65 / 76
即位後の遠征③
しおりを挟む
道中、クレープを食べながら足をバタバタさせているアリス嬢。余程気に入ったんだろうか、また作ってあげよう。
「アリス、そろそろ着く。食べ終われ」
口をもぐもぐさせ、急いで食べ終わろうと必死になっていた。
「ん~っ」と言う声と共に飲み物を要求する手。
やはり急に食べ切るのは危険だ…。
私達を乗せた馬車が隣国タクティスに着く。
王宮前ではハインリヒ皇帝や妃などが出迎えてくれていた。
「カーブス、よく来たな。まずは即位おめでとう。これからも良い交流が出来たら嬉しいぞ」
「えぇ、こちらこそ不束者ですが、宜しくお願いします」
挨拶もそこそこに私達は王宮に招き入れられ、広い客間に通された。これまた、豪華絢爛で…。
私達が来るからか分からないが、装飾されており圧倒されてしまう。
「久しぶりね、ミク」
「あら、お元気そうね、サラ」
「お知り合いですか?ミク専属長」
「えぇ、皇帝様に付いて各地を回る内に仲良くなったわ」
サラさんはここでは給仕長との事。
軽く茶色がかった髪を束ねたポニーテールがまたよく似合い、給仕長だから他の給仕とは違う装いをしていた。
「あら、初顔ね、お名前はなんて?」
「マールと言います、宜しくお願いします」
「マールはリーシャの娘よ、リーシャ、覚えてるかしら?」
「えぇ、懐かしい名ね。覚えているわ。ここで手腕を奮い、みんなを驚かしていたわね」
他国でも料理とかはできるそうで、そこで母は驚かした、どんな事を?
「さぁ、こちらにいらして。皇帝様達とお茶でも」
「では、皆さんお邪魔させていただこうかしらね」
「はいっ」
「来たな、今日は給仕じゃなく、客人として招いた。
ゆっくりして行ってくれ。おい、サラ、客人にお茶などお持ちしなさい」
「かしこまりました」
初めての遠征だけど、来るとこんな感じなんだって思った。陛下についてもっとアレコレしなくては、という感じじゃなく少し緩めというか…。
「アリス、そろそろ着く。食べ終われ」
口をもぐもぐさせ、急いで食べ終わろうと必死になっていた。
「ん~っ」と言う声と共に飲み物を要求する手。
やはり急に食べ切るのは危険だ…。
私達を乗せた馬車が隣国タクティスに着く。
王宮前ではハインリヒ皇帝や妃などが出迎えてくれていた。
「カーブス、よく来たな。まずは即位おめでとう。これからも良い交流が出来たら嬉しいぞ」
「えぇ、こちらこそ不束者ですが、宜しくお願いします」
挨拶もそこそこに私達は王宮に招き入れられ、広い客間に通された。これまた、豪華絢爛で…。
私達が来るからか分からないが、装飾されており圧倒されてしまう。
「久しぶりね、ミク」
「あら、お元気そうね、サラ」
「お知り合いですか?ミク専属長」
「えぇ、皇帝様に付いて各地を回る内に仲良くなったわ」
サラさんはここでは給仕長との事。
軽く茶色がかった髪を束ねたポニーテールがまたよく似合い、給仕長だから他の給仕とは違う装いをしていた。
「あら、初顔ね、お名前はなんて?」
「マールと言います、宜しくお願いします」
「マールはリーシャの娘よ、リーシャ、覚えてるかしら?」
「えぇ、懐かしい名ね。覚えているわ。ここで手腕を奮い、みんなを驚かしていたわね」
他国でも料理とかはできるそうで、そこで母は驚かした、どんな事を?
「さぁ、こちらにいらして。皇帝様達とお茶でも」
「では、皆さんお邪魔させていただこうかしらね」
「はいっ」
「来たな、今日は給仕じゃなく、客人として招いた。
ゆっくりして行ってくれ。おい、サラ、客人にお茶などお持ちしなさい」
「かしこまりました」
初めての遠征だけど、来るとこんな感じなんだって思った。陛下についてもっとアレコレしなくては、という感じじゃなく少し緩めというか…。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる