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1年生
第25話 マニアック倫子
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ボクは呆然と見るしかなかった。そしてまたボクの心が傷付く。
グサッ
気にしちゃダメだ。倫子さんはヒロをスターとして好きなんだ。絶対そうに決まってる。
倫子「凄いでしょ!私ジェイミーの大ファンなの!アメリカに来たのもジェイミーに会いたいからよ!でね、聞いて。日本ではジェイミーのグッズネットが主な販売店だったんだけど、アメリカに来たらジェイミーのグッズ専門店も存在してて感激したわ!アメリカ来て良かったなーって。でもね、この雪がね…。」
森野さんは外の雪を見ながらため息をつく。
倫子「ジェイミーがこの雪何とかしてくれないかな?」
高嗣「人間に天気は動かせないので自然に任せるしかないですよ。」
まあ、あの人金めちゃくちゃあるし、言えば何かやりそうな気がするけどね。
倫子「そんなー。じゃあ私どうしたらいいの?」
高嗣「…我慢しましょう。春は必ず来ます!」
倫子「私待てないよー…。」
高嗣「じゃあ学部変更してロサンゼルス校に行ったらどうですか?」
倫子「それは嫌!ジェイミーに会えなくなるもの!全米オープン見に行くのにお金がかかるじゃない!」
高嗣「…だったらここにいましょう。」
倫子「…。」
森野さんは黙り込む。ボクは本に集中する。
倫子「佐藤さんはジェイミーのこと好き?」
え…。ボクの集中していた手が止まる。ボクは今までヒロのことスターとしてよりも友達目線で見ていたから、友達として好きだし、友達として応援してきた。そして、これからも変わらないと思う。ボクは返答に迷った。
高嗣「えーと…その。好きかも。嫌いじゃない。」
倫子「でしょう!あのカッコカワイイ顔に、美容男子に、オシャレなところとか、チャラく見えて実は優しいところとか、テニス界の王者なところとか、あと、」
森野さんのマシンガントークが止まらなくなる。彼女は本当にヒロのことが大好きなんだろう。
倫子「佐藤さんはジェイミーのどんなところが好き?」
高嗣「えーと…うーんと…王者なところかな。」
倫子「でしょう!あの誰にも負けない強いところがイイよね!でね、ジェイミー彼女いるじゃん?ケイト・アンダーソンっていう人。」
高嗣「そうなんですか?」
倫子「知らないの!結構有名だよ!私、ケイト・アンダーソンと入れ替わりたい!」
高嗣「そうなんですか。ジェームズ・バーナードが当然ながら彼女の一人や二人いるでしょう。あの人がいないはずありませんよ。」
倫子「そうよね…。ケイト・アンダーソンが羨ましすぎる。いいなー。」
ボクは他人のふりをしながら森野さんの話をしばらく聞いていた。
グサッ
気にしちゃダメだ。倫子さんはヒロをスターとして好きなんだ。絶対そうに決まってる。
倫子「凄いでしょ!私ジェイミーの大ファンなの!アメリカに来たのもジェイミーに会いたいからよ!でね、聞いて。日本ではジェイミーのグッズネットが主な販売店だったんだけど、アメリカに来たらジェイミーのグッズ専門店も存在してて感激したわ!アメリカ来て良かったなーって。でもね、この雪がね…。」
森野さんは外の雪を見ながらため息をつく。
倫子「ジェイミーがこの雪何とかしてくれないかな?」
高嗣「人間に天気は動かせないので自然に任せるしかないですよ。」
まあ、あの人金めちゃくちゃあるし、言えば何かやりそうな気がするけどね。
倫子「そんなー。じゃあ私どうしたらいいの?」
高嗣「…我慢しましょう。春は必ず来ます!」
倫子「私待てないよー…。」
高嗣「じゃあ学部変更してロサンゼルス校に行ったらどうですか?」
倫子「それは嫌!ジェイミーに会えなくなるもの!全米オープン見に行くのにお金がかかるじゃない!」
高嗣「…だったらここにいましょう。」
倫子「…。」
森野さんは黙り込む。ボクは本に集中する。
倫子「佐藤さんはジェイミーのこと好き?」
え…。ボクの集中していた手が止まる。ボクは今までヒロのことスターとしてよりも友達目線で見ていたから、友達として好きだし、友達として応援してきた。そして、これからも変わらないと思う。ボクは返答に迷った。
高嗣「えーと…その。好きかも。嫌いじゃない。」
倫子「でしょう!あのカッコカワイイ顔に、美容男子に、オシャレなところとか、チャラく見えて実は優しいところとか、テニス界の王者なところとか、あと、」
森野さんのマシンガントークが止まらなくなる。彼女は本当にヒロのことが大好きなんだろう。
倫子「佐藤さんはジェイミーのどんなところが好き?」
高嗣「えーと…うーんと…王者なところかな。」
倫子「でしょう!あの誰にも負けない強いところがイイよね!でね、ジェイミー彼女いるじゃん?ケイト・アンダーソンっていう人。」
高嗣「そうなんですか?」
倫子「知らないの!結構有名だよ!私、ケイト・アンダーソンと入れ替わりたい!」
高嗣「そうなんですか。ジェームズ・バーナードが当然ながら彼女の一人や二人いるでしょう。あの人がいないはずありませんよ。」
倫子「そうよね…。ケイト・アンダーソンが羨ましすぎる。いいなー。」
ボクは他人のふりをしながら森野さんの話をしばらく聞いていた。
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