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修学旅行 間近②
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「お、これなんかどう?絶対似合うよ」
原口さんが言って来たのは店の入り口にあるマネキンがきた格好を指差す。
あれ…さっきの店で見たような感じがするが。
でも店は違うし、多分流行りがこんな格好なんだろう。
「ちょっと着てみてよー!せっかくだからえりちゃんがきた感じが見たいなぁ!誰にも言わないからさ、ねっ?」
私って都合いい感じなんだろうか…いや、私がちゃんと言わない性格が災いしているんだろうなぁ、勧めたり、こうだ!って言われたら負けてしまう。
直さないとこれからもっと酷いことがある場面ではえらい目に遭いそうだなぁ…。
改めよう。
「ねぇ、ダメ?えりちゃん?」
「私には合わないと思いますよ、でも参考にはさせてもらいますね、ありがとうございます!」
がっくしって感じで項垂れている様子が可愛そうだなぁって少し思っちゃうが、自分の為にぐっと。
それからしばらくして原口さんと別れ、家に向かう。
結局服は買えなかったけど、まだ修学旅行までは少し時間あるし、その際に良いのが買えたら良いな。
でも藤原さんと翔太君を取り合う…。
最終日に告白する藤原さんとそれを受ける翔太君を想像するとやっぱり嫌だ。
あれ?あれは…翔太君。
隣にいるのは…。
前に綾といる時にみた、あの人だ…。
まだあっちはこっちに気付いてない。
どうしよう、気になるけど、見つかったら嫌だし、でも…。
ずっと頭がグルグル回ってしまう。
とりあえず、この場から離れよう。
勢いで隠れてしまったけど、誰だろう、やっぱり。
もし本当に彼女なら…。
むしろ彼女だ!って言ってもらえたらすぐ諦められるかも。メールしてみようかな。
【翔太君、今、駅付近にいますか?】
ー送信ー
…諦められる?…簡単に?
【いるよ、中村さんもいるの?】
メールを貰い、柱からチラチラと様子を伺う。メールしてしまったから、居ると知られ、このまま帰れなくなってしまったけど…。
見つからなかったのか、電話がかかってきた。
『今、どの辺にいる?』
『翔太君から見て真正面の柱に隠れてます…。』
居場所を教え、翔太君と気になる人に初めて会った。
原口さんが言って来たのは店の入り口にあるマネキンがきた格好を指差す。
あれ…さっきの店で見たような感じがするが。
でも店は違うし、多分流行りがこんな格好なんだろう。
「ちょっと着てみてよー!せっかくだからえりちゃんがきた感じが見たいなぁ!誰にも言わないからさ、ねっ?」
私って都合いい感じなんだろうか…いや、私がちゃんと言わない性格が災いしているんだろうなぁ、勧めたり、こうだ!って言われたら負けてしまう。
直さないとこれからもっと酷いことがある場面ではえらい目に遭いそうだなぁ…。
改めよう。
「ねぇ、ダメ?えりちゃん?」
「私には合わないと思いますよ、でも参考にはさせてもらいますね、ありがとうございます!」
がっくしって感じで項垂れている様子が可愛そうだなぁって少し思っちゃうが、自分の為にぐっと。
それからしばらくして原口さんと別れ、家に向かう。
結局服は買えなかったけど、まだ修学旅行までは少し時間あるし、その際に良いのが買えたら良いな。
でも藤原さんと翔太君を取り合う…。
最終日に告白する藤原さんとそれを受ける翔太君を想像するとやっぱり嫌だ。
あれ?あれは…翔太君。
隣にいるのは…。
前に綾といる時にみた、あの人だ…。
まだあっちはこっちに気付いてない。
どうしよう、気になるけど、見つかったら嫌だし、でも…。
ずっと頭がグルグル回ってしまう。
とりあえず、この場から離れよう。
勢いで隠れてしまったけど、誰だろう、やっぱり。
もし本当に彼女なら…。
むしろ彼女だ!って言ってもらえたらすぐ諦められるかも。メールしてみようかな。
【翔太君、今、駅付近にいますか?】
ー送信ー
…諦められる?…簡単に?
【いるよ、中村さんもいるの?】
メールを貰い、柱からチラチラと様子を伺う。メールしてしまったから、居ると知られ、このまま帰れなくなってしまったけど…。
見つからなかったのか、電話がかかってきた。
『今、どの辺にいる?』
『翔太君から見て真正面の柱に隠れてます…。』
居場所を教え、翔太君と気になる人に初めて会った。
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