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第二十九話 舞踏会
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長かった舞踏会の練習も最後なった。今日はシスカさんから出された最後の課題としてエスコートするパートナーを決めなければならない。
ただし今女子はドレスにお着換え中なのでこの部屋にはそれをそわそわしながら待っている男子ばかりだ。
もちろん俺たちも正装に着替えている。感想を述べると非常に動きにくい。特に首元が締め付けられる所為で息がしづらい。これでダンスしろってかなりハードだ。
「お嬢様方の準備が整いました」
入ってくるのは現代日本では決して見ることが出来ないクラスメイトの姿だった。
すでにパートナーを決めた男子はその女子のもとへ向かう。俺も東方さんの方へ向かう。装飾の少ない水色のドレスで清楚な東方さんによく似合っていた。
「どうかな?」
「すごく似合ってる。だけど・・・・」
俺は上着を脱ぎ、東方さんにかける。東方さんは不思議そうにこちらを見て来る。
「その・・・・誰かに素肌を見せないでほしい」
言っている俺も言われている東方さんも顔が真っ赤になっていた。俺自身も自分に誰かに嫉妬や独占欲をここまであるとは思っていなかった。
そして中央では二人の女性が一人の男の判断を待っていた。もちろん女性は高田さんと王女様だ。悩んでいるのは雅人だった。
案の定雅人は困った状況に陥っている。誰の所為かと言えば高田さんを焚きつけた俺の所為だがこのことを知っているのは俺と高田さんしかいないの雅人にバレることはない。
さて結果は、雅人は王女を選んだ。だが高田さんの目は死んでいなかった。どうやらまだ彼女は玉砕していないようだ。
そして俺たちは各々パートナーをエスコートし馬車に乗る。向かうのはガルシム伯爵領のお屋敷で舞踏会は多くの貴族が招かれており、その中で最も危険な人物がその主催者であるガルシム伯爵だ。
王族から権力を奪おうと策略しているなんて噂もある。叩けば埃しか出ないような人物だ。そのため用心をしておくに越しておくことはない。
クラスのほぼ全員に念のために改良した催涙スライムゼリーを持たせてある。もちろん王国から警護として騎士団が付いてはいるが32人もの人間を一度に警備できるわけもなくこうして渡しているのだ。
一時間ほど馬車に揺られ、着いたお屋敷は城よりは大きくないが、それでも一人の貴族が持つにしては大きすぎるほどのものだ。
「お待ちしておりました。勇者御一行様」
「お招きありがとうございます。ガルシム伯爵」
挨拶に割って入った王女に明らかに嫌な顔をするおっさん。容姿はまさに悪人貴族らしい醜く太った体汚い声。俺の中の嫌いな人間ランキングに早々にランクインしそうなのもだった。
さてガルシムに連れられ、会場である広間に連れて行かれる。そこには煌びやかな衣装に身を包んだ人が大勢おり、まるで別世界だと感じるほどである。
貴族たちの目線が一斉にこちらに集まる。圧倒されるクラスメイト。
「皆様、こちらが今回召喚された勇者御一行様だ」
その瞬間まるで人が波のように押し掛ける。主に集まるのはやはり雅人のもとにだった。王女が近くにいる所為かすぐに雅人が勇者だとバレる。
俺は東方さんの手を引きその場から逃げる。窓を出てベランダに出る。
「東方さん大丈夫?」
「うん。ありがとう」
中は未だ雅人のもとに人が固まっている。その相手にするので王女は手一杯だし雅人も何とか切り抜けようと頑張っている。
しばらくして漸く落ち着き、本格的に舞踏会が始まる。初めはお互いに親睦を深めるためという体で雅人は挨拶周りの対応を行っている。
俺たちも部屋の中に戻り、ウェイターの人からワインをもらう。今日に限ってはお酒を飲むことを先生に許可されているので気にせず飲むことが出来る。
