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『にじのはし』でまってる

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天使様に付いていくと、そこは大きな虹がかかっていた。
その、虹のたもとには沢山のお友達が居たんだ。
色とりどりの綺麗なお花が咲いていて、暑くも寒くもない。
ゴハンや新鮮なお水もある。

「ここは?」

「虹の橋だよ。」

「虹の橋?」

「ここではゴハンもある。皆健康だった頃の身体に戻って沢山遊べるんだ。キミも痛いところも苦しいところも無いでしょ?」

「うん。まるで、昔の身体みたいだ。」

「ここでは皆平等なんだ。いじめられてた子もママやパパが居ない子も・・ね。」

「そうなんだね。」

ぼくは、回りを見回した。
皆、元気に走り回ったりお友達と遊んだりしてる。
その時、一人の女の人が歩いてきたんだ。
その人は辺りをキョロキョロ見回した。

「天使様。あの人は?」

「見ててごらん。」

すると、お友達と遊んでいた子が尻尾をブンブン振って女の人の所に走っていった。
女の人は泣きながらその子を抱き締めてた。
そして、二人で虹の橋を渡って行ったんだ。

「あの女の人はあの子のママだよ。」

「ママ?またママに会えるのっ?」

「そうだよ。ママの人生が終わったらここに迎えに来てくれるんだよ。それまで、キミはここに居るといいよ。」

「わかった。ママが迎えに来てくれるまでここにいる。」

ぼくはお友達の所に走っていった。
皆、あったかく迎えてくれたんだ。



虹の橋で過ごしていると、時々ぼくのところに雨が降るんだ。

「あ、ママが泣いてる・・。」

どうしてかそれが解るんだ。

「ママ泣かないで、また会えるからね!ぼくはいつまでも待ってるから。」

ぼくがママと一緒に居られたのはたったの3,735日だったけど幸せだったよ。
ぼくは、虹の橋でずっとまってるよ。
あのクリスマスの日、ママがぼくを見付けてくれたみたいに。
また、ママがぼくを見つけてくれるまでずっとずっと待ってる。
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