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修学旅行 二日目⑦

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母親が必死に謝る姿を私は見ながら少し泣いてしまった。目から頬に流れる涙がやけに冷たく感じる。
本当なら明日、修学旅行が終わり、普通に帰るだけだったのに、こんな結果になったのが悔しく、愚かだ。

「お母さん、ごめんね…」

頭を下げている母と、なだめている担任達が私を見るが、どちらもすぐに目を伏せる…。
「中村、まず休め。母親と話すから」
「はい…」

その後、担任達と母は病室を出ていった。

「はぁ…」とため息をつき、翔太君、今何してるかなとつい考えてしまった。
話したい…と気持ちが強くなり、電話した。

呼び出し音はなるがなかなか出ない。どうしたんだろう。都合悪いかなと思い、一度切った。

それから時間が経つが折り返しが来ない…
どうしたんだろう。不安が徐々に襲ってくる。

邪魔に思われるかもしれないけど、また電話した。

やっぱり出ない…。

不安が強くなり、何度も電話ごめん…。ちょっと話したいです。とメールした。

送信してからも画面をずっと見続け、来ないかな、来ないかなと願いながら返信を待った。


時間はもう夜10時、しおりでは就寝時間だったと思う。でも翔太君から返信も電話もない…。
なんで…どうして…とモヤモヤが溜まり、迷惑だと思ったけど、電話をした…。

出て!お願い!と祈り、掛け続けるが、呼び出し音ばかり…そのまま留守番電話に繋がり、話したい…と告げ、今日は休む事にした。


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