「東方さんはお酒飲む?」
東方さんはどうやらこっちに来て一度もお酒を飲んだことがないらしく悩んでいる。ダンスもある手前もしお酒が弱かったらと思うとやはり進めるべきだはなかったかと思ったが、東方さんも飲むことになった。
俺たちは乾杯して東方さんは初めてのお酒を飲む。一口少しだけ口をつける。大丈夫だったのかそのまま飲んでいる。感想は美味しいそうだ。飲んでいるのもワインで俺たちに合わせているのか少し甘い。
しばらくお酒と食事を楽しんだ後はメインイベントのダンスとなった。会場一体に音楽が鳴り響く。多くの貴族がパートナーを連れて中央に集まる。取り敢えず真似して俺たちも中央に集まりダンスが始まる。
やはり一際目を引くのは雅人と王女のダンスだろう。雅人もあれで顔はいい。今日初対面なのにまるで長年思いを引きずっていたような嫉妬の目が向けられる。いや案外嫉妬の目を向けられているのは雅人の方だったりしてな。
あの王女性別は女だが、性格や容姿は男に近い。他のご令嬢に好意を向けられてもおかしくない。
なんて考えているとダンスが終わっていた。俺も東方さんもダンスを楽しむというより失敗しないように立ち回ったせいで特にドキドキは感じなかった。
だがやはり疲れたのか東方さんは少しフラフラしていた。というより酔いが回ってしまったようだ。
俺は東方さんを支え、休憩室へ連れて行った。行く途中に滝下の野郎に「ほどほどにな」と言われた。後であいつはボコボコにすると心に決め、休憩室へ連れて行った。
東方さんをベッドに寝かせようとするが、離れてくれない。
「ちょっ、東方さん離れないと看病できない」
だが触ってみてわかったことだが明らかに熱すぎる。熱があるのかと額に触る。確かに熱がある。俺は『適当』を発動する。体を見るとお腹の部分が黄色くなっていた。
腹痛による発熱? いやそれにしても熱が高すぎるし、まさか。
俺はアイテムボックスから解毒薬を取り出す。東方さんに飲ませようとするが意識がもうろうとしており飲んでくれない。
俺は背に腹は代えられないと思い、解毒薬を口に含む。
ただし今女子はドレスにお着換え中なのでこの部屋にはそれをそわそわしながら待っている男子ばかりだ。
もちろん俺たちも正装に着替えている。感想を述べると非常に動きにくい。特に首元が締め付けられる所為で息がしづらい。これでダンスしろってかなりハードだ。
「お嬢様方の準備が整いました」
入ってくるのは現代日本では決して見ることが出来ないクラスメイトの姿だった。
すでにパートナーを決めた男子はその女子のもとへ向かう。俺も東方さんの方へ向かう。装飾の少ない水色のドレスで清楚な東方さんによく似合っていた。
「どうかな?」
「すごく似合ってる。だけど・・・・」
俺は上着を脱ぎ、東方さんにかける。東方さんは不思議そうにこちらを見て来る。
「その・・・・誰かに素肌を見せないでほしい」
言っている俺も言われている東方さんも顔が真っ赤になっていた。俺自身も自分に誰かに嫉妬や独占欲をここまであるとは思っていなかった。
そして中央では二人の女性が一人の男の判断を待っていた。もちろん女性は高田さんと王女様だ。悩んでいるのは雅人だった。
案の定雅人は困った状況に陥っている。誰の所為かと言えば高田さんを焚きつけた俺の所為だがこのことを知っているのは俺と高田さんしかいないの雅人にバレることはない。
さて結果は、雅人は王女を選んだ。だが高田さんの目は死んでいなかった。どうやらまだ彼女は玉砕していないようだ。
そして俺たちは各々パートナーをエスコートし馬車に乗る。向かうのはガルシム伯爵領のお屋敷で舞踏会は多くの貴族が招かれており、その中で最も危険な人物がその主催者であるガルシム伯爵だ。
王族から権力を奪おうと策略しているなんて噂もある。叩けば埃しか出ないような人物だ。そのため用心をしておくに越しておくことはない。
