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私も決心する

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ドアノブから手を離したのを見た陛下がゆっくり近づいて来る音がする。
そして、後ろから私をハグをし「ありがとう、マール」と言う。
ハグする陛下の温もりが背中越しから伝わり、私の気持ちが暖かくなっていくのが分かってしまった。
私も、陛下が好きなんだと思う…。
だから今、手をドアノブから離し、一緒に居たいと立ち止まったんだと…。

「陛下…教えて下さい。リース様になんて言うんですか?」
「あいつとは…別れる。だが、アリスだけは俺が引き取る」
「血…繋がってない子ですよ。ずっと愛せますか?」
「あぁ」
「リース様と別れた後はどうするんですか?」
「お前を迎えたい…妻になってくれないか?」

私にプロポーズしてきた…。嬉しい反面、給仕との結婚なんて今まで聞いた事がなかった。
冗談を言う雰囲気じゃないので本気なんだろうとすぐ分かる。
プロポーズを言った後の陛下は受けて欲しいと願いながら私をより強く抱きしめている。
小声で何度もマールと呼ぶ声が愛おしく感じる。
抱きしめた手に私の手を添え「ありがとうございます」と感謝を述べた。

「それの意味する事は…」
「今すぐは無理ですが、ちゃんと別れたらもう一度言ってくれますか?」
「あぁ…何度でもな」
「今はこれで離してくれますか?見つかると拗れちゃうので…」

陛下は納得してくれたみたいで私を抱きしめた手を離してくれた。
すぐ部屋を出ようと考えたが、振り返り陛下に抱きついてしまった。
「見つかるぞ、いいのか?」と言われたが、私がくっつきたくなった。
自分でも驚いている…こんな風になるなんて。
「陛下…抱いてもらえますか?
余程驚いたんだろう、目を見開き私を見ている。そんなことを私が言うなんてと。
優しく微笑みながら私を抱き、ベットに向かった。
そして…私達は一線を超えた…。

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