいシンデレラ少女と並んだらきっと絵になる。
そう思うと、とても私が理不尽に思えてきて。
…折角憧れだった王子様合えることが出来たのに…、と悔しくなって。
だから少しだけシンデレラ少女に意地悪なことをしてしまった。
物語通り来ていたパーティーの招待状を隠して渡さなかった。
シンデレラ少女をパーティーに省き私達が参加してしまった…
でも、やはり結末は一緒だった。
シンデレラ少女が綺麗なドレスで城に訪れ王子様とダンスし、時間になれば帰ってしまう
王子様もシンデレラ少女しか見ていなく…余り者の私はどうすることも出来なかった。
そうして結局諦め、シンデレラ少女を祝福してあげた。
王子様と幸せにって。
その一度きりの意地悪を彼女に謝って。
でもシンデレラ少女に招待状を渡さなかった。
意地悪したこととがわかったのか王子様に蔑まされ…更にシンデレラに知らされぬまま私は王子様に死刑を言い渡された。
まさか大好きだった王子様に殺されるなんて…
だから最後だけと、王子様に好きだったと告白した。
でも童話での優しい王子様は酷く冷たい瞳をして私を見下ろしていて…肩が震えた。
その一瞬で王子様を恐怖の対象にしてしまった。
「…殺れ」
痛みは一瞬。
目の前が真っ暗闇になった。
いきなりやってきた、車に引かれてしまったのだ。
17歳、高校生だった。
彼氏はいなかったが、親しい友達や気になりつつある男の子はいた。
きっとまだまだこれからだった私の人生はいきなり幕を閉じたのだった。
しかしそれを悲しんでいる暇もなく、いきなり魂が飛ばされた先。
それはとある童話の世界だった。
あの世界的有名な童話「シンデレラ」。
可哀想な女の子が王子様と結婚して幸せになるという、ロマンティックな話なのだが…
そこに何故か私はシンデレラ少女をいじめる姉に成り代わっていた。
なったはいいが酷く微妙な位置柄に不満だらけだった。
だって美しいシンデレラ少女をいじめるのが嫌だったし、シンデレラが格好いい王子様と幸せになるとわかってるから。
…所詮生まれ変わっても、幸せになどなれない脇役。
ある日、街の広場で王子様を見た。
艶のある髪の毛、とろけるハニー色の瞳。美術品のような綺麗な顔立ちや身体。
とても格好良かった。
王子様の周りが酷くキラキラしていて…瞳が奪われた。
ああ、こんな人と結婚できたらどんなに幸せなのだろうか…
でも私のこの平凡な容姿では到底そんな願いは叶わないことくらいわかる
あの容姿なら美しいシンデレラ少女と並んだらきっと絵になる。
そう思うと、とても私が理不尽に思えてきて。
…折角憧れだった王子様合えることが出来たのに…、と悔しくなって。
だから少しだけシンデレラ少女に意地悪なことをしてしまった。
物語通り来ていたパーティーの招待状を隠して渡さなかった。
シンデレラ少女をパーティーに省き私達が参加してしまった…
でも、やはり結末は一緒だった。
シンデレラ少女が綺麗なドレスで城に訪れ王子様とダンスし、時間になれば帰ってしまう
王子様もシンデレラ少女しか見ていなく…余り者の私はどうすることも出来なかった。
そうして結局諦め、シンデレラ少女を祝福してあげた。
王子様と幸せにって。
その一度きりの意地悪を彼女に謝って。
でもシンデレラ少女に招待状を渡さなかった。
意地悪したこととがわかったのか王子様に蔑まされ…更にシンデレラに知らされぬまま私は王子様に死刑を言い渡された。
まさか大好きだった王子様に殺されるなんて…
だから最後だけと、王子様に好きだったと告白した。
でも童話での優しい王子様は酷く冷たい瞳をして私を見下ろしていて…肩が震えた。
その一瞬で王子様を恐怖の対象にしてしまった。
「…殺れ」
痛みは一瞬。
目の前が真っ暗闇になった。
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