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ライバル4

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皆でワイワイしていると、1時間半位経っていた。
最後の一人が店内に入ってきた。

「おつかれさーん。」

「あっ、久堂さんやっと来れたんすか?もう、皆出来上がってますよ?」

尾崎が手招きをしながら久堂に言った。

「いや~、こっちも色々あって。」

「そうなんですか?夜まで大変すね?」

「ああ、もう慣れっこだけどね?」

久堂の姿を見ると皆が自分の席に誘った。

「どこでも、好きなところに!」

「ははっ、じゃあ尾崎さんの隣にしよっかな?」

「あ、良いですよー。」

1人分の席をあけた。反対側には美咲と藤崎が座っていた。

「久堂さん、お疲れ様です。」

美咲は早々に挨拶をする。藤崎も言葉を掛けた。

「久堂さん、何飲みますか?」

美咲にメニューを渡される。ザッとメニューを見て

「うーん。じゃ、ビールで!」

「ビールですね?」

どうせならと他のメンバーの飲み物も聞きに行った。
大将の所に行くと皆の追加の飲み物や食べ物をオーダーした。そんな美咲を目で追っていると尾崎が言った。

「ほんと、美咲ってよく気が付くし良い子だよなぁ?きっと親の教育が良いんだろうな?久堂さんも可愛いくて仕方ないんじゃないですか?」

「・・・。本当に如月さんは良い子だよ。人の心の痛みのわかる本当に良い子だ・・・。」

「なに?久堂さんも美咲狙い?」

「えっ?」

驚いた顔を尾崎に向けた。

「駄目っすよ?いくら久堂さんでも、簡単には美咲をあげれませんから!!」

「えーっと?」

思わず藤崎の顔を見た。先程の話を久堂にするとクスクス笑った。

「そうなんだ?じゃあ、頑張らないとな?」

「そうですよ?俺が許しませんからっ!」

尾崎は大分酔っていた。
久堂は隣のテーブルに行くと皆の会話に混じった。
それからすぐに、飲み会はお開きとなった。
店を出ると皆が雑談していた。
尾崎は結構飲んでいたので、代行を頼んだ。
とりあえず、皆の意見を聞いて代行を頼んだりした。
最終的には、久堂と藤崎・美咲の3人になった。

「藤崎さんは帰り大丈夫ですか?」

心配そうに美咲が聞く。

「うん。大丈夫だよ?如月さんは?」

「私はお酒飲んでないので大丈夫です。」

「あぁ、そっか?」

「久堂さん・・は?あぁ、ダメそうですね?」

「如月さん?大丈夫だよー。行きは送ってもらったから。」

「えっ!?じゃあ、家の近くまで送りますよ?」

「うーん?・・・・。じゃあお願いしようかなぁ?」

「ふふっ、良いですよ?じゃあ、久堂さん行きましょうか?藤崎さんお疲れ様でした。」

「あ、うん。お疲れ様。」

「じゃあ、久堂さん行きましょう?」

「はいよ~。」

久堂と美咲は駐車場へ向かった。その後ろ姿を藤崎は切ない目で見つめた。
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