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それぞれの想い1
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美咲の誕生日から2ヶ月程経った日曜の夜、長嶺の自宅を訪ねて来たのは美咲だった。
毎週日曜の夜は、お互い仕事がなければ長嶺のマンションで会っていた。
今日は、美咲が仕事で遅くなり22時頃になってしまった。
「雅也さんごめんなさい遅くなってしまって。もう食事は済みましたか?」
「うん。大丈夫だよ?美咲もお仕事お疲れ様。今日は商談か何かだったの?」
長嶺の質問に一瞬目を泳がせた。
「ううん。ちょっと引き取りがあって遅くなっちゃった。」
「そっか。アフターフォローも大切な仕事だからね?」
「そ、そうですよね!」
「さぁ、入って?美咲こそお腹空いてるんじゃないの?何か作ろうか?」
「じゃあ、おじゃまします。食事は大丈夫です。お昼が夕方だったので・・。」
「そっか?色々忙しいもんね?特に土日は。」
「そうですね。」
部屋に入ると長嶺はワインを飲んでいた。
「あっ、ワイン飲んでたんですね?」
「うん。美咲も飲む?」
「・・・。じゃあちょっとだけ。」
長嶺はグラスを用意るワインを注ぐと、美咲に手渡した。
「美味しい。」
何気ない美咲の笑顔に心が凪いでいくのがわかった。
「美咲?こっちにおいで?」
長嶺に手を取られるとソファーに引き寄せられる。
指を絡ませて手を繋ぐ。
「美咲?最近身の回りで変わった事とかない?誰かに後をつけられたとか、見張られてる感じがするとか?」
最近の長嶺はしきりにそういった事を聞いてきていた。よくよく思い返すと、誕生日からそういった言動が多くなった気がした。
「大丈夫ですよ?何かあるんですか?」
「いや。大丈夫ならいいんだ。ただちょっとでもおかしいと思うことがあったらすぐに相談して?」
「・・・・。はい。わかりました。」
あえて、長嶺に笑顔を向けた。
長嶺は美咲を抱きしめる。
「もう、一緒に住まない?美咲がここに引っ越してくれば良いだけだし。」
この提案も、最近良く言われていた。
「でも・・。」
美咲の瞳には困惑の色が滲む。
「・・・・・。ごめん。ちょっと焦り過ぎだよね?だけど、俺は本当に美咲が好きなんだ。だから、何かあったらと思うと心配でならないんだよ?」
「・・。長嶺さんは大袈裟です。」
美咲はクスリと笑う。
「俺は本気で心配してるのっ!最近は物騒な事件も多いし。出来るなら俺の側に居てほしいんだ。」
「雅也・・さん。」
長嶺は美咲を抱きしめる。
「美咲の居ない人生なんて考えられない。こんなに人を好きになる事が苦しいなんて知らなかった。」
「雅也さん・・。」
美咲は長嶺の背中を優しく撫でる。
長嶺が美咲の瞳を覗き込む。大人の色香が滲み出ていて一瞬息を呑んだ。
「・・・。んっ・・・。」
奪うような口づけを落とされる。
強引舌を入れられ弱い所ばかりを責めたてられる。
「あっ・・雅也さん・・?」
長嶺の強引さに違和感を持つが与えられる快感に思考が回らなくなる。
スーツの上着を脱がすとシャツのボタンを外す。
その間も、長嶺から快楽を与えられ続ける。
「ふっ・・まさや・・さん?」
美咲が長嶺に縋り付く。
「美咲。俺を求めて?もっともっと!!」
「っつ・・。どうしたの?雅也さん?何かあった?」
涙に濡れた瞳で見つめられる。
「何も・・何もないよ?ただ、美咲が欲しいだけ。好きだよ?愛してる。」
そう言うと強引に唇を奪われる。
毎週日曜の夜は、お互い仕事がなければ長嶺のマンションで会っていた。
今日は、美咲が仕事で遅くなり22時頃になってしまった。
「雅也さんごめんなさい遅くなってしまって。もう食事は済みましたか?」
「うん。大丈夫だよ?美咲もお仕事お疲れ様。今日は商談か何かだったの?」
長嶺の質問に一瞬目を泳がせた。
「ううん。ちょっと引き取りがあって遅くなっちゃった。」
「そっか。アフターフォローも大切な仕事だからね?」
「そ、そうですよね!」
「さぁ、入って?美咲こそお腹空いてるんじゃないの?何か作ろうか?」
「じゃあ、おじゃまします。食事は大丈夫です。お昼が夕方だったので・・。」
「そっか?色々忙しいもんね?特に土日は。」
「そうですね。」
部屋に入ると長嶺はワインを飲んでいた。
「あっ、ワイン飲んでたんですね?」
「うん。美咲も飲む?」
「・・・。じゃあちょっとだけ。」
長嶺はグラスを用意るワインを注ぐと、美咲に手渡した。
「美味しい。」
何気ない美咲の笑顔に心が凪いでいくのがわかった。
「美咲?こっちにおいで?」
長嶺に手を取られるとソファーに引き寄せられる。
指を絡ませて手を繋ぐ。
「美咲?最近身の回りで変わった事とかない?誰かに後をつけられたとか、見張られてる感じがするとか?」
最近の長嶺はしきりにそういった事を聞いてきていた。よくよく思い返すと、誕生日からそういった言動が多くなった気がした。
「大丈夫ですよ?何かあるんですか?」
「いや。大丈夫ならいいんだ。ただちょっとでもおかしいと思うことがあったらすぐに相談して?」
「・・・・。はい。わかりました。」
あえて、長嶺に笑顔を向けた。
長嶺は美咲を抱きしめる。
「もう、一緒に住まない?美咲がここに引っ越してくれば良いだけだし。」
この提案も、最近良く言われていた。
「でも・・。」
美咲の瞳には困惑の色が滲む。
「・・・・・。ごめん。ちょっと焦り過ぎだよね?だけど、俺は本当に美咲が好きなんだ。だから、何かあったらと思うと心配でならないんだよ?」
「・・。長嶺さんは大袈裟です。」
美咲はクスリと笑う。
「俺は本気で心配してるのっ!最近は物騒な事件も多いし。出来るなら俺の側に居てほしいんだ。」
「雅也・・さん。」
長嶺は美咲を抱きしめる。
「美咲の居ない人生なんて考えられない。こんなに人を好きになる事が苦しいなんて知らなかった。」
「雅也さん・・。」
美咲は長嶺の背中を優しく撫でる。
長嶺が美咲の瞳を覗き込む。大人の色香が滲み出ていて一瞬息を呑んだ。
「・・・。んっ・・・。」
奪うような口づけを落とされる。
強引舌を入れられ弱い所ばかりを責めたてられる。
「あっ・・雅也さん・・?」
長嶺の強引さに違和感を持つが与えられる快感に思考が回らなくなる。
スーツの上着を脱がすとシャツのボタンを外す。
その間も、長嶺から快楽を与えられ続ける。
「ふっ・・まさや・・さん?」
美咲が長嶺に縋り付く。
「美咲。俺を求めて?もっともっと!!」
「っつ・・。どうしたの?雅也さん?何かあった?」
涙に濡れた瞳で見つめられる。
「何も・・何もないよ?ただ、美咲が欲しいだけ。好きだよ?愛してる。」
そう言うと強引に唇を奪われる。
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