クラスのほぼ全員に念のために改良した催涙スライムゼリーを持たせてある。もちろん王国から警護として騎士団が付いてはいるが32人もの人間を一度に警備できるわけもなくこうして渡しているのだ。
一時間ほど馬車に揺られ、着いたお屋敷は城よりは大きくないが、それでも一人の貴族が持つにしては大きすぎるほどのものだ。
「お待ちしておりました。勇者御一行様」
「お招きありがとうございます。ガルシム伯爵」
挨拶に割って入った王女に明らかに嫌な顔をするおっさん。容姿はまさに悪人貴族らしい醜く太った体汚い声。俺の中の嫌いな人間ランキングに早々にランクインしそうなのもだった。
さてガルシムに連れられ、会場である広間に連れて行かれる。そこには煌びやかな衣装に身を包んだ人が大勢おり、まるで別世界だと感じるほどである。
貴族たちの目線が一斉にこちらに集まる。圧倒されるクラスメイト。
「皆様、こちらが今回召喚された勇者御一行様だ」
その瞬間まるで人が波のように押し掛ける。主に集まるのはやはり雅人のもとにだった。王女が近くにいる所為かすぐに雅人が勇者だとバレる。
俺は東方さんの手を引きその場から逃げる。窓を出てベランダに出る。
「東方さん大丈夫?」
「うん。ありがとう」
中は未だ雅人のもとに人が固まっている。その相手にするので王女は手一杯だし雅人も何とか切り抜けようと頑張っている。
しばらくして漸く落ち着き、本格的に舞踏会が始まる。初めはお互いに親睦を深めるためという体で雅人は挨拶周りの対応を行っている。
俺たちも部屋の中に戻り、ウェイターの人からワインをもらう。今日に限ってはお酒を飲むことを先生に許可されているので気にせず飲むことが出来る。
「東方さんはお酒飲む?」
東方さんはどうやらこっちに来て一度もお酒を飲んだことがないらしく悩んでいる。ダンスもある手前もしお酒が弱かったらと思うとやはり進めるべきだはなかったかと思ったが、東方さんも飲むことになった。
俺たちは乾杯して東方さんは初めてのお酒を飲む。一口少しだけ口をつける。大丈夫だったのかそのまま飲んでいる。感想は美味しいそうだ。飲んでいるのもワインで俺たちに合わせているのか少し甘い。
しばらくお酒と食事を楽しんだ後はメインイベントのダンスとなった。会場一体に音楽が鳴り響く。多くの貴族がパートナーを連れて中央に集まる。取り敢えず真似して俺たちも中央に集まりダンスが始まる。
やはり一際目を引くのは雅人と王女のダンスだろう。雅人もあれで顔はいい。今日初対面なのにまるで長年思いを引きずっていたような嫉妬の目が向けられる。いや案外嫉妬の目を向けられているのは雅人の方だったりしてな。
あの王女性別は女だが、性格や容姿は男に近い。他のご令嬢に好意を向けられてもおかしくない。
なんて考えているとダンスが終わっていた。俺も東方さんもダンスを楽しむというより失敗しないように立ち回ったせいで特にドキドキは感じなかった。
だがやはり疲れたのか東方さんは少しフラフラしていた。というより酔いが回ってしまったようだ。
俺は東方さんを支え、休憩室へ連れて行った。行く途中に滝下の野郎に「ほどほどにな」と言われた。後であいつはボコボコにすると心に決め、休憩室へ連れて行った。
東方さんをベッドに寝かせようとするが、離れてくれない。
「ちょっ、東方さん離れないと看病できない」
だが触ってみてわかったことだが明らかに熱すぎる。熱があるのかと額に触る。確かに熱がある。俺は『適当』を発動する。体を見るとお腹の部分が黄色くなっていた。
腹痛による発熱? いやそれにしても熱が高すぎるし、まさか。
俺はアイテムボックスから解毒薬を取り出す。東方さんに飲ませようとするが意識がもうろうとしており飲んでくれない。
俺は背に腹は代えられないと思い、解毒薬を口に含む。
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