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第127回『アマガエル バスルーム 人畜無害』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第127回『アマガエル バスルーム 人畜無害』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約54分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=vPZ_xDjP6dI
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
「昨日の夜、びっくりしたよ。」
紅茶を飲みながら、亜希子が言った。
亜希子とはゼミが一緒でよく話す女友達で、俺たちは次の授業までカフェで時間をつぶしていた。
「お風呂に入ろうとしたら、バスルームにアマガエルがいたの。一人暮らしだから誰も頼れなくて、追い出すのめっちゃ苦労したよ。」
そんなことか、とそのときのことを想像して俺は拍子抜けしてしまった。
「ヒキガエルとかウシガエルならとにかく、アマガエルなんて小さくてかわいいもんじゃん。」
「いやいや、普通にびっくりするでしょ。だって東京だよ? お風呂を池だと思って来たのかな?」
古池や蛙飛び込む水の音という松尾芭蕉の俳句のせいでカエルと一緒に池を想像しやすいのかもしれないが、俺は別の姿を想像していた。
「アマガエルは樹上性だよ。水辺に集まるのは5,6月の産卵時期だけだから、偶然だよ。」
「えーっ。カエルなのに木の上で生活するの? でもうちはマンションの3階だよ。周りに高い木も生えてないし。私にひっついて家の中に入ってきたのかなー。」
服に捕まっているカエルを想像した亜希子は、少し顔をしかめながら自分の服を四方八方から眺めた。
しかし俺は想像しながら、カエルは別の方法で亜希子のバスルームに入ったのだと思った。
「アマガエルは水かきがほとんどないんだよ。その分指先に吸盤があってさ、これ使うと窓ガラスとかも登れるらしいよ。」
俺は目の前に手をかざしながら説明しると、水かきのないカエルと聞いて亜希子は驚いているようだった。
「まぢかー。あ、でも子供の頃イラストとかで指先が丸くなってるカエルとかは見たことあるかもー。」
亜希子は顔を少し上げて幼いころに見た絵を想像していた。
「まあ、かわいいと言っても人畜無害というわけじゃなくて、あいつら皮膚から毒を出すからな。アマガエルを触った手で目とか傷口をこすると、むちゃくちゃ痛いから気を付けろよ。」
痛い、と断言してしまったが、俺はそのような事態になったことはないので、想像に過ぎなかった。
二人ともアマガエルを触る姿を想像したが、しかし亜希子は痛さよりも別のことが気にかかっていた。
「あんな気持ち悪いの触れないって。」
俺はもう少し毒の危険性を認識してほしかったが、今の発言からどうやら昨夜はアマガエルを手で触らずに追い出すことに成功したことが想像できた。
そこで俺は少しだけ身を乗り出した。
「どう? 今日俺がお前の家に行って、カエルがいたら追い出してやろうか?」
すると急に亜希子の態度が冷たくなったのを感じた。
この一瞬で俺は自分の下心が見透かされたのを察した。
「やだよ。だって私第三者だから読めないけど、あなたさっきから一人称の地の文でめっちゃバスルームでアマガエルを見つけたときの裸の私を想像してなかった?」
~・~・~・~・~
~感想~
お題から、バスルームに現れたアマガエルとはなったので、あとはアマガエルを検索してみて生態とか特徴から話を作っていこうと考えました。
オチでは最後の亜希子のセリフのあと、人畜無害という言葉とかを使ってもう一文足そうかと思ったのですが、結局やめました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第127回『アマガエル バスルーム 人畜無害』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約54分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=vPZ_xDjP6dI
↓使用させていただいたサイト↓
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~・~・~・~・~
「昨日の夜、びっくりしたよ。」
紅茶を飲みながら、亜希子が言った。
亜希子とはゼミが一緒でよく話す女友達で、俺たちは次の授業までカフェで時間をつぶしていた。
「お風呂に入ろうとしたら、バスルームにアマガエルがいたの。一人暮らしだから誰も頼れなくて、追い出すのめっちゃ苦労したよ。」
そんなことか、とそのときのことを想像して俺は拍子抜けしてしまった。
「ヒキガエルとかウシガエルならとにかく、アマガエルなんて小さくてかわいいもんじゃん。」
「いやいや、普通にびっくりするでしょ。だって東京だよ? お風呂を池だと思って来たのかな?」
古池や蛙飛び込む水の音という松尾芭蕉の俳句のせいでカエルと一緒に池を想像しやすいのかもしれないが、俺は別の姿を想像していた。
「アマガエルは樹上性だよ。水辺に集まるのは5,6月の産卵時期だけだから、偶然だよ。」
「えーっ。カエルなのに木の上で生活するの? でもうちはマンションの3階だよ。周りに高い木も生えてないし。私にひっついて家の中に入ってきたのかなー。」
服に捕まっているカエルを想像した亜希子は、少し顔をしかめながら自分の服を四方八方から眺めた。
しかし俺は想像しながら、カエルは別の方法で亜希子のバスルームに入ったのだと思った。
「アマガエルは水かきがほとんどないんだよ。その分指先に吸盤があってさ、これ使うと窓ガラスとかも登れるらしいよ。」
俺は目の前に手をかざしながら説明しると、水かきのないカエルと聞いて亜希子は驚いているようだった。
「まぢかー。あ、でも子供の頃イラストとかで指先が丸くなってるカエルとかは見たことあるかもー。」
亜希子は顔を少し上げて幼いころに見た絵を想像していた。
「まあ、かわいいと言っても人畜無害というわけじゃなくて、あいつら皮膚から毒を出すからな。アマガエルを触った手で目とか傷口をこすると、むちゃくちゃ痛いから気を付けろよ。」
痛い、と断言してしまったが、俺はそのような事態になったことはないので、想像に過ぎなかった。
二人ともアマガエルを触る姿を想像したが、しかし亜希子は痛さよりも別のことが気にかかっていた。
「あんな気持ち悪いの触れないって。」
俺はもう少し毒の危険性を認識してほしかったが、今の発言からどうやら昨夜はアマガエルを手で触らずに追い出すことに成功したことが想像できた。
そこで俺は少しだけ身を乗り出した。
「どう? 今日俺がお前の家に行って、カエルがいたら追い出してやろうか?」
すると急に亜希子の態度が冷たくなったのを感じた。
この一瞬で俺は自分の下心が見透かされたのを察した。
「やだよ。だって私第三者だから読めないけど、あなたさっきから一人称の地の文でめっちゃバスルームでアマガエルを見つけたときの裸の私を想像してなかった?」
~・~・~・~・~
~感想~
お題から、バスルームに現れたアマガエルとはなったので、あとはアマガエルを検索してみて生態とか特徴から話を作っていこうと考えました。
オチでは最後の亜希子のセリフのあと、人畜無害という言葉とかを使ってもう一文足そうかと思ったのですが、結局やめました。
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