千年狂犬

1001年待ち続けたとされる狂犬の騎士と言えば、この国では知らない者はいない。

今よりも戦いが生活に近かった時代、周辺諸国にまで名をとどろかせていたとある騎士が居た。その騎士は真っ黒な髪と地獄の業火の様に紅い瞳を持っていたとされ、ひとたび剣を持つと易々と敵の首を飛ばしたという。「次は、後れを取ったりいたしません。必ず守り切ってお見せします」その言葉の真意とは―――。
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