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もどかしさ

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俺はその後、やはりと言うか単調な日々を過ごしていた。
あれからメールも無いし、やる事も無い。
あるのは寝て起きて夜バイトをする、ただそれだけだ。

GWに入り、街は少し静かなようだ。
窓の外から聞こえていた子供の声もこの期間だけは無い、それは普段昼間寝る自分からしたら有難く、その部分は嬉しくも思う。


バイト明けから寝て起きた俺はベット下に落としたスマホを手を前後させながら探し出し、時間を確認する。

(七時、か)

窓の外は日が落ち今日も『終わり』を告げる。
だけど、俺の本当の一日は今からだ。
スマホに届く色んな通知を流しつつあった時、俺の手が止まった。

「えっ」

新しいサービスが開始された、や、今がチャンス!といった企業から送られてくる中に小野さんからのメールがあった。
すぐに体を起こし、俺はベットの上で正座してしまった。

『突然ですみません、……五日、お仕事ですよね?』

と短い一文だけだ。
他に何もなく下にスクロールしようにも何も反応をしない。
本当にこれだけみたいだ。

(五日、……って明後日?)

送られて来た時間は俺が寝てから少し経った昼前だった。
もうそれから時間が経ってしまっているが、気づいた俺はすぐにメールを返した。

『明後日だよな?……何かあるのか?』

俺が働いているのは知っていて送ってくるそのメールの真意を俺は探り始めた。
聞くって事は用がある、これは多分正解だと思う。
だけど、その用が何であるのかはさっぱりで…。

しばし、送ったメールが既読になるのを待ち、スマホの画面を凝視した。
そのまま正座をして数分。
だけど、一向に既読にはならず…。

(忙しいか)

バイトの時間もあるため俺は画面を消し、着替えると家を出た。




バイトをしていてもやはり気になるのは小野さんのメールの事だ。
客がいなくなると、休憩室に駆け込みスマホの画面を付ける。
だけど、小野さんからは何も返信が無い…。

「気になるだろうが……」

来ない返信に送られてきたメールの文面を映し、文句を言う。
揶揄われたのか?と疑る気持ちも沸いたが、すぐに消えた。
そんな事をするような人では無い、と。
勉強中だ、勉強…と納得させ、メールの文面を落とし、動画に切り替える。

ピコンッ

スマホ上部に出てきた通知に俺は『うおっ!』と声を上げ、すぐにメールへと切り替えた。

『実は…私、明後日、誕生日で…。もし良かったら会えたらなと思いまして』

(誕生日?)

前に小野さんから仕事中はメールするなと注意されたが、それを破り、すぐに返信した。
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